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● 『ちょっとサイエンス』 2007/3/9
No.266
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● 発行者 Fujiken 不定期発行
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毎回、科学に関するテーマをとりあげて、雑学的な知識を送ります。
なるほど!と納得し、知ることの喜びを感じていただけたら幸いです。
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■今日のテーマ 「淀川のワンド−大阪市立自然史博物館その1−」
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淀川は大阪平野に残る唯一の豊かな自然が息づいているところです。
堤防から川の方へ降りていくと、砂れき地、草原、ヨシ原、ワンド、水際の湿地、
中州、本流という色々な自然環境に出会います。
これらの場所の本流以外は河川敷と呼ばれています。
河川敷に特有な生物はワンドやヨシ原に多く住んでいます。
ワンドとは河川敷にある水たまりのことで、本流のよごれた水は砂にこされて
ワンド内へわき出しています。
ワンドはヨシなどの植物、カラスガイなどの二枚貝、イタセンパラ・アユモドキ
などの淡水魚が20種〜40種住んでいます。
(「大阪市立自然史博物館・展示解説」 参照 )
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■ちょっとコメント■
私が大学時代、生物の実習で淀川の生物調査をしました。今から約30年前の
ことです。ある大学の近くの河川敷に現地集合しました。
その当時は、ワンドがあちらこちらにありました。
投網でワンドの魚を捕ったり(もちろん確認した後は元に戻しました)、プラ
ンクトンネットでプランクトンを採って大学に戻ってから顕微鏡で観察したり
しました。
二枚貝ではカラスガイという黒くて大きな貝が印象に残っています。
イタセンパラはいたという記憶があります。イタセンパラやアユモドキは天然
記念物なのでなかなか見つかりません。
ワンドにはえてるヨシは根元が魚類の格好の産卵場所になるそうです。
あれから約30年、記憶もうすれ、その当時の記録もないのが残念です。
あれから淀川のワンドを見に行っていません。今回テーマに取り上げたのは
大阪市立自然史博物館にこれも約30年ぶりに行ったので思い出したという
わけです。
今、ワンドはあるのでしょうか? 予想では大部減っているのではないかと
思っています。
淀川の河川敷にゴルフ場があって安くゴルフが出来ると聞いたことがあるの
ですが、河川敷はグランドやゴルフ場に利用されていて、ワンドの生態とい
うよりもそちらの方が親しみがある人が多い気がします。
■追伸■
大阪市立自然史博物館の玄関には、1990年の堺泉北港に流れ着いたナガスクジラ
の死体を7年かかって骨格標本にしたものが展示されています。
シロナガスクジラよりも小さいのですが全長19mあります。
ナガスクジラの標本とワンドの
写真はこちら→ http://fujiken2.hp.infoseek.co.jp/
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