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●   『ちょっとサイエンス』  2007/1/5   No.257  
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●    発行者 Fujiken       不定期発行
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毎回、科学に関するテーマをとりあげて、雑学的な知識を送ります。
なるほど!と納得し、知ることの喜びを感じていただけたら幸いです。

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■今日のテーマ  「恐竜についてー福井県立恐竜博物館ー」
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恐竜が繁栄した中生期は2億4800万年前から3畳期、2億600万年前からジュラ期

1億4400万年前から白亜紀、そして6500万年前に忽然と恐竜が姿を消し、中生期

は終わるのです。

恐竜は中生代三畳紀(2億3600万年前)に現れ、白亜紀末(6500万年前)に絶滅した

と考えられています。

中生代は気候が温暖で植物も豊富で、恐竜たちが生きるには適した時代でした。

中生代を「恐竜の時代」と呼ぶことさえあります。

恐竜の中には全長が40mを越える巨大なものから、ニワトリほどの小型の物

までいて、たいへん多様性に富んでいました。

鋭い歯やかぎ爪で動物を襲い、食べていた肉食恐竜や樹木の葉や草を食べていた

草食恐竜などがいました。

近年の研究から、産卵したあとに自分の巣の上にかぶさって抱卵していた恐竜や

ふ化した子どもの恐竜にえさを与えていた恐竜など、その生活ぶりが詳しく分か

ってきました。

さらに、少なくとも一部の肉食恐竜はその体が「毛」や鳥のような「羽毛」で

覆われていたことも分かってきました。

恐竜は、は虫類の竜盤目と鳥盤目の2つに分かれます。

2つのグループの区別は恐竜の骨盤(腰の骨)の形に基づいています。

一般的に骨盤は腸骨、座骨、恥骨の3つの骨からなっていて、竜盤目は恥骨が

下側に伸びていますが、鳥盤目では恥骨が座骨と平行に後方へ伸びています。

(写真で見れば一目瞭然なのですが、文章だけでは理解しにくいかも・・・)

竜盤目の恐竜には獣脚類(アロサウルスなど)と
       竜脚形類(ルーフェンゴサウルスなど)が属していて、
鳥盤目の恐竜には鳥脚類(イグアノドンなど)、
       堅頭竜類(バキケファロサウルスなど)
        剣竜類(トウジャンゴサウルスなど)
      ヨロイ竜類(ユーオプロケサウルスなど)
        角竜類(プロトケラトプスなど)が属しています。

ジュラ紀の末期には初期の鳥類である始祖鳥(アーケオプテリオス)が出現して

います。白亜紀には小型の獣脚類から誕生した鳥類が数多く現れてきて、白亜紀

の終わり(約6500年前)には、鳥類を除いて恐竜たちは地球上から姿を消してしま

ったのです。

1989年から福井県勝山市の地層からフクイラプトルやフクイサウルスなどの化石

が発見され、ここ福井に日本最大の恐竜博物館が建てられました。

日本の恐竜は中生代のジュラ紀から白亜紀にかけて生息していたことが分かって

きました。その頃日本は大陸の一部だったことから中国やモンゴルの恐竜との

関係がますます重要になってきています。

鳥類の起源は、1861年にドイツで発見された始祖鳥から始まりました。

1990年代になってから「毛」や鳥のような「羽毛」で覆われていた肉食恐竜や

鳥類の化石が中国で次々と発見されて世界の注目を集めています。

(「恐竜ー6500万年の眠りからさめてー」福井県立恐竜博物館展示案内 参照 )

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■ちょっとコメント■

福井県の恐竜館は今まで何回も行こう行こうと思っていたのですが、いつも

それが雪のある時期だったので車では危ないと思い行けませんでした。そこで、

今回は夏に自主研修で行くことにしたのです。

大阪は地球温暖化の為か猛暑で、福井へ行ったらちょっとましかな?と思って

いましたが、あまり変わらずとても暑かったです。

恐竜館はとても大きくて立派な博物館でした。とても広い駐車場が、朝一番早く

行った時は車は少なかったのですが、昼過ぎに帰るときには満車になっていて、

恐竜館の人気のすごさを感じました。

それはそのはず、博物館内は実物大の恐竜の骨格標本がたくさんあって、一部は

まるで恐竜の時代に入ったような錯覚をする工夫をした展示などがありました。

私はフクイ竜について詳しく知りたかったのですが、前述の通りジュラ紀と

白亜紀にかけて大陸とつながっている時代に生存し、中型の恐竜であるという事

を知りました。

大型陸上恐竜の展示が多いので、係の方に「翼竜の展示はありますか?」と聞く

と1カ所だけ小さなコーナーがありました。

このことから前述の通り、大型恐竜から鳥類に進化したのではなく、小型恐竜か

ら進化して鳥類が進化したものだと納得しました。

一つ資料を見ていて驚いたことは、ほ乳類の出現も中生代であるということです。

私が中学時代(今から35年前?)は大型恐竜が絶滅してから、鳥類とほ乳類が出現

したと習った記憶があるのですが、今は中生代から鳥類やほ乳類は出現していた

と考えれているのだなということを感じました。

もう一つ、同じく私の中学時代は、恐竜は冷血動物で、動きはゆっくりしていて

草食動物だと理解していたのですが、今は温血動物もいて肉食で動きが速かった

種類もいたことがわかってきたということです。映画「ジュラシックパーク」の

中の恐竜も素早い動きの恐竜がたくさん出てきていたので、恐竜のイメージが私

にとって一変したことを覚えています。同じく日本の「ゴジラ」はゆっくりとし

た動きで、またそれが堂々としていたのですが、アメリカの「GOJIRA」は素早い

動きをしていたのは同じ理由だと感じました。ご存じの通り、「ジュラシック

パーク」は中生代のジュラ紀が語源ですよね。

また、恐竜の名前に「サウルス」とよくつけるのは「トカゲ」という意味である

ことは前から知っていましたが、恐竜のことを「DINOSAUR」(ダイナソー)という

ことを今回初めて知りました。

福井県立児童科学館(エンゼルランドふくい)には、大阪市立科学館と同じくらい

の日本最大級のプラネタリウム館があって、そこで「ダイナソーワールド」を上映

していてとても臨場感と迫力があって感動しました。

最後に中生代の終わり=恐竜の絶滅は6500万年前ですが、その時にヒトやサルの

祖先であるという霊長類が出現したという資料を兵庫県立西はりま天文台公園長

黒田様から頂いた(No.169「地球史カレンダー」)のを思い出し、6500万年前に何が

あったのか再び興味を持ったことを付け加えておきます。

恐竜館の写真はこちら→ http://fujiken2.hp.infoseek.co.jp/

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