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● 『ちょっとサイエンス』 2006/12/11
No.255
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● 発行者 Fujiken 不定期発行
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毎回、科学に関するテーマをとりあげて、雑学的な知識を送ります。
なるほど!と納得し、知ることの喜びを感じていただけたら幸いです。
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■今日のテーマ 「東尋坊を訪ねて−国定公園・天然記念物−」
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福井県の日本海側に国定公園・天然記念物である「東尋坊」があります。
東尋坊は安山岩の大規模な柱状節理で、天下の奇勝と呼ばれています。
写真で見ていただくとわかりますが、その名の通り柱状の層というか亀裂が
ある大きな崖です。
安山岩は火山岩の一種で、マグマが地表に吹き出し、急激に冷やされ柱状節理
が形成されたと考えられます。
安山岩の奇石はめずらしく、世界でも三本の指に入ります。
一つは朝鮮半島の金剛山、もう一つはスカンジナビア半島のノルウェーの西海岸
に見られます。
玄武岩の柱状節理としては、兵庫県の玄武洞が有名です。玄武岩の名称の由来
でもあるところです。玄武洞についてはNo.182で取り上げていますのでバック
ナンバーをご覧下さい。バックナンバー → http://www.eonet.ne.jp/~fujiken1/
東尋坊の写真はこちら→ http://fujiken2.hp.infoseek.co.jp/
(東尋坊のパンフレット参照)
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■ちょっとコメント■
福井県への自主研修で宿泊した芦原温泉から15分の所に東尋坊がある知って
車で行ってみたのです。
20年程前に職員旅行で一度訪れた記憶があるのですが、その時の記憶では、
恐ろしいくらいの断崖だったのですが、今回行ってみると予想に反してそんな
大きな崖ではなかったような気がしました。
もしかすると、20年ほど前に見た場所と今回見た場所が違うのかなと思い
ました。無料駐車場といってお土産屋さんが開放している所が何カ所もあった
ので、止めた駐車場によって見える場所が違うのかなと解釈したFujikenでした。
東尋坊は780年程前に平泉寺の僧兵の東尋坊という暴僧がいて、この地で泥酔
させられて海に落とされたのですが、四十九日の間、海は大荒れしそこから
「東尋坊」という名がつけられたということです。
みなさんご承知の通り、ここは自殺の名所として知られていて、「命の電話」と
いって、自殺を思い止めさせる電話ボックスがありました。
今、いじめによる中高生の自殺が報道されています。
「かけがえない一つの命」です。今はつらいでしょうが、この苦しみ、つらさを
乗り越えて下さい。つらくても頑張って下さい。そして、この苦しみ・つらさを
乗り越えられた時、人は前より強くてやさしい人になれるのです。
経験者は語る・・・
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■「読者からのメール」より■
●「フーコーの振り子について」 marbeeさんより
『ちょっとサイエンス』面白く拝見しています。
フーコーの振り子の駆動機構のことをネットで見てみました。
国立博物館のものには駆動装置は無いようです。
福井県児童科学館のものはどうも電磁石での駆動のようです。
以下のページに詳しいです。
http://www.sci-museum.kita.osaka.jp/~yoshiya/foucault/list2.html
中には職員が数時間ごとに押していたというのもあって面白いです。
その様に見せているだけで、本物じゃないのも沢山あるようです。
→Fujikenより
さっそくmarbeeさんから紹介していただいたHP(上記URL)へアクセス
してみると、いろいろな科学館でのフーコーの振り子についての情報が掲載
されていました。振動の面の移動が分かりやすくするためピンを置いてそれが
順番に倒れるようにしている科学館もありました。
marbeeさん、ありがとうございました。
●「フーコーの振り子について」 Kさんより
上野の国立博物館のフーコーの振り子は20年程前に見た記憶があります。
2-3時間いましたが、角度のずれはあったように記憶しています。
なぜ振れが減衰し止まらないかですが、正解は博物館に聞いてみるのが
手っ取り早いのです。しかし、推理するのも科学の姿勢かと思います。
まず、見たときの第一印象は、錘の金属球体が40cmはあったように記憶して
います。それから懸垂ワイヤーの元(支点)は10から20m上にあると思います。
ここで分るのは、(1)慣性が非常に大きい (2)懸垂ワイヤーが長く、
角速度が小さい従って、種々の摩擦は相対的に小さく、振幅の減衰時間は
非常に長い。
ここが、自宅などの実験と大きく違うところだと思います。
振れの減衰がどの位か分りませんが、あれを一旦振らせたらば、博物館の
開館時間(8時間?)の間は止まらない様に思います。
若し、私が補助動力を考えるとすれば、振り子が下がる時にわずかに振り子を
下げ、上がる時にわずかに上げるようにします。
そうするとブランコを漕ぐときの様に振りに勢いがつく筈です。
具体的には楕円形のカムを支点に設置し回転させます。
カムの表面に沿ってワイヤーを垂らすと、カムの回転に従ってワイヤーは上下
しますので、ブランコを漕ぐ作用になります。
種々の実験での一つのポイントは、原理的には同じでも、どの要素が無視し
うるほど小さいか、無視しえないほど大きいか、ということのような気がします。
→Fujikenより
重いおもりと長いワイヤーを使うと、慣性が大きく角速度が遅くなり減衰しにくく
なるという原理が理解できました。だから、科学館のフーコーの振り子は30kg位の
おもりと10m位という長さなのですね。
でも、減衰はするけど開館時間位は大丈夫で、次の日はまた大きく振り始めると
理解していいのかもしれませんね。
Kさん、メールありがとうございました。
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これからもどうぞよろしくお願い致します。
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