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● 『ちょっとサイエンス』 2006/10/16
No.253
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● 発行者 Fujiken 不定期発行
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毎回、科学に関するテーマをとりあげて、雑学的な知識を送ります。
なるほど!と納得し、知ることの喜びを感じていただけたら幸いです。
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■今日のテーマ 「フーコーの振り子−福井県児童科学館その2−」
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レオン・フーコー(フランス)が活躍した時代には、地球の自転は常識となって
いましたが、それを物理的に証明する方法がまだありませんでした。
そこで、フーコーは、北極点で振り子を振れさせると、地球の自転により、
振り子の回転方向が少しずつずれると考えました。つまり、振り子の振動方向
は変わらないけれども、地球の自転によって、見かけ上回転方向がずれると
考えたのです。
赤道では、例えば赤道方向に振り子を振動させても、自転による赤道方向の
ずれがないため、見かけ上の振り子のずれは起きないけれども、赤道以外の
場所では、自転の方向に応じて少しずつ振り子の振れる方向が回転するはず
だと考えたのです。
フーコーは、これを証明するために、1851年、パリのパンテオンのドームで
2mの金属線の振り子に重いおもりをつけた振り子をたらして、初めて公開
実験を行い、フーコーの考えが正しいことを証明しました。のちの公開実験
では、振り子の長さが10mにされて行われるようになりました。
現在オリジナルのフーコーの振り子はパリのメチェ博物館に保存され、また、
パンテオン内でも振り子の展示を見ることが出来ます。
(フリー百科事典「ウィキペディア」参照 )
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■ちょっとコメント■
いろいろな科学館で、長い振り子に大きな球がつけられたものがゆっくり振れ
ているのをみたことがあると思いますが、それが「フーコーの振り子」です。
ちょっと見ただけでは、何の展示か意味が分かりません。
例えば、福井県児童科学館(エンゼルランドふくい)のフーコーの振り子は、
天井から、長さ8.6mのピアノ線に重さ30kgのおもりがつけられたもので、
館内を1時間でひとまわりして再び戻ってくると、約9度だけ動くのです。
(福井県児童科学館 展示エリア解説書 参照)
ですから、フーコーの振り子の回転方向のずれを実感するには、とても時間が
かかり、根気がいるということになります。
私も「あっ! フーコーの振り子だ!」と思って写真を撮りましたが、回転
方向のずれは見ないで、他の展示へ行ってしまいました。
フーコーは他にも、フランスの物理学者フィゾーと共に光の速度を測定した
ことでも有名です。さらにジャイロスコープ(No.243「手回しジャイロ」で
触れています。)を考案した人でもあります。
フーコーの振り子の写真はこちら→ http://fujiken2.hp.infoseek.co.jp/
■追伸■
福井県で宿泊した芦原温泉の宿に入ってみると、洗面台の鏡が箱形になって
いて、鏡が内側に3枚ついていて、三面鏡のようになっていました。
そこで、顔を中に入れてみると、クラブで日焼けした真っ黒な熊かトドのよ
うな私の顔がたくさん映っていました。
相対する2つの鏡の中の物体は反射を繰り返し理論的には限りなく映るのは
当たり前なのですが、自分の顔がたくさん映っているのを見て驚き、妻に
写真を撮ってもらいました。
こんな写真でも見たい方はこちら→ http://fujiken2.hp.infoseek.co.jp/
「フーコーの振り子とおまけ」
そういえば、妻が花嫁道具として持ってきたのは三面鏡でした。しばらくは
妻も使っていましたが、古くなって処分してしまい、今は普通の鏡を使って
います。これも時代の流れなのでしょうか・・・。
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