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●   『ちょっとサイエンス』  2005/11/28   No.236  
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●    発行者 Fujiken       不定期発行
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毎回、科学に関するテーマをとりあげて、雑学的な知識を送ります。
なるほど!と納得し、知ることの喜びを感じていただけたら幸いです。

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■今日のテーマ  「彼岸花(曼珠沙華)の一生」
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今年の秋のお彼岸(秋分の日)は9月23日でした。

あれから2か月が過ぎようとしているのに、今頃彼岸花(ヒガンバナ)の話を

テーマにして、季節はずれで大変申し訳ありませんが、少しお付き合い下さい。

春、他の植物が成長を始めると、枯れていくのが、秋のお彼岸のころ、田んぼ

のあぜ道や小川の土手などで真っ赤な花を咲かせるのが彼岸花、別名曼珠沙華

(まんじゅしゃげ)です。

9月、夏の暑さがやわらいだ頃、急に地面の下の球根(りん茎)からつぼみを

出して花を咲かせた、葉のない彼岸花は、10月に入るとすっかり枯れてしま

います。すると、今度は深緑色のつやつやした葉を伸ばしてきます。

夏の間、土手などをおおってしげっていた他の草は、この頃には枯れてしまっ

ているので、地面に広げた彼岸花の葉にはよく日光が当たります。

冷たい霜(しも)や雪にも負けずに冬じゅう葉に日光を受けて作った養分を

彼岸花はその球根に蓄えます。そして、他の草が芽を出し、背をのばして日陰

をつくる5月頃、葉が枯れてしまった彼岸花は、再び花を咲かせる秋までの

永い眠りに入るのです。これを「夏眠」といいます。

(「新しい科学 2分野上」東京書籍 昭和62年発行)

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■ちょっとコメント■

私は生物は苦手で、苦手な上に勉強をあまりしないので、進歩がありません。

退化するばかりです。

しかし、この彼岸花の話を読んだとき、「あっそうか、秋に咲く花は、冬に

葉を茂らせ、春には葉が枯れ、夏に夏眠するのか。おもな春に花の咲く植物

と反対なんだな!」と知り、驚いたのでした。(こんな当たり前のこと知ら

なかったの? と言わないで下さいね。)

この前、天体の話をしていて、春分、夏至、秋分、冬至が出てきたとき、

生徒から「先生、なんで春分と秋分は祝日なのに、夏至や冬至はならないの?」

と、とても素直な質問をかけれました。

その時、私はこのように答えました。「昔、少し雑誌で読んだことがあるん

だけど春分と秋分は、昼と夜の長さが同じで、真東から太陽が昇り、真西に

太陽が沈むことが、仏教からすると詳しいことはわからなかったけれど、

とても良い日なので、ご先祖様のお墓に行って、お花やお水をあげるもの

だそうだよ。」

彼岸花の別名「曼珠沙華」も辞書で調べると、「天上に咲く花。見る者に

悪を離れさせるはたらきがるという。」(「大辞林」参照)とあり、やはり、

仏教的な意味がありました。

明石大橋を渡った時に、この彼岸花を見つけたので写真にとりました。

彼岸花の写真はこちら→ http://fujiken2.hp.infoseek.co.jp/

今年は、母が亡くなったのでこの彼岸花がいっそう目にとまりました。

■追伸■

前回のNo.234「世界最長の吊り橋−明石海峡大橋−」の中の私の詩の題名が

「ルムナス神戸」になっていましたが、「ルミナス神戸」の間違いでした。

メールを頂いた「山本」さんありがとうございました。

今もやっていると思いますが、冬場は少し寒いですが、夏にはとても良い

デートコースになると思いますよ。

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