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●   『ちょっとサイエンス』  2005/2/8   No.220  
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●    発行者 Fujiken     毎週火曜日発行
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毎回、科学に関するテーマをとりあげて、雑学的な知識を送ります。
なるほど!と納得し、知ることの喜びを感じていただけたら幸いです。

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■今日のテーマ  「簡単望遠鏡づくり」
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望遠鏡には大きく分けて、屈折式と反射式があります。

屈折式は、対物レンズに凸レンズを使った方式で、もっとも簡単なものに

「ケプラー式」といって、対物レンズに焦点距離の長い凸レンズを使い、接眼

レンズに焦点距離の短い凸レンズを使って像を拡大するものです。

反射式とは、対物レンズの代わりに凹面鏡を使って光を集め、反射屈折させて

筒の横からのぞく「ニュートン式」が有名です。

今回は簡単な「ケプラー式」の望遠鏡の作り方を紹介します。

まず、卒業証書を入れる筒が必要です。

その筒の底の部分はほとんど金属で出来ていますので、ペンチで底を取り除き

ます。

次に対物レンズには筒の大きさにあった焦点34cmの実験用凸レンズが必要

です。これは業者から買わないと手に入らないと思います。今回は大和理科教材

さんの実験用A型340mmを使いました。1枚120円です。

その対物レンズを先ほど底を抜いた所にビニールテープで止めます。口径がほぼ

同じなので簡単に止めることが出来ます。

次は接眼レンズの取り付けですが、まず筒のふたの中心部分に直径4mm程の

穴をドリルで開けます。肝心な凸レンズですが、インスタントカメラを分解して

レンズとファインダー部分のレンズをセロテープで先ほどドリルで開けた穴に

取り付け、よく見える方をボンドで固定したら出来上がりです。

「ケプラー式」は上下左右が逆さまに見えますが、外の景色などが十分に見えます。

ちなみに倍率は(対物レンズの焦点距離÷接眼レンズの焦点距離)で求めると

対物のf=340mm 接眼のf=70mmで倍率は約5倍になりました。

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■ちょっとコメント■

この望遠鏡も理科研修会で作りました。

最初に筒の底をペンチで取るのに、慎重になりすぎるとなかなか取れないもの

で、私は案外簡単にスポッと取れたのですが、横の女性が苦労していたので、

「やりましょうか?」と声を掛けてやってあげたら、スポッと取れたときに、

少し筒の横の部分が切れてしまいました。「すみません」と言って私のと交換

したしだいです。やはり「私はドシなのかな?」と思いましたが、その切れた

部分はガムテープで補修できたのでよかったです。

問題は接眼レンズ取り付けの方です。

インスタントカメラを全部写して分解してフィルムを取り出し、フィルムは現像

にだして、残ったカメラを使います。

一番気を付けなければいけないのは、フラッシュをたくために入っているコン

デンサーに電気がたまっている場合があるので、コンデンサー(大きな円筒形で

3cmくらいの長さがあります)の付け根の所でマイナスドライバーで接触させ

て放電させておくことです。そうしないと、分解中に放電が起こって手に強い

ショックを受けることがあります。

あとは、レンズの部分かファイダーの部分のどちらかを接眼レンズに使うのです

が、私はファイダーのレンズの方がよく見えたので、仕上げに、ボンドで固定し

ようとしたときでした、ボンドのふたをとった瞬間にボンドがあふれてきて、

レンズを一瞬によごしてしまったのです。

みなさんもボンドでの固定の際にはご注意下さい。

やはり、私はドジなおじさんなのでしょうか・・・。

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■「読者からのメール」より■

●「まこー」様より

> 1月25日に配信されましたNO218の「宇宙の年齢と大きさ、
> 一つの宇宙論」という題材の中で、「宇宙は風船の上に銀河や天体が張り付
> いたようなもの」で、有限ではあるが端がない、と示しておられました。
>
> この例えは絶対してはならない間違いであると、今から40年ほど前、
> 私が中学生の時読んだ本に書いてあった記憶があるのですが、その後
> 科学の見解が変わったのでしょうか。
>
> 風船が膨らんで宇宙が大きくなって、その上に個々の宇宙・天体が存在して
> いるのだという例えは一番分かり易いのですが、これだと1周すれば元の場所
> に戻って来れることになります。
> 要するに地球儀みたいなものです。
>
 この例えに関しては、Paul DaviesのSUPERFORCE(「宇宙を創るる四つの力」
地人選書)の中で、”膨張宇宙はむしろ膨張する風船の三次元版のようなものです”
と述べています。膨張する風船の表面の例えは全ての銀河が互いに一様に遠ざかっ
ていくという事実を分かりやすく示しただけであり、ここで私たちが勘違いしやす
いのは「風船の表面は二次元であり、決して三次元ではない」ということです。

膨張宇宙でいうところの”宇宙には中心もなければ端もなく、全ての銀河は互いに
一様に遠ざかっていく。ビッグバンは空間の中から生まれたのではなく、空間その
ものも(時間も)ビッグバンから生まれた”という概念は、私たちがイメージでき
る範囲を超えています。

しかし、この話題は興味がつきないですね。

→Fujikenより

私の説明不足の所を補って下さりありがとうございます。

それから読者の方から「まこー」様へ問い合わせのメールが届き、

私の方からメールで問い合わせたところ丁寧に返事を下さいました。

●「とんぼ」様より

毎回、興味ある話題をありがとうございます。
さて、No.218の内容についての質問です。

>かなり前に読んだリチャード・ファインマンの著書に、

「まこー」さんが読まれたこのリチャード・ファインマンの
著書名をご存知ならば教えてください。

→「マコー」様より

ファインマンには、かの有名な「ファインマン物理学」のほかにも、一般向けの
数多くの著書があります。
お尋ねの本はたしか「ご冗談でしょう、ファインマンさん」か、
「困ります、ファインマンさん」(いずれも岩波現代文庫)だったと思います。

●「ほっしゃん」様より

初めてお便りします。
当方、小学生と幼稚園児の父で「ほっしゃん」と、申します。
数号前から楽しく拝読させて頂いております(先日、バックナンバーも全て拝見
しました)。

実は、惑星のことでお教え頂きたいことがあり、メールを差し上げました。
私が子供の頃に読んだ本では、惑星はその成分によって二つに分類され、
地球や火星などは「岩石型惑星」、土星や木星は「ガス型惑星」に分けられると
記憶しています。
土星に至っては比重が非常に軽く、水に浮くとさえ記してありました。

「えっ? ガス? 水に浮く? じゃあ、土星はガスの固まりで、土星の
地上(?)には立てないの?」との疑問を持ちました。

不幸にも周りに答えられる大人がいなかったこともあって、20数年忘れていた
のですが、バックナンバーを拝見していくうちに、突然思い出した次第です。

そこで質問なのですが、
土星や木星あるいは太陽といったガス状の天体には宇宙船やロケットが着陸する
ことはできるのでしょうか。

私の長年の疑問を是非解決して頂けないでしょうか。
どうかよろしくお願いいたします。

追伸:バックナンバーを拝見することで発行者さんの苦労がよ〜く分かりました。
これからも楽しい配信を楽しみにしています。

→Fujikenより

木星、土星は大気が厚いガスでおおわれていて、その模様が外から見えていること

は間違いないと思います。

しかし、そのなかはどうなっているのか? これはなぞですね。

惑星の軌道と公転周期から計算される密度が木星が1.33、土星が0.70なの

で、まず中もほとんど気体だろうと思いますが、地球の陸地にあたるものがあるか

は、探査機を打ち上げて調べないと中身ははっきりと分からないと思いますが、

予想では金属水素や岩石も中心部に含まれていると考えられているようです。

(チャート式 新地学 (数件出版)参照)

太陽は密度が1.4ですから、中心部に水素とヘリウムの高密度なものがあるでし

ょう。コロナが100万度なので、近寄ったらとけちゃうでしょうね・・。

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 簡単な問題でも計算と漢字の問題が交互に出るので頭の回転必須
 なんです!一度やってみると意外に難しいことがわかるはずです。
 人間は簡単なことでも普段とちがう状況におかれるとパニックになります。

 皆さんもパニックになりつつ、それがやみつきになっていくことでしょう!
 20点満点を取るのは至難のわざですよ。

簡単な問題でも計算と漢字の問題が交互に出るので頭の回転必須!
ちなみに解答は
1) 野口英世
2) 164  (タコの足は8本、イカの足は10本)
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マガジン名 「さよなら命−くつのひもが結べない−」
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内容  著者の高校時代を中心とした自伝的小説です。受験に悩み、いろいろ
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(補足)17章から20章まで書き直し、なぜMが死んでしまうのか、
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発行周期 毎週金曜日(1月7日から第1章配信)

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