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●   『ちょっとサイエンス』  2005/1/18   No.217  
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●    発行者 Fujiken      毎週火曜日発行
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毎回、科学に関するテーマをとりあげて、雑学的な知識を送ります。
なるほど!と納得し、知ることの喜びを感じていただけたら幸いです。

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■今日のテーマ  「ボルタを中心とした電気の研究の歴史」
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読者の方からこんなメールを頂きました。

●「Y」さんより

>Fujikenさま、
>初めてメールを差し上げます。
>いつも楽しく拝見させてもらっています。
>
>私は64歳ですが、若い頃からの疑問があります。
>それは、電球を発明したのはエジソンと存じておりますが、
>その発明の前に、電気を発明した人がいるのですね。
>その頃には、どうして電気を起こしていたのでしょうか?
>また、その頃、電気は何に使われていたのですか?
>
>さらに、乾電池は、持ち運びに便利ということで、
>発明されたのでしょうか?
>
>どこで、調べたらいいか分かりませんので、お伺いします。
>すみませんが、ご存知のことをお教え願いませんでしょうか?

→Fujikenより

今回は「Y」さんの質問の回答編です。

電圧の単位に使われているV(ボルト)はイタリアの物理学者アレッサンドロ・
ボルタの名にちなんだものです。

ボルタは最初、静電気の研究から始めました。
よく乾いた毛皮でエボナイト棒を摩擦すると、エボナイト棒にはマイナス、
毛皮にはプラスの電気が生じ、「異なった種類の電気は互いに引き合い、同じ
種類の電気は退け合う」ということを発見しました。

そのころオランダのライデン大学の教授ペトルス・ファン・ミュッセンブルーク
が静電気をたくわえる事が出来る「ライデンびん」を発明しました。

またアメリカのベンジャミン・フランクリンは空中へたこを上げて、雷が電気で
あることを証明しました。

そのころ、イタリアのガルバーニはカエルの筋肉運動の研究をしていました。
カエルの足を鉄の皿にのせ、しんちゅうのメスをそれに押しつけるとカエルの足
がけいれんしたので「動物電気」によるものだと彼は考えました。

ボルタも同じ実験をしていくうちに「動物電気」というものは存在せず、異種の
金属の接触によって電気が生じるのではないかと考えるようになりました。

1797年、2種類の金属を接触させただけで、それらに電気が流れ、金属と
液体との間にも電流が流れることを発見しました。

こうして、1799年、銅または銀と亜鉛の円板の間に湿った布をはさんだもの
を多数積み上げてつくった「ボルタの電堆(でんたい)」を作りました。

これまでのライデンびんからは電気ショックは得られたけれども、いつまでも
続く定常電流は得られなかったので、ボルタの電堆の発明によって定常電流が
得られるようになり電流の研究が飛躍的に発展しました。

1826年にはドイツのオームが有名な「オームの法則」を発見し、

1820年ごろにはデンマークのエールステッドが、電流の磁気作用を発見し
ました。

1831年にはマイケル・ファラデーが「磁場の変化によって電流が生じる」
という「電磁誘導の法則」を発見し、

1860年にはイギリスのマクスウェルが電磁場についての「マクスウェルの
方程式」を導き、それはニュートンの運動方程式と同じくらい重要な法則にな
りました。

一方、化学面ではイギリスのデービーがカリウム、ナトリウム、マグネシウム、
ストロンチウムなどの金属を電気分解によって発見しました。

ボルタの電堆以降も強い電流が得られるように改良を重ね、
1860年代には現在の乾電池のもとになるマンガン電池がつくられました。

エジソンが白熱電球を発明したのは1878年でした。

(「世界の科学者100人」(教育社)参照)

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■ちょっとコメント■

ボルタは自分の作った「ボルタの電池」をパリに持っていき、ナポレオン1世

の前で、水の電気分解の実験をしたそうです。

ナポレオンはボルタに金メダルを与え、「伯爵」の位を授けました。

以上のことからも分かるように「電池」はオームの法則や電磁気学の基礎研究に

欠かせないものだったようです。

そして、化学面では電気分解によって今まで取り出せなかったナトリウムなどの

発見をもたらしたのですね。

そして、発電機の発明から家庭での電気の利用につながっていったのですね。

今回は「ちょっとサイエンス」のバックナンバーを参考にしました。

No.39「アレッサンドロ・ボルタ」

No.70「電池のいろいろ」

バックナンバーはこちら→ http://www.mag2.com/m/0000046152.htm

昔掲載した内容も忘れてしまっています。

いい復習になりました。

今回、何人の知っている科学者の名前が出てきましたか?

また、何かのテーマで「復習・まとめ」ができたらいいなあと思いました。

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■「読者からのメール」より■

●「増田」さんより

>しぶんぎ座流星群(1/4早朝)は
>お出かけの前夜でしたので、見られませんでした。
>また、流星やら、彗星やらのお知らせを楽しみにお待ちしております。
>
>4.5.6日と奥日光に行きましたので、星が見られるかと楽しみにしておりまし
>たが、二晩共、雪模様で、残念でした。
>
>日光という所は山ですから、中禅寺湖までは、日が差していても、戦場ヶ原
>から奥は、雪がちらつくのですね。
>温泉は良かったのですが、奥日光というのは、冬は楽しみがないですね。
(以下略)

→Fujikenより

しぶんぎ座流星群は季節が寒いときなのであまり、観ようとは思わないので

しょうか。

私は実は東京より以北に行ったことがないのです。

日光なんか是非行ってみたいところです。

露天風呂に入りながら、降る雪をみる・・・

なんて想像したら、私だったらそれだけで行きたくなりますよ〜!

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