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● 『ちょっとサイエンス』 2004/10/26
No.205
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● 発行者 Fujiken 毎週火曜日発行
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毎回、科学に関するテーマをとりあげて、雑学的な知識を送ります。
なるほど!と納得し、知ることの喜びを感じていただけたら幸いです。
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■今日のテーマ 「恒星の一生」
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読者の方からこんなメールを頂きました。
●「笠木」さんより
ふじけんさん
いつもたのしく読ませてもらっています。私は、孫達から愛称、「なっちゃん」
と呼ばれている老人です。図書館にある天文の本を見ても書いてないので、
教えて下さい。
「恒星がその最後を終わる時、大爆発をおこして、とても明るく輝いて見える
現象が超新星である」と本にありますが、その爆発のメカニズムを教えて
下さい。
→今回はこの質問の回答をしていきたいと思います。
まず、恒星は大きさ、質量とも様々です。
そこで、太陽のように水素の核融合が安定して行われている星を「主系列星」
といいます。中には直径・質量とも大きいものから、小さいものまであります。
主系列星の星の中で太陽と同程度の質量の恒星は、長期にわたり安定した水素
の核融合反応を続けますが、反応の結果生じるヘリウムが星の中心部に核をつ
くり、反応を行うにしたがって外側へ広がっていき、中心部は密度と温度が上
昇し、星の外層部が膨張し半径の大きな明るい星(赤色巨星)へと変化してい
きます。そして、末期にはヘリウムの爆発的な反応(ヘリウムフラッシュ)に
よってゆっくりとしたヘリウムの反応をする小さな星(白色わい星)へと変化
していきます。
太陽の半分以下の質量しかない恒星は水素の核融合によって生じたヘリウムの
反応がおこらないので水素を使い切るとヘリウムは収縮して白色わい星となっ
て、最終的には温度も明るさも失われていきます。
やや大きい質量の恒星はヘリウムの反応によって生じた炭素の反応による大爆
発(カーボンフラッシュ)を生じます。これを「超新星爆発」と呼んでいます。
質量が太陽の8倍以上ある恒星は、中心部に鉄が作られ、鉄の中心核の収縮に
より、超高温・高濃度になり、鉄の原子核が突然ヘリウム原子核に分裂し、ヘ
リウムが中性子と陽子に分解し、さらに陽子は電子を吸収して中性子をつくり
中性子の核が出来るときにも大爆発(これも超新星爆発)をおこして(星の
中心部での収縮の際に、ニュートリノが生じ、超高密度の周囲の物質と反応し
て超高圧を生じて爆発すると考えられています)中性子星(パルサー)になり
ます。
質量が、太陽の30倍以上の恒星では、大爆発を起こさず、中性子の核が収縮
してブラックホールになると考えられています。
(「チャート式 新地学」 数研出版 参照)
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■ちょっとコメント■
星の一生は漠然とわかっていたつもりでしたが、今回調べてみると、かなり
複雑であることがわかりました。
参考文献を何度も読んで、自分なりにわかりやすく説明したつもりですが、
わかってもらえたでしょうか?
「全ての恒星が超新星爆発をするのではない」ということですね。
質量の違いによってその恒星の一生は変わっていくのですね。
「ブラックホールは超新星爆発を起こさず・・」と本文では記載しましたが、
参考文献が古いためか、超新星爆発後にブラックホールも出来ると何かで
読んだことがあるような気がしているのですが、詳しい情報をお持ちの方か
らのメールをお待ちしています。
そして、ノーベル賞をとった小柴氏が超新星爆発から飛んできたニュートリノ
をカミオカンデで発見したということを改めて思い出しました。
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■「読者のメール」より■
前号に載せられなかった福原さんの論文の概略は以下の通りです。
●「福原」様より 「地球窒素の起源について」の論文の概略
私の論文の要約のみを和訳しておきます。
地球大気に豊富に存在する窒素の起源の詳細は欠乏している。
この疑問に対する可能性ある答えに対する試みが地核を含むマントルの
炭酸塩格子の炭素と酸素原子対の吸熱核変換の結果として、励起電子捕捉と
中性パイオン触媒の助けの基に解釈された。
^(12)C+^(16)O+2e*+2v→2^(14)N+^(4)He
但し^()は上付き数字
励起電子は火山地震による炭酸塩格子の急激破壊もしくは滑りにより生じ、
沢山のニュートリノは原始太陽から飛来したものである。窒素の形成は
活火山活動もしくはニュートリノの嵐が止むまでの25億年前から38億年前
まで続いた。
窒素原子の可能なる核変換速度は2.3x10^(6)と計算できた。
→Fujiken
「C+O→2Nという吸熱核変換がマントル内の中性パイオンと励起電子と
原子太陽からのニュートリノの嵐によって説明できた。」
という内容のようですね。
詳しくは、福原さんのお友達の高橋氏のHPにアップされるそうですから
一度ご覧下さい。(10/24現在、まだアップされていませんでした。)
HPはこちら→ http://www.cosmic-power.com/
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