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● 『ちょっとサイエンス』 2001/2/2
No.20
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● 発行者 Fujiken 毎週金曜日発行
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毎回、科学に関するテーマをとりあげて、雑学的な知識を送ります。
なるほど！と納得し、知ることの喜びを感じていただけたら幸いです。
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■今日のテーマ 「アリストテレス」
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アリストテレス（紀元前３８４〜３２２年）は古代ギリシャの哲学者・科学者
です。
彼は当時知られていた知識のすべての領域に目を通し、これらを体系化して
百科全書的な著書を残しました。
このうちで自然科学と関わりを持つ物は宇宙論及び自然学です。
この分野の彼の著書としては「自然学」「天体論」「気象論」「霊魂論」
「動物誌」「動物部分論」「動物発生論」などがあります。
彼は、物質は土・水・空気・火の４元素に熱・冷・乾・湿が関係して成り立っ
ているという説を唱え、その後１０００年近く続いた錬金術の考えの基となり
ました。
天体の運動では、円または球であるとし、地球のまわりを５５個の天球が回転
していると考え、２世紀のギリシャのプトレマイオスの天動説のさきがけとな
りました。
落下運動では重い物が速く、軽い物が遅く落ちると考えていました。
彼は約５００種類の動物を表にまとめ、その一つ一つをよく観察して、それら
をいくつかのグループにまとめています。
当時、イルカやクジラは魚類であると考えられていましたが、アリストテレス
は、それらが肺で呼吸し胎生であることに注目し、それらをほ乳類のなかまに
いれています。
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■ちょっとコメント■
アリストテレスはソクラテス、プラトンと並び古代ギリシャの「三大哲学者」
というイメージが強いですが、彼は自然科学においても偉大な科学者だったの
です。
錬金術や天動説などのように、近代科学が起こる１０００年近くもの間、
アリストテレスの説は基本となったのです。
アリストテレスが提唱した学説には誤っているものが多かったのですが、その
誤りを正すために新しい自然科学がスタートし、発達したと言えます。
それにしてもアリストテレスはいろいろな分野を幅広く研究したのですね。
彼は古今を通じて最も偉大な科学者の一人と言えると思います。
さて次回は、NO.21「水の電気分解と合成」をお届けします。
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