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●   『ちょっとサイエンス』  2004/5/4   No.180  
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●    発行者 Fujiken       不定期発行
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毎回、科学に関するテーマをとりあげて、雑学的な知識を送ります。
なるほど!と納得し、知ることの喜びを感じていただけたら幸いです。

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■今日のテーマ  「今の琵琶湖ができるまで」
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琵琶湖は、今の三重県上野盆地に誕生した大山田湖にまでさかのぼることが
できます。(約400万年から320万年前)

そのころは、断層の活動によって数キロメートル四方のくぼみがいくつもでき、
盆地が形成されました。

盆地の低いところにしだいに水がたまり、大山田湖が誕生しました。

その後、土砂によって埋めつくされました。

地層からでる化石は、当時の気候が亜熱帯性であったことを示しています。

その後300万年前には大山田湖付近に阿山湖という浅い湖、250万年ころ
には阿山湖の北方に甲賀湖という岸辺に山が迫る深い湖が出来、甲賀湖は隆起
し消滅するまでの約20万年間、古琵琶湖のなかで最も安定した湖でした。

250万年〜180万年前、あちこちに湖沼や湿地ができ、これを
「蒲生沼沢地(がもうしょうたくち)」とよび、しばしばおこる洪水によって
一時的に湖ができましたが、しだいに干上がり、メタセコイヤなどの大木が
茂る森林が広がりました。

100〜40万年前に堅田(かたた)湖が出来、今の琵琶湖の一部が出来始め
たのでした。

(「湖と人間」滋賀県立琵琶湖博物館発行 参照)

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■ちょっとコメント■

これらの、琵琶湖のおいたちは、地層から出てくる化石などからわかってきた

ことです。さらにボーリング調査といって、地下1000メートルくらいを

掘って出てきた資料(コア)から、地層や化石を調べて分かってきたことです。

前から、「琵琶湖は昔はもっと前には南の方にあって、だんだん北上してきた」

ということは知っていました。

私の今回のレポートはそれを年代と位置とその頃の様子をまとめたものですが、

科学の基本である「なぜそうなったの?」という問いの答えはみつかりません

でした。しかし、子どものようにその理由を知りたがるという気持ちを持ち

続けることは、科学を勉強するときの基本だと思いますが、すぐに答えられな

い事も多いのも事実だと思います。

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■「読者のメール」より」■

前回に続き「細胞内の核はなぜ、重力に逆らって常に中心付近に位置している
のか」という問いに対していくつかメールをいただきました。

●「かよ」さんより

細胞内には、「小胞体」ってありますよね。最近の高校生物の教科書からは
消えてしまった用語ですが。(理系用教科書にはのっていますよね?)
よく絵にみるのは、核の周囲にちょとりとあるだけですが、
実際は細胞質全体を広く埋めるように広がっています。しかも、小胞体の膜は
核膜と繋がっています。

さらに、「細胞質の粘度が高いのでは」とありますが、細胞には「細胞骨格」
という、早い話がタンパク質の線維で埋まっています。粘度というよりは、
そのタンパク質の重合、脱重合で形や内部の流動性が決まってきます。

以上の二点から、核が容易に移動するのは難しいでしょう。

満員電車の中に像が一匹いてその電車が傾いたとしても、その像は

動けないですよね。

●Yさんより

「細胞は細胞膜のカプセルに小器官や液体を詰め込んだだけのもの」
というイメージがそもそも違うと思います。
細胞内は細胞質流動を見ても分かるとおり常に動いています。
核分裂をするときもダイナミックな動きがありますよね。
おそらく化学反応を活発に行うためには細胞質流動などの仕組みが
必要なのでしょう。

細胞内には微小管と呼ばれる管がたくさんありますから、
これが小器官を支えているのではないでしょうか?
なにか固定する仕組みがないと、
核が原形質流動で流されてしまう気がします・・・。(^^;;

●「石水雀」さんより

私の意見もただの推量ですが、細胞の透明な部分にあって細胞の形を保つ
細胞骨格が核の位置を中心に固定している、と考えれないでしょうか?
そもそも細胞骨格というものがどのくらいの強度なのか私にはさっぱり
なのですが、形を保つ、というところからこのことを連想できたので。

→Fujikenより

予想以上に反響の多かったこの話題。

それぞれに意見にそれぞれの説得力があるような気がします。

答えはひとつではなく、いろいろな原因が重なったからだと思います。

みなさん、どうもメールありがとうございました。

これからも、よろしくお願いいたします。

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