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● 『ちょっとサイエンス』 2003/2/26
No.116改訂号
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● 発行者 Fujiken 不定期発行
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2/25発行のNo.116に間違いがありましたので改訂号を発行いたします。
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■今日のテーマ 「クオーツ時計」
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クオーツ(水晶=石英)時計はクオーツ片を使い、電圧をかけると規則正しく
振動し、LSI(大規模集積回路)を使用して、正確に時を刻む時計で
「水晶発振時計」と言います。
その構造は、難しく、「ちょっとサイエンス」の領域を大きく越えるため、
省略します。
そこで、クオーツ時計が出来た背景を紹介します。
「クオーツ」とは「水晶」という意味で、反射的に「時計」を想像する人が
多いと思います。この「クオーツ」が日本で初めて登場したのは、東京オリン
ピック(昭和39年)の時でした。大会の公式時計に使われ、一躍世界に日本
の時計の優秀性をアピールしました。このクオーツを武器に、日本は世界の
時計市場に進出し、ついには時計王国スイスを追い抜きましたが、それまでの
道のりは長かったのです。クオーツを開発したのは服部セイコーグループです。
しかし、セイコーが初め開発を目指していたのが「音叉式」という、まったく
違う技術の開発でした。が、この音叉式時計の特許を持っていたのはアメリカ
の会社で、商品化の許可がどうにもおりない。そこで、「それなら、技術的に
は困難でも、理論的には最高の精度となるクオーツを開発しよう」ということ
になり、苦労の末に完成。昭和44年には世界初のクオーツ式腕時計を発売し
たのです。ちなみに、初のクオーツアストロンの当時の価格は45万円。
庶民にはダイヤの指輪なみの値段でしたが、今では価格もぐっと下がり、
その優秀性が全世界に認められ親しまれています。
(参考 http://www.elkanet.com/square/enjoy/zatu/zatu03/z0319.htm
)
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■ちょっとコメント■
「微弱電流(電圧低下)による時計の遅れ」についてのメールをたくさん頂き
ました。まず、大阪わかろうさんの疑問は、「遅れ」ではなく、「進む」こと
の疑問であったことを、読者からの指摘で気が付きました。どうも申し訳あり
ませんでした。
結局、「なぜ電圧低下で進むのか?」という疑問を説明するのは大変難しく、
この「ちょっとサイエンス」でとりあげるには適さないと判断しました。
ラクダさんより、「電池が切れる間際では、デジタル回路は回転モーターなど
とは違って時間カウント機能が暴走するためであろう。」というメールを頂き
ました。
たくさんのメールを頂いた方には申し訳ありませんでした。これに、懲りずに
これからもよろしくお願いします。
ちなみに、電池の寿命がくると、クオーツの腕時計は進んだり、遅れたりせず、
パタっと止まるそうです。(最近は寿命がきたら、秒針が2秒おきに動いたり
するものも出ているそうです。)
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■訂正箇所■
1,クオーツ発振時計は「圧電効果」を逆利用したものであるので、「電流を
流す」という表現ではなく「電圧をかける」という表現に変えました。
(「兵庫はるはちろう」さんからの指摘)
2.音叉式時計の特性をもっていたのはアメリカ・・の特性は特許の誤り
(「ACBC」さんからの指摘)
3,参考URLがhttp;になっていたのをhttp:に書き換え
(「ACBC」さんからの指摘)
4,昭和44年のクオーツ時計が45円・・のところを「セイコー」に問い合
わせたところその時のクオーツ腕時計の名は「クオーツアストロン」とい
い、当時45万円だったというところ
(「兵庫はちろう」さん「K」さん「ACBC」さんからの指摘)
5,「ちょっとコメント」に「ラクダさん」からのメールを掲載
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■編集後記■
ホームページの内容をうのみにし、記事にすることは、間違いが多いという例
のような私の間違いでした。読者の皆さんには大変ご迷惑をかけ申し訳ありま
せんでした。指摘頂いた方にお礼申し上げます。これからは気を付けますので
これに懲りずによろしくお願いします。
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