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●   『ちょっとサイエンス』   2002/12/19   No.106  
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●    発行者 Fujiken        不定期発行
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毎回、科学に関するテーマをとりあげて、雑学的な知識を送ります。
なるほど!と納得し、知ることの喜びを感じていただけたら幸いです。

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■今日のテーマ  「月は地球とにらめっこ?」
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読者からこんなメールがありました。

「月はなぜいつも地球に同じ面をむけているのか。
 
 また、過去・未来とも同じなのか?」

月は満ち欠けしますが、決して月の裏側を地球に見せないのです。

答えは、月が地球を回る公転周期と月の自転周期が同じだからです。

もっと簡単に言えば月は地球とにらめっこしながら地球のまわりを回っている

のです。

読者は、それはなぜなのかと質問されているのです。

そこで、いろいろ本を調べたところ、「理科Q&A教室」(東京法令出版)に

こんな内容が書いてありました。

「たとえ地球と月とは兄弟の天体として生まれてきたとしても、

 月は地球から遠ざかってきたことは事実である。

 地球の自転速度を遅らせ、月を地球から遠ざけ、月の自転周期を

 公転周期に一致させた原因は潮汐の作用である。

 何億年かたつと、地球も自転と公転の周期が等しくなるだろう。」

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■ちょっとコメント■

この問題には地球と月の成因が関係しているようです。

地球と月には、親子説、兄弟説、他人説などがありますが、平均比重の件から

親子説は無理があり、兄弟説か他人説が有力のようです。

親子説は地球から月が分かれたという説で、兄弟説は地球と月が近いところで

原始星雲から生まれたという説で、他人説は地球の引力で月が引き寄せられた

というものです。

そして最近では、「ジャイアント・インパクト説」というのが有力で、火星

サイズある天体が地球に衝突して、原始地球のマントル物質の一部が飛び散

って、地球を回る円盤ができ、この円盤から月が形成されたというものです。

本の解説からすると、最初、月は地球に近いところにあったのが、だんだん

遠ざかり、潮汐(ここでは地球と月の引力の意味と解釈します)の作用で、

今のように同じ面を向けるようになったと考えられます。

違った見かたをすれば、地球と月は共通重心を連星のように回っていて、

だんだんお互いが離れていき、今の月がにらめっこしている状態が安定して

いるのだと思います。

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■読者のメールより■

No.105「紅葉と黄葉」について読者からメールを頂きました。

●アントシアンとアントシアニンは同じ物と考えてよいようです。
 詳しくは、配糖体を示すときはアントシアニンとよび、アグリコンをさす
 時はアントシアニジンとよび、両者を併せてアントシアンと呼ぶそうです。
(理化学事典参照)

●アントシアンを生成する植物は東洋特有で、西洋では黄葉しかないそうです。

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