ダイヤモンド・ヘッド・スペシャルV  


真っ暗闇のトンネルを恐る恐る歩いて抜けると、また階段が始まります。こちらのは、なぜか、きっちり99段あります。数えなくてもステップに番号が振ってありますから判りました。振り返ると、誠に足元を覗き込むような急傾斜であります。断崖絶壁であるようです。ここでは手すりを離さないように、ご用心。転落すると、大怪我くらいですまない勾配です。こちらの歩きは遊びですが、勤務した兵隊はさぞかし大変であっただろうな、と思いをはせたくなります。これも太平洋を臨むつわものどもの夢の跡といえるかも知れません。
トンネルが終わると、再び、暗闇の短いトンネルに潜り、そしてすぐに急な螺旋階段に突き当たります。金属製のステップを足音高く鳴らして上がっていくと、六畳の間ほどの三方がコンクリに囲まれた何もない部屋に出ます。ここが山頂部につながる攻撃統制所の指揮室のような役割をしたところです。太平洋に面した側のみが一部開けられています。まるで銃眼がある施設のような構造です。事実、の海側そばに立つと潮風を受け、海の匂いをかぐことができます。天気晴朗であれば、地球は丸い、ということを実感する広大無辺の海面だけの水平線を眺めることが可能です。もう何にもない、一点の黒点もない見晴るかす水平線というのは、見ようと思っても、なかなか得られないものです。
左の写真が、その攻撃統制所跡の部屋の一部です。外国人がちょうど下りてきていますが、そこが山頂への尾根に出る狭い出入り口。身をかがめて外に出ますと、幅Tメートルもない崖際です。真下はもう青い海と白波がたつビーチです。一段と風が強く吹き寄せてきて、多少,寒気を感じるほどです。コンクリで固めた統制所の壁と崖の間を数メートル進むと、そこで道は左折して短い階段が設置されています。もちろんもう外輪山の狭い尾根上です。鉄柵に導かれて山頂への最終階段を上ります。
    指示通りに左折、階段を上ります。  階段の全景です。前方に尾根筋が 伸びています。
 とうとう山頂です。遊び遊びにやってきても,30分くらいで登れました。左の印は攻撃統制所の建物の屋根にはめ込まれているものです。まあ、三角点と思えばいいのです。直径T0センチほどです。沿岸警備隊と地理上サーペイなんとかが刻印されています。ここまで紹介してきた階段やトンネルは海側からは一切みえません。軍の施設ですから,すべて地中に埋蔵された形でカモフラージュされています。この屋根の部分だけが尾根に現れているわけです。
 屋根の上に柵に囲まれた展望台が用意されています。ハワイ大学はこちらなどというローカルな案内から西南2T00マイル先はタヒチ諸島、西3000マイルはオーストラリアなどという気宇壮大、豪快無比の方位盤がありました。あいにく曇り空のため展望が効きません。青空のときの展望はこちらで見てください。この写真はワイキキのホテルのビル街がかすかに影絵のようになっていることがおわかりでしょうか。背中を見せている女性は日本人でした。
 山頂からもっとも近い尾根筋の砦。分散して海の守りをしていたようです。   上は屋根にある哨戒用の囲み。
   ここで立ち番したのでしょうか。
上の左右の写真は、山頂から眼下を眺めた
風景。左の海には晴れていたら、間断なく寄せる波にサーフィンの白い帆が水すましのように戯れているのですが、残念でした。
右のはワイキキビーチ西端にある日本資本のホテルの建物です。かつてこのホテルから往復歩いて登りにきたことを懐かしく思いだしました。
いくつかの花のこと

下山の途中、みつけた花などの写真を以下に数枚,、紹介しましょう。Tはカニバサシャボテンだと思います。日本ではクリスマスのころ赤い花を咲かせて売られています。背丈を超す大木があるのに驚かされました。そういえば、街路樹にハマユウが植えられていて、これも大人の背丈をしのいでいて、びっくりしました。Uはアサガオとそっくりなのですが、蔓に猿毛のようなものが生えていましたので、アサガオではないかも。帰国後、野花のお師匠さんによれば、これはヒルガオ科のメレミア・エジプティアではないだろうか、と推定しています。Vはブーゲンビリアです。密集した小さな花を咲かせていて、遠めにも燃えるように華やかです。               
Wは御存知のハイビスカスです。ハイビスカスの花色はいろいろあって、必ずしも赤だけに人気があるわけではありません。Xは黄色のハイビスカス。ハワイ州の州花はこの黄色のハイビスカスです。聞けば、ハワイ諸島のどこにも咲くのが、黄色だからだということでした。Yはライムが鈴なりでしたが、写真ではよく識別できないのが残念。植物のほかに実に人間を恐れない野鳥がたくさんいました。足元をよちよちと潜り抜ける綺麗な小鳥。感動ものの豊かな自然が、ハワイにはありました。
T U

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