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兵庫の巨樹・巨木【ひょうごの杜】 > 岩座神・青玉神社・善光寺
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岩座神(いさりがみ)の千本杉 (2009.7.5) |
岩座神(いさりがみ)は多可町(北播磨)の山村で、鎌倉時代につくられたといわれる石垣の棚田は
「日本の棚田百選」にも選ばれています。ここ岩座神には、県の天然記念物にも指定されている
(S47年3月24日指定)「千本杉」と呼ばれる杉の奇樹があります。 巨樹の基準ぎりぎりの、幹周り3.0m(樹高14m、根回り4.35m)ですが、ご覧のように箒を逆さまにした様な 特徴のある樹形をしています。樹冠は幅約16m、高さ約7mの扁平球状をなしており、全国にある約50件の 杉の天然記念物のうち この様な樹形の杉は珍しく、他には熊本県阿蘇郡小国町の阿弥陀杉があるだけ だそうです。 枝の付け根には別の植物が寄生しているようです。 |
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千本杉は岩座神集落の最も奥にあり、ここで舗装道路は終わり、3〜4台の駐車が可能な空地があります。
千本杉の左手を通り抜けると、千ヶ峰(標高1,005m)に登るハイキングコースへと続きます。 |
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地上6〜7m程から箒の先のように枝が何本にも分かれています。この樹形の珍しさから天然記念物に
なったのでしょう。 |
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五霊(ごりょう)神社のホソバタブ(細葉椨) (2009.7.5) |
「日本の棚田百選」にも選ばれている岩座神の棚田。その岩座神の集落の入り口を過ぎて直ぐ、
左手に公会堂が見えてくる辺りの向かいに神社があります。
道路の右手を流れる多田川を跨いだ橋の向こうに、五霊神社はあります。 |
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ホソバタブの巨樹は3本あり、全て兵庫県郷土記念物に指定されています。(H3年12月24日指定) 最も
大きな樹は、幹周り4.8m、樹高32m、推定樹齢250年で、他の2本も、幹周り3.84m、3.38mで、
県下1〜3位を占めています。 |
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(上)五霊神社の参道の神門と、拝殿です。拝殿の奥に本殿と幣殿が見えます。
そう云えば、ここには鳥居が見当たりませんでした。神門を造ると鳥居は造らないものなのでしょうか。 (下左)ホソバタブの根元からのアップです。(下右)神社入り口にある、2本の杉の巨樹のご神木です。 |
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青玉(あおたま)神社の大杉 (2009.7.5) |
多可町の北端、国道427号線沿いに道の駅「R427かみ」があります。
道の駅の向かい、R427号の西側に青玉神社があります。 |
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鳥居の向こうには鎮守の森が広がり、参道の両脇には杉の巨樹が並びます。
杉林を抜けると明るい境内に出ます。 境内には県の天然記念物に指定された、幹周り4〜8m、樹齢700〜800年と言われる6本の杉の巨樹が林立しています。 これら6本の杉の巨樹と、ご神木である「夫婦杉」は、県の指定天然記念物です。(S43年3月29日指定) |
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夫婦杉は境内正面の拝殿左手奥にあります。(右下)夫婦杉。
幹周り8m、根回り12m、樹高40m、樹齢1,000年。地上8mの所から幹が2つに分かれています。 |
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善光寺の大イブキ(伊吹) (2009.6.20) |
日本の棚田百選にも選ばれている岩座神(いさりがみ)や、「敬老の日」や「山田錦」発祥の地として知られる
多可郡多可町に、「医王山 善光寺」という臨済宗の無住寺があります。ここの境内に大イブキがあります。 |
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戦国時代末期の天正年間に明智光秀が善光寺を攻めた際、ここの薬師堂に火を放ちました。
しかし、祀られている薬師如来像は少しも燃えず、怒った光秀が持っていた杖をその前に突き立てたところ、
その杖が根を張りイブキの大木になったと伝えられています。 大イブキは言い伝えの通り、薬師堂前で大きく枝を広げていました。 |
善光寺は現在では、本堂と薬師堂が残るのみとなっています。
大イブキの周りを廻るように路があり、大イブキの裏側へと続いています。裏手には薬師堂があります。 |
所在地 多可郡多可町中区東安田 幹周 約4.6m 樹高 約17m 枝張 東西13.7m、 南北13.0m 樹齢 推定600年 県指定天然記念物 (S50.3.18) |
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イブキ(伊吹)は、ヒノキ科ビャクシン属の常緑樹で、花期は4月、イチョウと同じように雄株と雌株が別々という雌雄異株です。現在では園芸品種としてシンパク、カイズカイブキ、ビャクシン(柏槇)などの多くが知られ、庭や生垣に植えられているのをよく見かけますが、本来は海岸や島などに自生する木で、海岸から40キロあまり離れた内陸部のここに順応し、ここまでの巨木になる事は大変珍しく貴重な事だそうです。 |
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薬師堂前を左に横切ると、堤の上の路へとつながります。
薬師堂右から裏手に廻ると、駐車スペースがあります。 |
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堤の右手がため池です。 初めて知ったのですが、田んぼは田植えの一ヶ月後あたりで一旦水を抜いて半乾きにするそうです。 (これを「中干し」と言うそうです)その後、稲刈りまでに何度か入水と落水を繰り返すのだそうです。 秋の収穫までに必要な水は、ここに溜められるのですね。 写真の右手は山で、そこに蓄えられた水が、この池に下ってくるようです。 堤の奥、木立の向こうに本堂があります。 |
多可町あれこれ・・・多可町中区は「山田錦」発祥の地 酒米として有名な「山田錦」の母方「山田穂」、この「山田穂」は中区東安田の豪農山田勢三郎翁の田で 発見されたと言われています。 |
田の周囲には柵が張り巡らされ、その周りに三段階の高さにワイヤが張られていました。
柵は全ての動物よけだそうです。「鹿、猪、狐、狸、なんでも出てくるよ。」と、お話を伺ったご主人は
おっしゃってました。 ワイヤは猪よけで、夜になると電流を流します。鼻の頭の濡れた猪には効果抜群だそうです。 しかし残念ながら鹿には効果がないそうです。 一番上のワイヤーは1.5m程あるのですが、なんと鹿は軽々と飛び越えてしまうそうです。 |
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堤を渡り切り木立の間を抜けると、住む人のいなくなった本堂が見えてきます。前庭には、大きな
イチョウの木がそびえていました。秋には見事な紅葉を見せてくれるそうです。また来なくっちゃ。 お寺はご住職に跡取りがなく、無住寺となってしまったそうです。今は檀家の皆さんで、辺りの手入れを されているそうです。 |
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多可町あれこれ・・・多可町は「敬老の日提唱の地」 戦後の動乱期、野間谷村(旧八千代町)で初めて村主催の敬老会を開催し、長い間社会に貢献されてきた お年寄りに敬意を表すとともに、知識や人生経験を伝授してもらう場を設けました。 そして、9月15日を「としよりの日」と定め、村独自の祝日とすることにしました。 その後、昭和41年、「敬老の日」は体育の日などとともに国民の祝日に加えられました。 |
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