2009年5月15日 (金) 更新

Dimension 8200 の修理 > Top

 コレなんやと思う…!?

CPU

 お姉たまのPC、DELLのDimension8200。CPUの接点ピン側になんかガムみたいなのがくっついてます。

 何ヶ月か前にパソコンが立ち上がらなくなったとの訴えを聞いてはいたけど、持って来てくれたら見たげるよとか言いつつ放置してました。先日たまたま家にお邪魔したときついでに持ち帰ることにしました。しかしあまり必要性を感じてないのかどうか、よくもまあ何ヶ月もインターネット無しで我慢できるものですね。私には携帯電話を無くす以上に不便を感じてしまいます。

 まあ余談はさておきこのPCの故障は抜き差しならぬ状況でした。

 

 機種はDELLのDimension8200。

  • CPU インテル ペンティアム4-1.7Ghz
  • メモリー RDRAM 128MB x 2 = 256MB
  • HDD 80GB
  • ウインドウズXP HOME

 はい、訴えどおりまったく立ち上がりません。

 スイッチオン = ファン回転 = HDD起動準備
 「ピー、ピー、ピー」警告音 = 画面真っ暗 

 (・_・)エッ....?

 おいおいおい、バイオスすら立ち上がりません。この警告音はハードウェアレベルでの不具合を訴えてます。こいつは重症です。想像していた修復工程は何処へやら…

 

 いや、逆転の発想。ソフトウェアレベルの不具合の方が何かと難しいけど、ハードウェアレベルなら悪い部品を特定さえすればなんとか…

 とは言うもののこいつはいったい何を訴えてるんだ。

 調べました…、見つけました、…さすがDELL。

Dell™ Dimension™ 8200

 このDimension8200(以下8200)はケースの後ろ側(マザーのI/Oパネル)にエラーコードを四つのインジケーターランプにて表示してくれます。マザーが鳴らしてる警告音は非常に不定期であまりあてになりそうにありません。今この8200のインジケータはA.Bが同じ色、C.Dが同じ色です。黄色か緑かは判別できませんが。診断コード表を見ると、どうもメモリー障害を訴えてるようです。

 なら話は簡単、メモリーモジュールを抜き、スロットをエアーで掃除して、メモリーの接点を点検して元のスロットに挿しなおす。

 この8200のメモリーは最近ではあまり見ないRDRAMです。スロットは4つあり、128MBがスロット1と2にあり、スロット3・4にはCRIMMと呼ばれる空のモジュールが挿さってます。これはRDRAMの仕様で、マザーの回路上で信号が途切れないようにするためのようです。それとスロット1・2にはペアで同規格同容量のメモリーが必要です。これはスロット3・4にも当てはまります。

 ということでCRIMMも同じように挿しなおしをして起動を試みますが状況は変わりません。インジケーターランプも変わりません。(-"-;)

 こりゃ、メモリー交換だなや…。と、その前に出来ること、シーモスクリア も試しましたがダメでした。

 諦めません、ヤフオクでは結構このRDRAMが取引されてます。しかもお手軽な値段で。昔はパソコンが買えるぐらい高価なものでしたが。

 インテルi850の規格にあったメモリーを探し落札しました。

NEC純正 SAMSUNG PC800-45 256MB/8 ECC 2枚セット

 この8200はnon-ECCですがただECCが働かないというだけで、問題なく使用できることも確認しました。商品が届くまでにCPUも一応点検します。すると上の写真のとおり、ピンのところになんかガムみたいなものが付着してます。これは何なんでしょう…あまり良いものでないのは確かですが。慎重に慎重にプルプル震えながらピンを傷付けないように剥がしました。まさかコレが原因なんてことないだろうなぁ、とか思いつつ起動するもやはり同じ状況です。メモリーを落札してしまっただけに、ホッとしたというかなんか複雑な気持ちです。

 さてさて、待ちに待ったメモリーが到着。スロット1・2から128MBx2を外し、落札した256MBx2を挿して起動。メモリー256MBから512MBになればシステムは軽快になって、さぞかし姉貴も喜んでくれることだろうと空想しながら起動を待ってると…

 「ビー、ビー、ビー」で、真っ暗…って (|||_|||)
 インジケーターランプも変わらず。

 おいおい、このインジケーターもあてにならんぞい!こうなると、あと疑わしいのはCPUとマザーボード。当然メモリーもいまだ無問題とは言い切れない。 

 メモリーまで購入して諦めきれません。

 こうなったら、一丁腰を据えてやってみっかぁ!!!と言うことで、疑わしきはまずCPU。例によってヤフオクにて即決。

インテル pentium4-1.8AGHz SL6LA FSB400 Soket478 NorthWood

 このマザー、FSB533も大丈夫なようで、2.4Ghzあたりがよさそうでしたが、微妙に値段が高いのと、700Mhzぐらいアップしたところで我、お姉たまにとってはその違いを体感していただけるとは到底思えないので、ここはあえて安い1.8Ghzといきます。

 さあて、しばしCPUの到着を待つ。

………

 

 なんかなぁ、ひょっとしたらマザーボードが根本原因なのかもしれないよなぁ。

 うん、CPUを待ちきれずにマザーボードを物色します。Dimension自体の中古は結構あるけど、マザーはなかなか無いものです。ところが、Dimension 8250のマザーならありました。

 調べましたよ、8200との違い、互換性など…

  • チップセットはインテルi850E。
  • 8200には無かったLANボードがオンボード。
  • リアのI/OパネルにはUSBポートが6つ、8200は2つ。

 Dimension 8250 自体は、今でもパワーユーザーの方がパーツのアップグレードをしながら現役で使われてる、人気機種みたいです。CPUはNorthWoodまでだけど、FSB533の3.06Ghzが載せられて、メモリーとグラフィックと電源を強化すれば今でもガンガンのマシンに変貌させられそうです。

 ちょっと話は逸脱しましたが、マザーだけ出品なんて、ほかにありそうもないし以外に安かったので、保険と勉強がてら即決。まずCPUが到着したら、8200のマザーに載せて検証しようと思いきや、マザーが先に送られてきました。まあ、これは出品者にもよるけど、ゆっくりした人と、エッ!てぐらい取引の早い人がいますからしかたないですねぇ。

 待ちきれない私は、先にマザーボードを交換して落札したメモリーとガムみたいなのが張り付いていたCPUをセッティングして起動検証してみました。すると何をしてもピーピーうるさかったDimensionのモニターに、やんわりとDELLのロゴが現れました。…「やったぁー」。

 いやいや、喜んでる場合ではない、まずバイオス設定を見直さなければ。慌てふためきながら、ぎりぎりでバイオスにログイン。

 通常自作パソコンのバイオス画面には起動時にDelキーを押して入りますが、メーカーパソコンの場合は各メーカーによって押すキーが決まっています。DELLはF2キーのようです、ほとんど勘で押したら合ってました(笑)
 CPUの動作周波数、メモリーの容量、時計合わせ、使わないであろうシリアルポートとプリンターのポートを無効にして、その他もろもろ確認して再起動。これでめでたくウインドウズにログインです。

 改めて「やったぁー♪」ですわ。\(^〇^)/

Dimension 8200 改 8250

 ↑左が8200のマザー(i850) と128MBのRDRAM2枚。右のケースにセッティングされてるのが8250のマザー(i850E)。

 翌日CPUが届き、100Mhzしか変わらないけど一応交換して、余ってるメモリー256MB分を増設、DELLからダウンロードしたバイオスを書き換えて(A01⇒A04)ハード面は終了。ウインドウズを起動すると、ノートンがいきなりポップアップ。
 まあ、そりゃ当然でしょうね、長い期間起動されなかったんですから。
訴えたい気持ちは痛いほどわかる…。でも今は無視、LANボードのドライバーを入れなきゃ先に進まん。

 オンボードのLANはどうもインテルの10/100らしいので、インテルから最新のドライバーを入手してセッティングします。それ以外のデバイスは問題なく機能してそうです。

 そして忘れちゃならんのは、仮想メモリーのチェックです。メモリーを増設したら、仮想メモリーの容量は大抵自動的に変更されるそうですが、変更されずに以前のままということもあるようです。すると「増設してもらったのに大してサクサク動きません。」なんて質問掲示板に投稿したりする羽目になります(笑)。

 大体システムメモリーの容量の1.5倍の値をセットすればいいと聞いてます。

 うちの職場のPCはシステムメモリーが1024MBなので仮想メモリー値は1536MBになります。↓

仮想メモリー変更

 この8200@8250はメモリー容量が768MBなので仮想メモリー値は1152MBです。案の定、前のメモリー値から割り出した384MBになってました。これを変更してほぼ終了です。

 お疲れ様でした。

 いやぁ、しかし思う以上にメモリー増設の効果が体感できます。やはり、XPのSP2で256MBはちょっときつ過ぎたのかもしれませんねぇ。以前のドヨーンとした面影は消えちゃいました。ほんとうにサックサクです。これで本当のRDRAMの速度が体感できてるんだと思います。

 正直、職場のPCはCPUが2.4Ghzもあって、メモリーも1GBも積んでるのに、この8200@8250の方が断然速いです。この体感速度の差はSDRAMとRDRAMの違いから来るんでしょうね。なんぼCPUが速くても、メモリーの帯域がボトルネックになるんでしょう。

 

…!?*。。。

 まあ、とりあえず起動するようになったとはいえ、一つだけ問題が。そう、ライセンス違反の問題。8200で走っていたシステムをほとんど8250のハード上に走らせることになるわけで、HDDやメモリー・CPU等の交換で済めば気にすることもないんでしょうけど、マザーボードはさすがに違うパソコンとして扱われるべきなのかもしれません。現に起動時のDELLのロゴにはDimension 8250ってハッキリ表示されてますし。やってみなくちゃ分からないけど、システムの再インストールが可能かどうかも気になります。

 姉貴にこんなこと話しても何処吹く風だろうけどね…

「データのサルベージだけでも専門業者に任せたら目をむく金額請求されることを思えば安くついたと思うで(*^o^*)」なんて金額の話なら即理解だろうけど(笑)。

 まあ、そんな出来事のお話。

 長文、最後までお付き合いありがとう。m(_ _*)m

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