授業風景(その1)

 

杉浦先生担当授業

水産資源学(水産学概論)

魚類学

養魚飼料学

生物資源管理学実験・実習Ⅲ ---魚類・小動物実験(分担)

生物資源管理学実験・実習Ⅴ ---遺伝子実験(分担)

環境フィールドワークⅡ(分担)

環境フィールドワークⅢ

専門外書講読(分担)

人間探求学(分担)

生物資源管理学演習

卒業研究

 

魚類栄養学特論(大学院)

環境動態学特別演習(大学院)

環境動態学特別研究(大学院)

生物生産特別研究(大学院)

ほか

 

  

生物資源管理学実験・実習Ⅲ

魚の内臓組織のプレパラートを作成し、顕微鏡で微細構造を調べる。 オオクチバスの胃(右)

 

  

生物資源管理学実験・実習Ⅲ

免疫染色とヘマトキシリン・エオシン染色の実習風景。 ニゴロブナの腸(右)

 

 

ビワマス未成魚(左)とポリプテルス(右)。

youtube ホンモロコの実験水槽

 

 

魚類学

授業概要:  現存する魚類は、種として全脊椎動物の半数以上を占める。その数、約3万種といわれる。人間(1種)に比べて、実に3万倍の個性がある。

 それぞれの種は、独自の生息環境に適応した生理・生態的進化を遂げている。それらは、種が生存・繁栄のために獲得した驚異的な能力であり、大変興味深い。

 この授業は、絶滅種を含む魚類の進化、系統分類、生態学および生理学について、興味と理解を深めることを目的とする。興味あるところ、真の学びあり。

キーワード: 系統分類学、魚類生理学、魚類生態学

授業計画:

第 1回 魚類の系統進化と環境適応

第 2回 魚類の分類群とその特徴:無顎類~軟骨魚類

第 3回 魚類の分類群とその特徴:硬骨魚類

第 4回 魚の学名とその意味,命名規約

第 5回 魚類の外部形態:各部位の名称,計測,計数形質

第 6回 種の検索・判別方法(鰭式等),魚の成長段階を表す名称

第 7回 DNAによる種の判別技術とその応用

第 8回 魚類の内部形態:鰓呼吸,空気呼吸,低酸素適応

第 9回 魚類の内部形態:各臓器・器官の構造と機能

第10回 感覚器官:視覚,嗅覚,味覚,聴覚,発電器官など

第11回 魚類の食性と多様な摂餌生態

第12回 魚類の回遊,浸透圧調節,変態,擬態

第13回 魚類の多様な繁殖様式(繁殖生態)

第14回 魚類の生殖生理:成熟と産卵

第15回 魚類の性決定・性転換と環境要因

 

生物資源管理学実験・実習Ⅴ

魚類の生体組織からRNAを抽出し、RT-PCR、QPCR、電気泳動など、遺伝子関係の実験技術を習得する。 

魚の網膜(左)とエラ(右)とウロコ(下)の微細構造(生物資源管理学実験・実習Ⅲ)

  

 

養魚飼料に含まれる栄養成分や非栄養成分が、仔稚魚の骨格形成に及ぼす影響について調べる。

 

 

  

   

滋賀県立大学の淡水魚類飼育実験施設:室内・屋外---- 卒業研究,大学院研究,実験実習,フィールドワークなど。

飼育魚種: 淡水魚専門(冷水魚~熱帯魚、琵琶湖の魚類)

 

    

      

養殖用試験配合飼料の調製: 雑草、水草、海藻などからエサを作る(卒業研究,大学院研究ほか)

 

 

養魚飼料学

講義概要: 飼料学(栄養学)は、水産養殖の中心的役割を担っている。飼料は養殖生産コストの78割を占める。飼料を改善することで、魚の成長や飼料効率、病気に対する抵抗力も向上する。飼料に様々な工夫を施すことで、魚の味、栄養価、肉色、体色などが向上し、水産食品や観賞魚としての価値を高めることができる。

 さらに近年は、環境負荷を低減する飼料、地域の未利用資源を用いた(持続可能な)低コスト飼料、新魚種(ビワマス、希少種、野生種など)を飼育するための飼料開発など、配合飼料に関する研究はますます重要性を増している。

 この講義では、基本的な栄養学の知識を習得し、その上で、魚類の栄養要求、消化生理、および飼料に関する知識と技術を学ぶ。

 また、単胃動物(ヒト、ブタ、マウス、鳥類、魚類など)は、類似した栄養要求・消化生理機能を有することから、これらも含めて講義する。

キーワード: 栄養学、飼料学、養殖、持続可能な飼料、研究技術

授業計画:

第 1回 栄養学と飼料学の歴史と現状

第 2回 水溶性ビタミン(11種)

第 3回 脂溶性ビタミン(4種)

第 4回 ミネラルと微量元素

第 5回 タンパク質と必須アミノ酸

第 6回 脂質と必須脂肪酸

第 7回 炭水化物,その他の栄養成分,非栄養成分

第 8回 代表的な飼料原料(特性、抗栄養因子など)

第 9回 飼料添加物(粘結剤、酵素剤、摂餌誘引物質、抗酸化剤ほか)

第10回 配合飼料の種類、特性、設計、製造方法

第11回 飼料栄養素の消化率、利用率、安定性

第12回 消化吸収率の測定方法: in vivo in vitro

第13回 消化吸収率の改善方法:フィターゼ、クエン酸、発酵など

第14回 飼料・栄養試験の基本技術(実際の研究論文をもとに解説)

第15回 未利用資源の飼料利用、環境にやさしい飼料

 

 

 

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