8/16 穂高岳山荘〜奥穂高岳〜前穂高岳〜岳沢〜上高地
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3000mの稜線に神々しく朝が来る。 今日も快晴!絶好の山日和、絶好の日焼け日和だ! 山頂からはきっと素晴らしい展望が広がってるんだろう。 奥穂から前穂へ、そして上高地へ一気に下る。 吊尾根、そして岳沢への急な下り。 今日のルートも手強いルートだ。 まずは奥穂に向かって歩き出す。 上りはじめ直後の鎖場はすでに列が出来ている。 2つの鎖場を越え、 眩しすぎる朝日を浴びながら岩屑だらけの稜線をのんびりと歩いてゆく。 もうすぐ、7年ぶり、家族2度目の奥穂高岳だ。 「先に行け!」直前でToshiに先行させる。 2007年8月16日午前7時10分 標高3190m 日本第3の標高にして、北アルプス最高峰 奥穂高岳の山頂に到着だ!. 1983年、2000年、そして今、3度目の奥穂の頂上だ! 7年前にはガスの中の頂上 今日は最高の青空だ! 最高の青空、あこがれの穂高のてっぺんだ! 天を突く槍が近い!北アルプスのほとんどが見える! 眼下に上高地、遥か彼方に富士山、南アルプス。 史上最大の大展望、圧巻である。 「みんな頑張ったな。」 家族みんなで手をつなぐ! 親も子も同じ思いで同じ景色を見る。 毎年、すごい感動を与えてくれる山に感謝である。 そして、山に登れる環境に感謝である。 青春の穂高、あこがれの穂高 山はいい、ほんとにいい! 今年の夏も感動の真っ只中にいる! |
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至福のひと時を過ごした奥穂山頂から今度は前穂へと向かう。 足場はしっかりしている。歩きづらいという感じではない。 岳沢にスパッと落ちてゆく高度感。 昨日も転落事故があったらしい。 気を引き締めてゆっくりと歩いてゆく。 岩場を上ったり下ったり。 見た目以上に手強いルートをゆっくりとゆっくりと歩いてゆく。 何組ものパーティが追い抜いてゆく。 足場の悪いところで道を譲ることもしばしばである。 「普通は安全な場所で待つだろう!」 少々ムカつく気持ちを抑えながら自分に言い聞かせる。 「熱くなるのはいい、激しくなるのもいい。でも絶対に冷静さを失ってはいけない!」 紀美子平から一気に岩場を上ってゆく。 今回の山行ですっかりと成長したToshiがグイグイと上ってゆく。 上りきれば、標高3090m前穂高のピークだ。 眼下に涸沢と北尾根を登るクライマー。 遠くに槍ヶ岳前穂からの展望も素晴らしい。 北穂・涸沢岳・奥穂・前穂 4つの頂上に立った。 やれば出来る。これから先もいろんな困難が待っているだろう。 でも、思えば夢はきっとかなう。 歩き出せば、きっと頂上に立てる。 大切なことは、歩き始めることである。 家族で山に登ることで、親として伝えたかったことのひとつである。 穂高の暑い夏は家族それぞれの大切な宝物になった。 我が家の大きな財産になった。 |
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前穂から紀美子平へ下る。 ここから岳沢まで、気の遠くなるような下りのはじまりだ。 まずは紀美子平直下の長い鎖場を降りてゆく。 岩を巻く感じで鎖を伝ってゆく。 toshi・hiro・母ちゃんがするすると下ってゆく。 オヤジは鎖場で滑って、宙ぶらりんの状態になってしまった。 紀美子平は長い鎖場よりも滑りやすい岩がポイントだったようだ。 大事には至らなかったが、一歩間違えば…だった。 紀美子平から先も、急な斜面を下る下る、ひたすら下る。 ビュンビュンと快調に下ってゆくToshi。 ゆっくりゆっくりと下ってゆく母ちゃん。 ♪足元の石くれをよけるのが精一杯 道を選ぶ余裕もなく 自分を選ぶ余裕もなく 目にしみる汗の粒をぬぐうのが精一杯 風を聞く余裕もなく、人を聞く余裕もなく まだ空は見えないか まだ星は見えないか ふり仰ぎ ふり仰ぎ そのつど転けながら 重き荷を負いて 坂道を登りゆく者ひとつ 重きにも坂も 他人には何ひとつ見えはしない 這いあがれ這いあがれと自分を呼びながら 呼びながら (重き荷を負いて by中島みゆき) 激しかった山登りの余韻を楽しむかのように歌いながら下ってゆく。 カモシカの立場、岳沢パノラマ、急降下はまだまだ続く。 山のこと、進路のこと、いろんなことを話しながら 斜面を下ってゆくオヤジとtoshi。 母ちゃんは大きく出遅れている。 20分遅れで岳沢ヒュッテ跡に到着する。 あとは木立の中の道を上高地まで2時間である。 話しながら楽しそうに降りてゆくhiroとToshiの姉弟 遅れて歩く母ちゃん。1年に1度だけやってくる3000mの夏休み。 今年も楽しく、無事に登ることが出来た。 ♪見たこともない空の色 見たこともない海の色 見たこともない野を越えて 見たこともない人に会う 忘れないよ遠く離れても 短い日々も 浅い縁も 忘れないで私のことより あなたの笑顔を 忘れないで (一期一会 by中島みゆき) |
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2007年夏
憧れの穂高連峰縦走!
多分家族ではこれ以上の山登りはしないと思う。
あわただしい日々、
それで希望は持っていたい。
それでも微笑んでいたい。
それでも熱くいたい。
だから、今年はこの難ルートを歩いた。
さぁ、
明日からもこうして生きてゆくだろうと!