京子:いやや!じゃんけんで勝ったもん。
   うちが大きい方や!
源吉:こすいことすんな!お前は後出しじゃ!
京子:兄ちゃんの方がこすい!
源吉:ちがうわい!
西澤:あっ!豆!
光代:ああっ!踏まはった!
文田が源吉に寄り、いきなりなぐる
文田:西澤に謝れ!
源吉:豆ぐらいなんじゃ!
松井:あんた、うちらのおやつやで
    そら豆五つは、大事なおやつやで!
源吉:へー、疎開もんのおやつ、そら豆たった五つか
   スカみたいやな
松井:スカで悪かったな!
近藤:松井さんやめとき!
文田:この村言うたら、
   米も野菜も供出せんと隠してんにゃろ非国民。
源吉:何言う! 
   疎開もんが来てから畑のもんが取られるて
   おっ母やら村のもんもこぼしてるわ 
   非国民はお前らじゃ!

取っ組み合いが始まる

和尚:こら!お前たち!やめんか!
   村のもんも、疎開のもんも、同じ日本人やないか
   仲間割れして、戦争に勝てるか!

村にはまだ沢山の食べ物があり
疎開してきた子供たちとは随分格差があったが
ひもじさも悔しさも日本が勝つために
欲しがりません勝つまではと我慢し、
ひたすらに日本の勝利を信じている
近藤:手紙や。  昨日来たんや
木村:家の疎開?手紙見せて
鳥居:読んで
木村:ええか?
  勝乃も光代も元気なようで、とても嬉しいです
  お父さんもお母さんも元気です。
  京都では戦争に勝つため道幅を広げる事になりました
  家の疎開です。もう16軒倒れました。
文田:道を広げるのか  家をつぶして
近藤:そうか それが家の疎開なんや
加納:そんなん家の疎開とちごうて
   家をつぶしてしまうことや
松井:ぜいたくは敵や。辛抱し
文田:心配せんかって日本は勝つさかい
    
中村:木村さん先生招集になるのと違うやろか
木村:ええ?召集?
中村:今日の先生、何かいつもと違うわ
松井:そう言うたら朝のおやつ今までなかったな
木村:先生が召集になったら、ここどうなるのや
鳥居:神様、どうぞ先生に召集がありませんように

古西:あかん!ここはお寺や 仏さんに頼まんと
 みんな本堂に入って行く
子供たちの読経の声を聞いて首をかしげる

和尚:お前たち、もう知っているのか?
和尚:やっぱりまだ知らんな、先生は
木村:本部に行かはりました
文田:和尚さん先生召集ですか?
和尚:うん?いやそんなもんやない
    先に先生と
先生:みんなここへ集まってくれ、先生の周りに
    みんな、よう聞くんやで。ええな
子供たち:はい!
先生:戦争は・・・戦争は・・・終わった
子供たち:????
和尚:そうや、戦争はもうやめることになったんじゃ