Daiwa SEABORG 150S

ダイワ シーボーグ 150S

   超小型で軽量の電動リール、パワーはクラス並ですが特性や操作性は良い、新型の150Jには負けますがお気に入りのアイテム。
 超小型電動となるとパーツ類もマイクロサイズ、点数も多く複雑な為にメンテナンスも容易ではありません、自信が無い方はサービスにお願いしましょう、この先は、”自信は実行によって身に付ける!”って方だけお進み下さい。
 あくまでも自己責任にてお願い致します。

ハンドルノブ

  標準タイプのハンドルノブ、先端のキャップは両面テープで接着されているので端部をマイナスドライバー等でこじ開けるとネジ2本が解除出来る、さらにノブが2分割と成りネジ1本を外すと軸から引き抜く事が出来る。
 2ヶ所のプラベアはステンレスボールベアリング(7×4×2.5 SMR74ZZ等)と交換が出来る。

ハンドル〜パワー〜ブレーキノブ

  ハンドル廻りから分解して行きます、パワーレバーのキャップはハンドルノブキャップと同様に両面テープ接着です、組立時は両面テープを再利用せず張り替えた方が良いでしょう。
 メカブレーキノブは外さなくてもRSプレートを開ける事が出来ます。

RSプレート

  3本のネジを外すとカバーを開ける事が出来ます、RSプレート側のワンウェイクラッチやベアリング類を外した画像です。

RSプレート内部

   内部の組付状態です、やはり先ずはドライブギヤー(ギヤーシャフト)廻りから外さないと先に進めない様です。

ギヤーシャフト

   ギヤーシャフト廻り、ドラグディスクから順に外して行きます、途中のOリングはダメージを与えない様に注意が必要です、シャフトプレートを固定するネジ2本を解除してシャフトを抜きます。
 次にバネ類を外し、クラッチプレート廻り、カムレバー、ラインストッパーを外し、最後にマイナスのネジ2本を解除してクラッチカム廻り、キックレバーを外します。

RSセットプレート

   すっきりした内部、後はピニオンギヤーとフィンガーカバーを外せばセットプレートを解除出来る状態に成ります。

セットプレート内部

   ピニオンギヤーのシャフトを押さえながらRSプレートを開けます、タイミングベルトに依るドライブ部分が見えました。

ベルト〜ギヤー

   タイミングベルト、ベアリング、遊星ギヤー、他。
 極小、又は薄いワッシャー(シムリング)類やカーラーは分解時に紛失やダメージに注意が必要な部分です。

ICモジュール

   画像3本のネジを外すとICモジュール側を開ける事が出来る。
 ICモジュール部とはモーターケーブルが繋がる、尚、表示部とパワーユニット部はネジ止めされているが、薄いフィルムケーブルで繋がっているのでダメージを与えない様に、必要が無ければネジは解除しない方が良い。

ウォームシャフト

   スプールを抜き出す為にウォームシャフトのE型リングを解除しています、順番としてはLSプレートを外した後からでも良いです。

フレームポスト

   ウォームシャフトカーラー廻りと直近のフレームポストのEリングも解除しました。

マグネットギヤー

   スプールキャップ固定のネジ3本を解除、カウンター回転検出マグネット付のギヤー、横のアイドルギヤーも解除、そしてLSプレートを固定するネジ4本を解除すると、モーターが引き出せる様に成ります。

LSプレート

 LSプレートはモーター付で引き抜き、レベルワインダーを廻りを分解、最後にスプールを引き出せばフレームのみと成ります。

スプール

 スプールベアリングもトラブルを起こしやすい部分、マグネット側は(11×4×4H)、クラッチ側は(11×5×4H)外すにはピンを解除する必要が有る。
 一方モーターはターミナルにケーブルが半田付けされています、シャフト両端にはピニオンギヤーとワンウェイが圧入されておりモーター缶もカシメ止めの為ブラシ交換等は出来ない構造。
 モーターの空気穴からカーボンブラシがすり減った物でしょう、黒い粉が多少出て来ましたが、このモーターの余命はまだ有りそうです。

ベアリング

 右側が初期組込CRBB黒色のコーティングがされているがスプール側に設置されていた物、錆びて回転不良を起こしています、そして左側は取り寄せた純正修理パーツ、コーティングは無し??
 品番35、モーターボールベアリングは3ヶ所共通部品と成っていますがモーターハウスギヤー側の2ヶ所はあまりトラブルには成らない様子。

パーツの洗浄

 アルミ製トレイ、又はブリキ缶蓋等の金属製トレイの中にパーツを受け、パーツクリーナー又は燃料用のアルコールで筆ブラシなどを使って汚れや油を洗浄します、これでも落とせない複雑な形状の物は、家庭用(時計用?)超音波洗浄機に水をはった上にこのトレイを浮かべます。
 両シールド型のベアリング類や圧接されていて外す事が出来ない物(軸受の可動部内部)などは超音波洗浄機が威力を発揮します。