■ ソフトハウス | Key |
■ 発売日 | 2005/11/25 |
■ 価格 | ¥6,090 |
■ ジャンル | AVG |
■ 対応OS | Win98/Me/2000/XP |
■ 媒体 | DVD-ROM |
■ ディスクレス起動 | 可 |
■ 画面解像度 | 800×600 |
■ 体験版 | 有り -> こちらから(まるちいんさいど。様) |
■ 女性音声 | フルボイス |
■ 男性音声 | フルボイス(主人公除く) |
■ 1stプレイ時間 | 7時間 |
■ 総プレイ時間 | 12時間〜 |
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■ シナリオ | 90点 | ![]() |
■ グラフィック | 80点 | ![]() |
■ サウンド | 90点 | ![]() |
■ システム | 85点 | ![]() |
■ 演出・構成 | 90点 | ![]() |
■ Hシーン | 50点 | ![]() |
■ 総合評価 | 90点 | ![]() |
町外れの廃品回収屋に就職した朋也(主人公)は、一人暮らしを始め、恋人の智代と蜜月の日々を送っていた。
そこへ、智代の弟鷹文が父親の隠し子ともを連れてくる。
ともは母親に置き去りにされており、やむなく朋也と智代が保護することになった。
さらに夏休みを目前にして、鷹文の昔の彼女、河南子も家を飛び出してやってきた。
朋也、智代、とも、鷹文、河南子。
この5人で過ごす、最初で最後の夏休みが始まる。
麻枝准氏のわがままと言うか彼が前作(「CLANNAD」内智代シナリオ)発売当時からずっと作りたいと言っていた企画が遂に実現。
前作で散々酷評を受けた(と自分及び自分の周囲は考えてます)智代シナリオ、その続編。
期待せずにいられようはずもなく、仕事から帰ってきて即インストールですよ。
低価格ソフトであるが故の手抜き加減だけが恐ろしいなと思いつつ、プレイ開始。
一行目からはっきり言わせて頂きますが心からお勧めできるゲーム。
もちろん原作補正入ってますし、そもそも原作ファン以外で今作をプレイする人には敷居高いかなとも思います。
(たまに出てくるキーワードが判らない位ではあります、気にならないと言えばならないかも)
Keyのお家芸であるところの「序盤の笑い」及び「後半の泣き」の両立性、見事としか言いようがない。
そりゃ大笑いしますよ、そこまで笑わせるのかと突っ込みいれたくなるほどのギャグ要素。(そしてその多くがツボ)
そして後半なんかもう、非常に古い言い回しを使うなら胸が張り裂けそうになる。
正直涙が止まらなかった。
麻枝氏が何を書きたかったのか、坂上智代というヒロインはどういった女の子なのか、全てこのシナリオに含まれております。
前作における諸問題を踏まえた上で、全て昇華してくれた、ファンにとってこの上無い完璧なシナリオだと言えます。
瑣末な問題点を挙げるなら、急展開過ぎる事。
もちろんそれは我々プレイヤーを冷静に欺く為の叙述トリックな訳ですが、下手すりゃ心臓に悪い。
それ程シナリオにのめり込まされていた事に改めて気付かされる。
エッチシーンの挿入部分も非常に適切、18禁かくあるべき。 ・・・まさかKey作品でこんなレビューを書く日が来ようとは(笑
プレイ後、きっと何かが心に残るはず。
麻枝氏の想いが、さらに多くのプレイヤーに残ることを祈ります。
同人サークル裏FMOのフミオさん。最近大活躍中のようで嬉しい限り。(かなり好き)
と言うことでまたも信者補正入ってますが、本当に上手い。
最初オフィシャルHP上にて公開された立ち絵を見るに、『これはもしかしてフミオ絵とKeyの塗りは合わないのではなかろうか』と言う危惧を抱いていたのですが、蓋を開けてみるともう、あつらえたかのよう。
いたる女史では無いにもかかわらずああ、Keyの絵だなと思える。もしかしてこれは凄いことなのではないでしょうか。
さて、CG枚数は66枚、立ち絵も標準+ネタに数枚と言ったところです。
総じてレベルは高いです、というよりも業界最高峰。塗りに関して敵無しではないでしょうか。
ネタ立ち絵が悶絶するほど面白い。アレもフミオさんが書いたんだろうか。
さらに今回より(planetarianは未プレイだから知らないんだけど)、画面解像度が800×600に!
無駄にでかい画面でプレイする場合、正直640×480はもうキツイとしか言えないんですよね・・・。有り難い。
まずはBGMから。
作中の雰囲気そのままの優しいメロディが揃っております。全15曲+α。
少ないんだけども、前述しております製品概要をご覧下されば分かりますようにプレイ時間が短めです。
ベターな選曲しておられると思いました、少なくとも合ってない音楽など一曲として無く、曲を聴くだけで場面が思い出されるほど。
声に関して。
声優を選んだスタッフ様に感謝を。智代を始め既存キャラには前作のイメージを損なわない見事な配役だったと思うし、新キャラたちに関しても良く頑張ったと思います。
とくにとも!!ホント可愛すぎるから!!!!!
鷹文も最初は微妙かな、と思ったんだけど、淡々とした口調がなんかすごいイメージに合ってて。というかこの声優さんどっかの初号機のパイロットに声が似ていますね。なるほど(自分で納得
そして河南子、このキャラこそ本作ベストチョイスではないだろうか。
喜怒哀楽激しすぎる娘っ子を見事に演じられてました、脱帽。
ボーカル曲は2曲。
OP&ED、ともにボーカルはLiaさんです。
主題歌のために買ってもいいのではないかと思わせてくれるほどの衝撃を受けたOP曲。
なんつー透き通った声なんだろうか、相変わらず鳥肌立つから・・・。
それよりも何よりも。
一番凄いのは初回特典がサントラだと言うことです。
多いじゃないですか、というか大多数じゃないですか。
初回特典サントラには主題歌をショートでしか入れませんよみたいな商売。
そこに来てKeyさん、OP曲もED曲もBGMも、全曲入ってます。OP/EDに関してはショート版まで入ってる至れり尽せり加減。
ただしあくまで初回特典なので、欲しい人は迷わずゲットしておきましょう。
「CLANNAD」のシステムに近いです、当たり前と言えば当たり前ですが。
違う点と言えば、グラフィックの項でも書いたように画面解像度が800×600になった点、ですか。
嬉しいのが、「数秒間動作しなければカーソル(矢印)を非表示に」システムを実装していたこと。
これ正式名称なんていうんでしょね・・・これがあるのと無いのとではキーボードプレイヤーである自分にとって大いなる違いなんですが。
ゲーム本編のシステムに関しては、ヒロインが一人なため選択肢総当りで軽く対処できます(難易度=低)
ゆるーく、構えずプレイしておっけーです。
んで、クリア後のお楽しみ(?)があります。
説明書とか見れば分かるんですが、隠し要素で≪RPG≫(一応伏せます)があるんですよ。
無駄に凝ってると言うか懐かしい感じのするもので、手の込みようが気に入ったので加点対象。
導入部は完璧と言えるでしょう、あの始まり方以外考えられない。
基本的には智代シナリオのアフターストーリーなんですし。
しかし構成面が若干不安定、緩急つけて物語が進むような不思議な感覚。
ゆるーい展開が続いて急展開、ってのはKeyゲーにありがちなことなので今更かなとも思ったんですが一応言及しておきます。
唐突過ぎて、『これはマズイだろうレビューで取り上げてこき下ろしてやろう』とさえ思ったはずがクリアしてしまうと一転、あの急展開さがむしろ功を奏したように思えてしまう。
見事としか言えない。
Key史上最高のエッチシーン数!!(ヒロイン一人なのに
全部で衝撃の12シーン、どうだ!!
残念なことに選択肢別の差分シーン含めての12シーンなので実際は8シーンなんですが、恐ろしいことにここまで減っても未だKey史上最多(笑
実際実用に耐えうるモノかといえばそうではなく、半分くらいはエッチの最中仲睦まじくじゃれあう二人的なものなんですが。惜しい、残り半分は良かった。
抜き目的でエッチシーンを挿入したわけじゃない(はず)ので、個人的には満足なんですが。ラストのHシーンなんて素晴らしかった。
Keyもここまで出来るんだ、と感慨深かったです。
私自身前作をプレイした人間なので、本作からプレイした人の心中がわかり得ないのがもどかしいんですが、きっと分からないキーワード、分からない結びつき、あったと思います。
知識として得るキャラ同士の繋がりよりも、確実にプレイして理解するキャラ同士の繋がりの方が温かみがあると思うんですよ。
きっと損をする。だからこそ私は本作には『CLANNAD』をプレイしてから臨んで欲しい。
これも一つのアフター。『CLANNAD』における一つの選択肢の先。
エンディングを見た私以外のプレイヤーは、ラストをどう受け取るのか。
きっと人それぞれで、だからこそ面白いんだろうなあ。
エロゲーごときで生きることの尊さを教わりました。
It's a Wonderful Life !