ダイヤモンド・プリンセスは私達には2度目の乗船になる。2006年に、新造間もない、ホヤホヤに新しかったこの客船でアラスカクルーズに行ったのが最初。ちょうど10年前になる。
”乗ったことのある船”という先入観をもっていたが、船の内部も、食事も、運営?システムも、なんとなく変わっていた。この10年の間にクルーズ事情は激変。私達がアラスカクルーズに行った時、クルーズに行ったことがあるという人はまだ少なかったが、今は、決して少なくはない。船も、それに応じて内部の改装などの営業努力をしているようです。
クルーズには通常、有料でショアエクスカーション(オプショナルツアー)という、停泊地での観光サービスがある。このクルーズで唯一の外国になる釜山は短時間しか停泊しないし、また、私達は若い頃に日本国内はいろいろ見て回ったし、、、もともと、日本の沿岸を巡るコースなので、私達はショアエクスカーションへの参加申込みはしなかった。
5月24日
荷物はトランク1個と、あとはザック。
午前9時頃に自宅を出て、11時過ぎにはもう乗船。まず飛行機で外国へ飛び、ホテルに泊り、といったことの必要もない”日本発着”はいいですね。
乗船するとキャビン(客室)は既に用意できており、ザックを置くとすぐにランチ・ブッフェのホライゾンコートへ行った。
午後4時頃、船の中央にあるアトリウムで、鏡割り。樽が割られた後は、杯で酒がふるまわれた。
アラスカクルーズでは勿論こんなものはなかった。日本発着の船らしい、日本的な行事だ。
日本発着なので、私達は、客の大半は日本人だろうと思い込んでいたが意外にもそうではなかった。ほぼ半数は外国人、その外国人の中でほぼ半数が中国人、韓国人等の東洋人、残りの半数が欧米人といったところ。
鏡割りは、その外国人へのサービスとして行われたに違いない。しかし、今時の日本人にとっても、日本的なものはちょっと嬉しいものだ。
船は、今夜は神戸泊りで 明日早朝午前5時頃に出港、瀬戸内海をゆっくりとクルーズする。
5月25日
昨日の天気予報では今日は雨だった。瀬戸内海の島々を海から見ることを期待してこのクルーズを選んだだけに残念だったが、しかし、今日、実際の天気は雨ではなく曇り。確かに空は雲で覆われているが、島影ははっきり見える。よかった!
船内放送があり、その時に見えている島の名前や、その島のちょっとしたエピソードなどを、英語と日本語で、紹介している。私達は、そして多くの人々が屋上の外デッキにいるが、外デッキにでもその船内放送は聞き取れるのだが、しかし、日本語のアナウンスの声自体がどうも聞きにくいのだ。なんとなく、地元の昔話に詳しい地元の水先案内人を連れてきて、その人がアナウンスも担当しているようだ。
聞いただけでは島の名は覚えられないし、メモを用意をしていないので、、、ま、いいか。 島の名前を覚えたい人はちゃんと聞いて下さいね。 ということで、ひとつひとつの島の名前は、私には、分かりません。
しかし、海から見る、瀬戸内海の島の景観は素晴らしいということは間違いない。
午前10時頃、瀬戸大橋が見えてきた。
「瀬戸大橋」という一つの橋があるのではなくて、これは本州と四国との連絡橋の一つで、倉敷市と坂出市とを結ぶ10の橋、の総称ということです。 だから、、、とても長い。写真右側の小島の、更に右側向こうまで橋が続いているのが分かりますか? ↓
午後6時過ぎには 日が暮れた。明日は、関門海峡を越えて、韓国の釜山へ向かう。
釜山の街中を、しばし、歩いた。
有名な魚市場「チャガルチ市場」、魚屋が延々と続く。ここに住んでいたら買うのにな、という気にもなる新鮮な魚がづらり、、。臭いもすごいが、、。 繁華な場所を過ぎると、少し落ち着いた街並みもあった。
午前8時半頃、長崎に到着。長崎の街のわりと繁華な場所に船は停泊した。
ツレアイは「電車一日乗車券」という路面電車の乗り放題切符を買い、主として電車の車窓からの市内観光をしてきた。下車して見た眼鏡橋はアジサイの花で美しく飾られていたそうだ。
朝、宮崎県の油津に到着。
油津は宮崎県日南市にある港。日本の奈良時代の記録にもあるような歴史の古い町だそうで、街中にある家並みも、なにか、趣を感じさせるものがある。
油津港は、ちょうどこの日から”ジャカランダ祭り”が始まったところで、ジャカランダ祭りの開催場所まで船の(町営の?)送迎バスがあり、私達もそのバスでジャカランダ祭りを見に行った。
”祭り”が始まっても気候がそれに間に合わず、ジャカランダは少しだけ咲いている。
今日も、本格的な雨にならなければいいがというような天候。雨が降った時間もあったが、なんとか本降りにはならず、歩いて見て回った。
下の写真は、送迎バスの車窓から見た海岸線の景観と、”ジャカランダ祭り”の場を歩いた際の景観である。
5月29日
午前7時頃、高知に到着。今日も変わらず、雨模様。
夜8時頃の出港まで、下船して高知城近くの市場を見て回り、マグロの寿司を食べたり、船に戻ってからは船内をのんびり見てまわったりして過ごした。
5月30日
早朝、神戸港に帰着。
私たちの旅としては珍しく、呆れるほど天気の悪い日ばかりの旅だった。
しかし、それでも、島国日本の沿岸の景観の美しさに今更ながら驚いた。
いつか、日本の沿岸をぐるりと一周して、日本の沿岸を、海から見てみたいな。