●はじめに
さぁ、大好きなlightです。唯でさえ贔屓目に見てしまうのに、期待以上の出来でした。
●シナリオ 評価:A
出だしは「ショタもの???」って思ってたんやけど、まぁその通りなんやけど、展開上あまり気にならなくなってくる。マザーグースの詩をちりばめて展開していく稚拙なようでそうでない、何とも言えない世界観は見事。
独り「特別な存在」の主人公は、嘘で固められた世界で守られ育ってるからボクたちの「常識の範疇」にない行動も当たり前になってたりする。友達がセイバーハーゲンであっても当たり前(セイバーハーゲン=作中では『作業機』とも表現される。いわゆる、どっからどう見てもロボット)、姉たちとセックスしても当たり前の3P4P当たり前。とにかくセックスフリーダム! 照れながらも自ら進んで姉たちと3Pするシチュエーションはあまり見た事がないなぁ。
ミズバショウとシロツメグサはその姉に当たるんやけど、世界観にそぐわないドロドロした歪みっぷりは正直すぎて見てて気持ち良いくらい。歪んだまま軌道修正できずにエンディングを迎えるから「え〜っと・・・ハッピーエンド??」って感じで終わる。1〜2週目くらいまではまだまだ謎が残されてることもあり後味があまり良くない。で、ヒロインを攻略していく内にちょっとずつ明らかになってくるから最終的には何を気にしてたか忘れる。上手いな。
コバトムギとタンポポに関してはヒロイン扱いでエロはあるけど、まるっきり脇役やから割愛(^-^;
というわけで、唯一まともなヒロイン「ヒナギク」の登場となるわけだ。おぉ、恋愛っぽい!照れてる!拒んでる!こどもっぽい喧嘩してる!!、、、ここまで常識の埒外にいたから妙に新鮮に感じる。EDもハッピー。
最後に登場するのが「ベニバナ」だが、これが後味悪い。lightらしいっちゃーらしいんだけど、ラヴラヴハッピーに終わらすわけにはいかんのですか?もやもやっとしますやんっ!
●声とか音楽とか 評価:S
まず声。鼻歌とか歌ったりして、ヒナギク役の雛見風香さんいい。全体的に違和感もなく良かった。しかし、皆さんこの作中で何役やってんですか?(^-^;(※少ない方でも3役はやってると思う)
次に音。同メーカー作の「群青〜」のOP「アララト」を聞いて以来、樋口秀樹+WHITE-LIPSはお気に入り。期待はしてたんだけど、やっぱり良かった。特にEDの「誓いの言葉」には震えた。作中でヒナギクが口ずさんでいたあの歌のメロディを変えたもの。サビの部分はこんな感じ。
デイジー デイジー はいといってよ
気がちがうくらい君が好き
ちゃんと立派な花嫁みたいに
馬車のパレードは無理だけど
でも かわりにきっと素敵
君と 自転車二人乗り
うん〜・・・歌詞だけ見るといまいちパッとせぇへんなぁ。でも、ええもんはええんやっ!※アルバム買いました
●グラフィック 評価:A
泉まひるさん、やっぱり上手やね。ImitationLoverから好きやったけど、本作はその上を行く良さ。最近ではトップクラスやと思う。
●システム 評価:A
相当いい。とにかく処理が早い。2週目以降は既読らしき文章がスキップされなかったりでちょっとイライラしたくらいかな。
●エロ 評価:A
エロいデス。みんなエロいデス。某黒くんが「エロ童話」と呼ぶくらいヤバイ。
・その手の用語をガンガン使ってくる
・3Pディフォルト
・泉まひる
以上の理由からエロ童話認定
●総評 評価:A
悪い面を探すのが面倒くさくなるくらいバランスの取れた作品やと思うけど、何かが足りない。何やろ?わからん。
(おそらく)メインヒロインはヒナギクだが他のキャラも充分に存在感があり、人間じゃないけど人間の良い面も嫌な面も見える超現実的童話。ありきたりの学園物に飽きたら、こういった異色なやつをやるのもオススメ。
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