●はじめに
最初にこの作品をやる切っ掛けになったのがデモのオープニングムービーでした。
キャラが綺麗ですし好み(一部除く)であったこともありますが、何より背景。いや、あそこまで描き込まれてるんですから『風景』と言っても差し支えないですねぇ。とにかく風景描写の美しさが目を引きました。
ボクもたまにドローイング系ソフトで風景画を書きますが、非常に写実的で真似できない仕上がりでした。

あと、ほんとにボリュームある作品でした。
日常を飽々するほど繰り返す作品はたまに見かけますが、この『桜華』は違います。
日常の中にも笑い、怒り、泣き、燃え、時には萌えが満載です！

●シナリオ　評価：Ａ
ヒロインによって『桜華編』と『闇使い編』という全く毛色の違うシナリオに分岐します。
桜華編は日常が主体になっており、闇使い編は闘いですね。１本で様々な展開を楽しめます。

まず桜華編。
どちらかと言うと和やかな雰囲気の展開が多いです。桜華編は同メーカーの処女作である『心輝桜』のリメイク版ですが、シナリオの大まかな流れこそ踏襲してますが別物と考えて良いほど作り込まれてます。
桜華編シナリオの本命であろうソルネ編。よく練り込まれた物語はさすが。
ラストは感動の涙〃です。尾を引き枕まで濡らすでしょう。

泣きつながりなら古坂あやシナリオ。陽気なロリキャラにつられたら痛い目見るかもしれませんよ？

あとの２人は、紗雪＝萌え要素、夏輝＝チャイナっ感じです。
いえ、どちらもいい話なんですよ。ボクのお気に入りは夏輝ですし。でも、如何せんソルネとあやの印象が強すぎました。全体的にリメイクだけあってよくまとまっていて伏線の回収もバッチリでした。
不満を挙げるとすると優夜(主人公)がちょっとへたれてたことですかね。ま、そのお陰で闇使い編が引き立つんですけどねぇ。

その闇使い編は、静名姉ぇさんのための展開ですよね。刃菊と美奈はオマケっぽい。
闇使い編の最大の魅力は熱い戦闘であり、桜華編の緩い空気に慣れた体ではギャップで必要以上に熱くなってしまいました。だって優夜強いんだもん…
みんなで団結して闘う姿は胸打たれます。

●声とか音楽とか 評価：Ａ
キャラとのマッチングはばっちり。声優の皆さんの熱演、素晴らしいです。
特に紗雪が少しずつ感情を露にしていく表現力は脱帽ものです。

問題点と言うほどのものでもないですが『うじゅ〜』(※)はもう勘弁してください…
(※)うじゅ〜＝ヒロインの一人である『古坂あや』の口癖。恐らく萌え狙いだと思うけど、リアクションの度に出てくるのが何気に鬱陶しかった…

音楽も素晴らしかったですよ。ＯＰ・ＥＤも含め全体的にかなりの高レベル。特に“怒”や“哀”感情の盛り上がり時に入るＢＧＭが秀逸なんです。

●グラフィック　評価：Ａ
『はじめに』でも述べましたが、キャラ・背景ともにとても綺麗です。夏輝とソルネ大好きですっ！
闇使い編のキャラたちは、もうちょっと作風の近い原画家さんにすればよかったかもしれませんねぇ。
悪いわけではないんです。好みの問題で、ボクは桜華編の方が良いんです。

●システム　評価：Ｂ
リメイク作品だけに安定してますね。
特別良いと思うところはないですが、ダメなところもありませんでした。

●エロ　評価：Ｂ
作品の雰囲気の割にはエロが多かったように思います。
ノーマルプレイで反応できない患者さんには物足りないかもしませんがね。
ボクとしてはシチュ萌え感がまたりません。

●総評　評価：Ａ
非常に高レベルでバランスの良い作品だと思います。
ボクの場合、質の良い泣き要素が入っていれば好評価の可能性大ですけどねぇ(^-^;
贔屓目なしでも、オススメの作品ですよ〜！