MELUSINE試作増強型

Panzer Kampf Anzug Ausf.M
メルジーネ

コンラートからフリーゲ、カウツを経て〜

マイオリジナル設定です。公認設定ではありませんので御了承下さい。

[開発ストーリー]
 PKA(Panzer Kampf Anzug=装甲戦闘服)シリーズは、K型に至って兵器としてほぼ完成の域に達したが、それでもシリーズ共通の問題が残されていた。シュトラール軍はこれまで間接視認システムの実用化に達しておらず、PKAシリーズでは戦闘視界を直接視認に頼らざるを得なかった。そもそもX-PKA計画は、PKAをコクピットとしてPK41に搭載し、単体での機動力を高め、航空戦と地上戦を組み合わせた戦略を立てられることに意義があったため、空中機動時の視界確保の必要性から、傭兵軍のAFSのような小さなのぞき窓と言う訳にはいかず、頭部装甲を大きく切り開く必要があった。実際、重装甲を施したPKA-G型はその高防弾性能にも関わらず、空中機動時の視界の悪さから、次のK型では再びH型と同様にキャノピーを上面まで開く事になった。しかし戦線の拡大、多様化に伴い、PKAは陸戦機動歩兵として単体で用いられる事が多くなった。PK43(G/K型用ホルニッセ)※画像(1)を使わない戦線ではK型よりも重装甲なG型の補給を望むようになり、更には傭兵軍のSAFSのような間接視認システムを導入した重装甲P.K.A.の開発を待ち望んでいた。

←画像(1)
XPK43。PK43の試作型。
搭載されているグスタフにはデータ計測用機器が取り付けられている。

 勿論、軍当局もただ指をくわえていた訳ではない。捕獲したSAFSをシュトラール本星へ送り、戦時兵器開発局において間接視認システムの解析に全力を注いでいた。にも関わらず、軍上層部では当初のX-PKA計画の方針に反するとして、長い間その要求には答えなかった。(一説には、上層部の中にPK41の部品製造業者との癒着があったためと言われている。)この事が尾を引いたため、間接視認システムの開発はほぼ終了していたが、宇宙用PKA『フリーゲ』への採用までも見送られてしまった。しかし、強化ガラス製のキャノピーはレーザーはおろか、小火器の直撃や中口径砲弾の至近炸裂破片などで貫通、叉は亀裂が生じ、宇宙空間ではそれが致命傷となった。頭の固い上層部も、フリーゲに関してはX-PKA計画とは主旨異なるために、フリーゲへの間接視認システムの導入を最優先で指示した。ここにきて、軍当局はようやく間接視認システムの導入を果たしたのであった。このシステムは、捕獲した敵SAFSのものを参考にしながらも独自のシステムを構築し、オプティカルシーカーから視神経への画像の転送効率を向上、人体への影響も少なく、より肉眼に近いシステムを完成させた。システム自体も非常にコンパクトにまとめられて、フリーゲに僅かな改良を加えるだけで搭載することができた。シュトラール軍初の間接視認システムを搭載した宇宙用P.K.A.は、さらに広角の索敵レーダーを装備し、『カウツ』と命名され指揮官用機として正式に採用された。

 カウツによって間接視認システムの有効性を再認識した軍司令部は、視認システムを装備した陸戦専用の重装甲型P.K.A.の開発を最優先で命じた。短期間での開発を余儀無くされた兵器開発局は、なるべく既存の部品を組み合わせる事でそのノルマをクリアした。当初はG型に間接視認システムを搭載したもの※画像(2)や、カウツに地上用のチューニングを施したものなど数機試作して、地上でのテストが繰り返された。最終的にメインフレームはG型を採用、間接視認システムはほぼそのまま流用するため、ボディシェルはカウツを基本に更に地上用のチューニングを施された。左腕に装備されたPWM43エクサイマーレーザーガンは、GUSTAVに装備されているPWM41/Kzの改良型で、高出力でありながらエネルギー消費率を減少させた。元々PWM41エクサイマーレーザーガンも敵SAFSのPrg.56エクサイマーレーザーをフルコピーした物である。シュトラール軍がPKA-M型の開発に成功したのは、傭兵軍のお陰であると言っても過言ではあるまい。

←画像(2)
試作メルジーネのうち、グスタフをベースにしたもの。

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Original Text by Hiroshi Ichimura & Kow Yokoyama.