玉葱の収穫風景
玉葱を束ねて、茎を縛ります。2束をワンセットにして、振り分け荷物のように結びます。 写真は超ベテラン、T次長のお母様の手さばき。
縛った玉葱を農民車に積んで、玉葱小屋まで運びます。
農民車というのは農作業用小型特殊車両。 淡路島では一般的ですが、私は他の地域でこの車両を見たことがありません。 車体の前でむき出しのまま載っているのは乗用車のガソリンエンジン、 運転席にはフロアシフトが付いていて、普通車を運転できれば走らせることは出来ます。 ただし、畑の中での運転は安定が悪く、難しいです。
小屋にナル(木の棒)を渡して、玉葱を吊り下げていきます。 こうして吊り下げておくことで、乾燥できると同時に長期保存が可能です。 玉葱は収穫時に一気に出荷しなくて良いので、 他の生産地の生育や相場を見て出荷できます。
コンテナに玉葱を詰めて保存する方法もありますが、長期保存には乾燥設備が必要です。 数年前、玉葱掘り機が登場して、普及してきました。 機械は100万円以上します。 おかげで作業効率はかなり上がりましたが、その分増産しようとしたら、 縛って吊っていたのでは間に合わないのでコンテナ詰めすることになります。 するとコンテナを運ぶためのリフトが必要になり、 保存するためには乾燥設備が必要です。 一つ機械化が始まると、次々と機械が必要になるわけです。 投資した農機具代を全てペイするにはかなりの作地面積が必要。 日本の農業では購入した機械を効率よく動かすのは難しいようです。
おまけ 収穫作業中、キティーは玉葱畑で過ごします。 お母さんが仕事している横では作業を邪魔せず大人しく座っているのに、 私が玉葱を縛っていると、遊んでくれとまとわりついてきます。 どうやら、私は仕事をしているとは思われていないようです。
2000.JUNE 戻る