2003年7月21日(月)午前8時20分、携帯が鳴った。予報では雨なので無理だろうけど天気が良ければ沖に出ようと前夜口約束していたみやびさんからだった。窓の外は快晴。夜中の大雨が嘘のようだった。今から準備をして10時に寺川尻に係留してある『みやび艇』に集合ということに・・・。慌てて準備を整え、隣のコンビ二で食料と飲料を調達して寺川へ急いだ。

天気は快晴、海はベタ凪、これぞ釣り日和。気持ちよく二人でいざ冠島目指して出陣!道中どこのポイントから流そうか? ザブトン、中津神、いや大グリへ直行しよう!と話し合いはすぐに終わった。
             ベタ凪、快晴の冠島周辺
他船の姿もまばらで、ヒットの
様子も餌釣りの船でアジが
釣れたのを数回見ただけだった。

ポイントに付いたのが10時50分。魚探にはボトムに小さな反応があるものの、青物らしき反応はゼロ。しか〜し、それでもシャクリたおすのがこの二人。潮と風に船が流され、徐々に駆け上がりの良さそうなポイントに差し掛かったそのとき、ジョナサンにヒット。ボトムから10m弱巻いたところでのヒットだった。ジグはジョナサンお得意のヒラジグラロングジグ130gイワシカラーに自作のシングルフック。
先だってのジギング講習会でマスターした永井誠一流スローのワンピッチロングジャークが功を奏した。このシャクリは200gでも楽にシャクれ、徐々に体力の衰えを隠しきれない中年アングラーにはうってつけのメソッドであると同時に、ロングジグが美しくスライドさせることが出来る素晴らしいものである。テールフックは動きを妨げるので御法度。ダイコーのハリマオ57/4が美しいベンディングカーブを描きながら小気味良いファイトで上がってきたのは45センチほどのマダイ。内心、「こんなロングジグにもマダイが来るんだ・・・」と感心。いつものことながら一尾キャッチすると後のジギングに余裕が出る。決してボウズが怖いわけではないが・・・・不思議だ。
             ジョナサンにヒットしたのは
青物ではなくマダイだった。
45センチほどのきれいな魚では
あったけど・・・・。

その後、アタリはバッタリと途絶え暑いだけの時間が過ぎていった。午後4時を過ぎた頃からあちこちでナブラが発生するも瞬間に消える超タフなものだった。一度ベイトが確認できたが、そのときは超高速ランナーのトビウオだった。これではいくら船でナブラを追いかけても到着したころには後の祭りである。船のすぐ傍にナブラが出ても、それに気付いてキャストィング用のロッドに持ち替えているうちに消えてしまうのだから打つすべもない。

その後雄島にまわったり、島の西側、東側と攻めて回り、気付くと再び大グリに戻っていた6時過ぎ、
みやびさんが地球?ヒット?ウぁー重〜い!!!と悲鳴を上げながらやっと上がってきたのは60センチに満たないハマチかな?と思えてしまうヒラマサ(俗に言うコマサ)だった。これで二人とも仲良く一尾づつヒットでゲームセット。めでたし目出度し・・・・。
             危うくボウズになりかけていた
みやびさんも見事ヒラマサをゲット。
「あ〜、これでボウズは免れた〜」
の一言に実感がこもっていた。

今日は釣った魚よりもロストしたジグの数の方が圧倒的に上回ると言う皮肉な一日だったが、久々の
沖は気分最高!やっぱ海はいいなぁ。同時にマイボートでの手前船頭のジギングの難しさをあらためて痛感した一日でもあった。
             夕日が落ちる大グリの景色。
この雄大な海からの恵みは二尾の魚。
神様も厳し〜い!

みやび船長、お疲れ様でした。

冠島釣行