9.次世代ルアー

日進月歩で進化を遂げ、新開発のルアーが世に産声を上げている昨今であるが、『次世代ルアー』としてこの世に誕生したOPCELL社のボーグをここに紹介させていただきます。

このルアーには【ボーグ遊動フックシステム】という特許を取得した未知のフックシステムが搭載されている。フッキング時にルアーに対して魚の力が加わると形状記憶金属で形成されるブリッジが一時的に変形してルアー本体から離脱、フロントフックが配備されたインパクトアンカーがスライドし、ブリッジエンドに固定されたテールフックに接近。例えると、ボクシングのクリンチ状態となり、2本のフックが互いに引き合うかの如く、フックアップした魚をガッチリとホールド。ルアー先端に設けられたリリースホールからブリッジが魚をホールドしたまま離脱すると同時にボディー本体はリーダー上部へとスライドするので、従来の固定式フックルアーに頻発するフッキング後、魚の抵抗による力がルアー本体を介してテコの原理に従って互いに引き合う結果、フックアウトという悔しい結末に陥ることから
高確率で回避されるというシステムである。本体から離脱したフックはソリッドなボディーに干渉されることなく、アングラーは魚とシンプルに対峙する形になり、ダイレクトなやり取りが可能となる。フックがゲイブまで完全に貫通していなくてもラインテンションさえ堅持していれば無事ランディングにたどり着ける。ネットインした直後にラインが弛み、同時にクラッチが解けてフックがネット内で外れるという場面も多々ある。本来ならファイト中に恐らくバラシていたであろう不確実なフッキング状態であってもランディングの可能性が遥かに向上するこのシステムは一度体験すれば、魅了され、以降、このシステムでないと不安に感じてしまう現象も多発している。何を隠そう、その魅力に完全に魅了されてしまったのがこの私自身であり、現在はBFT(ボーグ・フィールドテスター)として活動させていただいている。

余談ながら、カラーラインナップの一つ、【レッドヘッドFCクリアー・ラメ】は私が提唱し、製品化されたカラーであり、FCとは私のイニシャルだったのです。月夜の透け潮には非常に威力を発揮するカラーなので、是非一度お試し下さい。
では、数多くラインナップされている各機種についての説明をさせていただきます。


≪ファルコン128≫
  128ミリボディーのファルコンはリップ形状により2タイプに分類されている。
◎LB(ラージビル)

  大き目のリップを携えたモデルで、水掴みが抜群。ウネリにも負けず、波を突っ切って確実に泳いでくれるタイプ。僅かなロッドアクションにも機敏に反応する設計になっている。ルアーのアクションの様子もロッドを確実に伝って感じられる。リップが大きいだけに潜行深度もやや深めになる。スローリトリーブで理想のポテンシャルを発揮するタイプである。足場の高いポイントでの使用にも適している。

◎SB(スモールビル)

  小さめのリップ設定モデルで、高速リトリーブで実力を発揮するタイプである。ウェーディングでの使用には最適と言えるだろう。高速リトリーブ中にイレギュラーダートを見せるのも魅力の一つとなっている。藻がリップに絡むとリップが小さいが故にアクションしなくなることも承知いただきたい。LBに比べるとウォブリング幅はタイトになる。ベイトのタイプに応じてワイドアクションのLBを選択するも、タイトアクションのSBを選択するも、アングラー自身の好み次第だ。

前記二種のボディーに用意されている各タイプの概略を説明させていただきます。
★Sky−pass(スカイパス)
  重心移動式タングステンウェート2個搭載でSB=20g、LB=21gのスローシンキングモデル。超遠投性が持ち味。
リップの好みでLBとSBがチョイスできる。LBに2機種、SBに3機種のチューニングモデルがある。

 
◆テトラス
  SBリップ設定で重心固定タングステンウェート4個搭載の27g。ノーマルSka−passに近いアクション。

◆ペンタゴン
  LBリップ設定で重心固定タングステンウェート5個搭載の30g。中速のコンスタント・リトリーブやロングジャークにも対応するアクション。磯チヌにも絶大な効果を発揮。ノーマルに比べるとローリングも強くなっている。大遠投を要する沖目のシモリやブレイク狙いに力強い相棒となるモデル。

 ◆セブン
  SB設定で重心固定タングステンウェート7個搭載の37g。青物にもお勧めのブッ飛びタイプ。トゥイッチを入れて人為的操作を咥えることでポテンシャルを引き出せるタイプ。広大なサーフでの大遠投やオンショア・オフショア問わず青物キャスティングにも効果を発揮。シイラゲームにも大活躍。ジグライクなイメージで捉えてるといいかも…。

 ◆ナイン
  SB設定で重心固定タングステンウェート9個搭載の43g。超スカイパスの異名に恥じないメタルジグと錯覚する驚異的な飛距離。青物キャスティングに最適なモデル。スローではアクションはダルになるが、ロッド操作によるアングラーのアグレッシブなタクティクスに機敏に反応してくれる。このタイプにはノーマルのユニットでなく、「圧縮ユニット」の装着が望ましい。
オフショアの水深50m以内の海域では『バーチカルミノーイング』という新しいジャンルを確立する。

 ◆アクアシャフト・スカイパス
  LBリップ設定で重心移動のタングステンウェート2個(アイアンもあり)搭載の21g(17g)。ノーマルスカイパスよりも機敏でタイトなウォブンロールアクションが最大の特徴。リップに繊細なチューニングが施されている。今後の主流モデルになる予感もある。


★Iron(アイアン)
 重心移動式鉄ウェート2個搭載のフローティングタイプ。16gのSBと17gのLBに大分される。スカイパスには劣るまでも飛距離は申し分ない。キビキビしたウォブリングがリールを巻く手に心地よく伝わり、アクションの様子を把握しやすく、スローでのアプローチに本来のポテンシャルを発揮するモデル。LBにはリップ角の変更により潜行深度を30センチ以内に抑えたSS、リップに特殊加工を施してローリングを強化したアクアシャフトというチューニングモデルも2機種ラインナップされている。

 ◆ノーマルSB
 重心移動式16g。水面下60センチまでを攻略するファストアプローチタイプ。トゥイッチに機敏に反応する。LBに比べるとタイトなウォブリングアクション設定。

 ◆ノーマルLB
 重心移動式17g。大きなリップでグリップ力が高い。小さなティップ操作に俊敏な反応を見せるワイドウォブリングアクション。ウネリの中でも決して飛び出すことなくステディな泳ぎが持ち味。スローコンタクトでの使用が最適。潜行深度は最大で1メートルほど。

 ◆SS(シャロースペシャル)
 ノーマルLBのリップを立たせた17gのチューニングモデルで、水面下30センチまでを攻略。ノーマルに比べるとローリング力もアップしている。急流や高速アプローチには向かない。シャローやサーフェスに的を絞ったデッドスローでの攻防では実力をフルに発揮する。河川でのナチュラルドリフトにも効果絶大。自分的には最も使用頻度の高いモデルでもある。

 ◆アクアシャフト・アイアン
 ノーマルLBのリップにインテリジェントチューニングを施し、ややタイトなウォブリング+確実にアップしたローリングを実現したモデル。ノーマルとは一線を画したアクションと波動でターゲットを魅了する。今後の主流モデルとなるとの声も高い注目のモデルでもある。ロッドティップを下げて操作すると潜行深度を1〜1.5mまで拡大することも可能。フラッシング効果が強烈にアップしている。


≪オスプレイ90≫


 90ミリのワイドウォブリング系タイプのオスプレイは遠投性にも優れ、ターゲットに大きくアピール。肉薄ボディーのため吸い込み力も秀逸である。シーバスのみならずシイラ・サワラ・ハマチ・ロックフィッシュ・チヌ・ブラックバス・ヤマメ・サクラマスなど多種多様なターゲットに高い実績を誇る。4タイプがラインナップされ、そのすべてにハイスピード対応タイトなウォブリングのチューニングタイプ(HS)もある。

◆Sky−pass(スカイパス)
 重心固定式16gのスーパーシンキングモデル。大遠投を要する場面や、水深のあるポイントで底層を攻略するのに適するモデル。ファストリトリーブでの使用が基本。スローではアクションは鈍る。逆に故意に鈍いアクションをメソッドにマニアックなタクティクスを展開することも面白い。

◆Jack(ジャック)
 大径7mmφ×2の鉄ボールを固定装填した12.5gのミディアムシンキングモデル。スローからファストまで広範囲のリトリーブでアングラーの思いのままのアプローチを実現。低速でのレスポンスも非常に良好である。

◆Little John(リトルジョン)
 重心移動式11gのスローシンキングモデル。カウントダウン中のヒットも多く、港湾シーバスには最適な沈下速度。遠投性にも優れ、着水と同時にティップを立ててリトリーブすれば表層域にも対応するので広範囲の汎用性があり、パイロットルアーとしても大活躍。

◆Fairy(フェアリー)
 9gという軽量モデルでオスプレイの中で唯一のフローティングタイプ。軽量故に飛距離は劣るが、30〜40mは余裕でカバーできるので港湾や小河川では非常に有効なモデルである。潜行深度は最大で60cm程度。このモデルにはリップ角を変更して潜行深度を30cm以内に抑えたシャロースペシャル(SS)もラインナップされている。ウォブンロール系アクションでデッドスローでそのポテンシャルを最大限に発揮する。

◆HS(ハイスピード)
 上記シャローを除く全機種にラインナップされているチューニングモデル。荒瀬やサラシの流芯でバーストする超高速水流にも決して水面から飛び出すことなく見事に対応。タイトでクイックなウォブリングでフラッシング効果アップ。ノーマルのアクションではウォブリングが大きすぎると感じるならばこのHSがお勧め。



多彩なラインナップで魅力満点のボーグ次世代ルアーを探求する(有)OPCELL社からリリースされています。皆さんも是非一度ボーグによるクラッチフッキングを体験してみてください。その真価は『百聞は一見に如かず!』です。バラシを低減し、ヒットしたターゲットをより確実にランディングするだけでなく、3フックに比べ数段に魚に与えるダメージも少ない【ボーグ遊動フックシステム】の魅力は今後ルアー界に大きく認知されると確信しています。

尚、購入をご希望の方はオプセルHP上のオンラインショッピング(カラーチャートもこちらをご覧下さい)、アングラーズ西舞鶴店さん栗田の五輪堂さんで購入が可能です。