ルアーのカラーバリエーションは日進月歩で拡大している。そのすべてが実際に魚に対して有効なのかどうかに関しては疑問がある。魚に対してというよりもアングラーに対してバイトを促進する効果のあるものも多く混在していると感じているのは自分だけだろうか?果たしてどのカラーが最も効果があるのか?勿論その日の状況に応じて異なるわけだが、自分の中で特にいろいろと感じているカラーについてまとめてみよう。
1 クリアー系
クリアーと一口に言っても純粋な無色透明なクリアーからラメ入り、チャート、レッド、ゴースト・・・と多彩にあるし、それらにレッドヘッドやピンクヘッドなどもある。全く明かりのないポイントや闇夜のサーフなどではクリアーなんて効果があるのかと疑いそうだが、実際は無色のクリアーで最大の結果を得ている。これにRHを施したものはさらにヒット率が高い。ただ、全くのクリアーに比べると小さいサイズまで拾ってしまう傾向があった。超大型は全くのクリアーやシラスクリアーに多かった。赤が入ることで魚へのアピールが増しているのだろうが、その結果大型よりも先にもう少し小さいシーバスが先に反応してくるようだ。明かりのあるエリアや月夜においてはラメ入りのクリアーが強い。常夜灯(中でもオレンジ系の水銀灯)の真下などでは圧倒的にレッドクリアーが強いし、最もスレにくかったという経験を数多くしている。レッドはやはり魚には有効な色であることは間違いないようだ。月夜にアユゴーストもかなり威力を発する。これらのカラーが魚の目に如何に映っているのかは謎だが、水中の微かな光を絶妙に反射しているだろうと推測している。全く根拠のない自分流の推測なので間違っているかも知れないが、絶大な効果があることは疑いのない事実である。自分の周囲にもクリアー信者は多い。
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ラメ入りRHクリアー のグース115 |
レッドクリアーの エスフォーネオ |
サイレントミノーの 3種のクリアー |
ホワイトクリアーの エスフォー110 |
RHクリアーの エスフォー110 |
2 パール系
自分はルアーを始めたころは夜のシーバスはパールRHで釣るものだと決め込んでいた。当時自分が行った市内のショップにはパールホワイトボディのレッドヘッドしかなかったのも大きな要因であるが、当時の雑誌でも殆どがRHだったと記憶している。(当時目にした書籍数が乏しかったのも事実である)
そもそもレッドヘッドのレッド部分は魚のエラに見立てての発想であるらしいが、最初に考えた人は神様のように思われる。凄い人だ。パールホワイトボディでレッドヘッドのベイトなんて存在するはずがないのに何故釣れるのだろうか。小魚と思ってアタックするのではなく敵として攻撃なのだろうか?闇夜や濁り潮、明かりのないエリアでは抜群のカラーだ。デーゲームでも濁りのきついときや激しいサラシの中では有効である。赤と白のコントラストのアピールは絶大だ。また、赤の部分は暗い水中に居る魚には殆ど見えていないためにプラグが小さく写っていることや、赤で一部が消滅すために白の部分のウォブリングが機敏に映っていることも要因になっていると考えられる。パールボディーのイワシカラーなどは昼夜問わずヒットが得られる万能的カラーである。ところがパール系を嫌うアングラーが多いのもまた事実であるのは実に興味深い。明るい常夜灯の下での釣りではパール系は明るいゾーンから暗いゾーンに入って間無しにヒットが集中し、逆に暗いエリアから明るいゾーンに入ると明かりの中で魚の視野からルアーが消滅してしまい(魚の明反応は鈍い)見切られることが多いことは多くの人が経験していることだろう。
釣れてアタリマエ的カラーだから嫌われるのだろうか?謎である。
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パールホワイトの エスフォー9 |
RHパールの エスフォーNEO |
チャートバックパールボディの シーケンシャルSTN16F |
チャートバック+オレンジべりーの ショアラインシャイナーSSR |
3 ナチュラル系
ナチュラル系の代表選手としてイワシカラーやアユカラーがある。自分も大好きなカラーだ。何故好きなのか?答えは簡単明瞭、『釣れる』からだ。河川内や河口部ではアユカラーで随分楽しい経験をさせて貰った。まさしくマッチ・ザ・ベイトなのかも知れない。イワシカラーに関してはパール系イワシよりも圧倒的にホログラムのイワシカラーでの釣果が多い。最近増えてきたアルミ貼りは光の反射が優れているのかどうか明確ではないがホログラムに勝るケースが多かった。人間の目には闇夜で真っ暗に映っていても魚には微量の光線が反射して見えているのだろう。そうとしか考えられない。さもなければ暗闇の中ではカラーは全く関係なく波動だけがバイトのファクターであることになる。波動は確かに重要な要因であるが、それについて話すと長くなりすぎるのでそれは別の機会に話すことにしよう。イワシカラー信者も非常に多く、自分の知人にはルアーはイワシカラーしか持たないという人がいる。勿論その人はイワシ系の中でバラエティーを持っているのだが・・・。その人曰く、「いろいろなカラーを持つと迷うし、イワシだけで十二分に釣れているし・・・」納得である。イワシやアユのほかアジ・ボラ・コノシロ・サヨリ・サクラダイなど様々なカラーがある。真っ暗闇でホログラムのアジカラーが効いたり、特定のエリアではホログラムのコノシロカラーにヒットが集中していることがあった。すべて自分には原因は未知である。ヒットしたカラーが釣れる暗示になり多用する結果、そういう結果に至っているのかもしれない。自分的にはデーゲームや明かりのあるエリア及び月夜などではイワシ系ホロのレッドベリーがなぜか大好きである。レッドベリーにとてつもない有効性を感じているのだ。
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イワシホロの ピースリー |
サヨリカラーの シーケンシャルSTB |
アユホイルの アルバ |
4 ブラック
このカラーはまさしく不思議なカラーだ。真っ黒なんの変哲もないカラーだし、暗闇の水中で見えている筈のないルアーなのに確かに釣れるカラーなのだ。CSのある番組でその検証を観た事があるが、暗い水中ではナチュラル系は殆ど(カメラの映像を通して人間の目には)見えていなかった。チャート系はうっすら見えていたが、それ以上にブラックはクッキリ見えていた。明るい水中でのいろんな色の見え方とは全く異なり、ルアー全体が見えるのではなくルアーの輪郭がクッキリと見えるのだ。すべては人間の目に映った印象で話しているので実際に魚にはどうなのかは不明だが、これには驚いた。月夜などでは特に有効だった。明け方なんかは魚の明暗反応の鈍さが原因で、辺りが急に明るくなると魚はそれに対応できずナチュラルカラーは見失う傾向にありながらブラックはハッキリと確認できるのでヒット率が高いことはあちこちで語られている話である。もしもブラック未経験の方がこのページをご覧になっておられたら是非一度試していただきたい。ホントによく釣れます!
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3Dブラックの レア |
ブラックホロの エスフォーNEO |
ブラック・クリアーの グース115 |
ブラックの エスフォー110 |
5 グリーン系
えっ?と思われるかもしれないが、最近グリーン系カラーの強さを痛感する場面に幾度となく遭遇している。オフショアでのジギングでは以前から周囲にピンク系やイワシ系(ブルー系)のジグを使用する人があまりに多いので、ちょっと人の使わないカラーで・・・でとブラックやグリーンのジグを用いて周囲でヒットが途絶えている時間帯にヒットを連発しているのでグリーンに威力を感じていたのだがシーバシングでもある日を境にグリーンに目覚めたのである。2003年の春、著名な某アングラーさんに同行させていただいた際にデーゲーム〜夕暮れにかけてグリーンゴールドが最強であるというお話を伺ったのだ。その後の単独釣行で数回、言われたグリーンゴールドやグリーンバックのルアーでヒットを得ている。偶然ではあるかも知れないが他のカラーで反応が得られず、カラーチェンジして数投目でのヒットであった。たとえ偶然であっても自分的にはその威力を体感してしまったのである。2004年は本気でこのグリーンに拘っていろんなシチュエーションでその効果の程を検証しようと思っている。現在のところビーフリーズのグリーンゴールド、ピンテールの同カラー、S4NEOの同カラー、グースのグリーンホロ(&ハーフミラー)、レアのレイクアユ(グリーンバック系)、サイレントミノーのグリーンホロでの検証を予定している。2003年はビーフリーズ、レア、ピンテール、S4NEOでよい結果を得た。
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グリーン系の レア(レイクアユ) |
グリーンゴールドの エスフォーMU |