3日目 

ファンジンアレイ・展示ホール
今日は、朝一から見たい企画が特にないのでファンジンアレイやディーラズルームなどを見て回る。
昨日までは平日だったのでファンジンアレイは閑散とした感じだったけど、やっと今日から人が入ってくる。
とりあえず、いつもファンジンアレイに詰めておられる都築由浩さんのところに挨拶に、話には聞いていたけどDAICON7miniの時に買ったというロボットの実演を見せていただく。
そして、少しファンジンアレイをうろうろとした後、展示ホールへ。
こちらでは、アートショーやディーラズルームなど様々な展示をしているのでいろいろと見て回る事が出来る。
まずはコミックマーケットのブースを。ヴェネチア・ビエンナーレ第9回国際建築展でも展示されたコミックマーケットの箱庭や、過去のカタログ、コミケからメジャーになった作家の同人誌などが展示されている。こうやってみると、自分が買った本などもこの中に入っており、行き始めたあの頃はもう歴史になっているのかとしみじみと考えてしまったり。
そして、ディーラーズルーム。ファンジンアレイにいるのかと思っていた不気味社はこちらに出展、コミケにいけなかったので入手できなかった新作を購入するが、伊福部昭氏のガチャポン人形が展示されていたので見せていただく。はっきりいってこれは欲しい。これもコミケで出してくれないだろうか。
他にもディーラーズを回っていると加藤直之氏がブースで画集の売り子をしておられたので購入してサインをいただく。
丁度早い時間でお客も少なかったおかげで、サインだけでなくイラストまで書いていただいたりも。いや、なんとも嬉しい宝物が。
他にも、アートショーやオープンスカイプロジェクトのM-02の展示などを見ているうちに時間となったので会場へと戻ることに。
 
SF軍事解説
野尻抱介先生を聞き手に、軍事評論家である岡部いさく氏をゲストとしてSF作品と軍事的な考察についての話が進められた。
まず、両氏の宇宙での戦闘で印象のある作品についての話の後、SFと戦争の話では基本とも言えるウエルズの宇宙戦争についての考察となる。
まずここで問題となるのは火星人側の戦争準備について。火星人は、何故地球への綿密な偵察を行わなかったのか、兵站の問題は、なぜ技術に格差があるのかを知っていたのかという事が問題となる。
この時に出たことについては
南アメリカに攻め込んだコルテスのやりかた
地球では電波を出していなかったので技術格差が大きいと見て油断した
火星も既にジリ貧で最後の資産で地球を侵略に来た(失敗したガミラス)
等の意見が出る。
また、宇宙戦争では何のために地球へ攻めてくるのかという疑問点なども次々と出てくるし、
更に世界を広げた恒星間戦争を行う理由という問題点では、非常に難しいことになる。
終わりなき戦いや、アグレッサーシックスにおいてのコミュニケーションの失敗による行き違いというものもあるが、交渉の末戦争を選ぶという点でこれが地球人の思想の限界が見えるのかもしれないともかんがえられるのは面白い
また、それ以外に何かの目的を持って戦争を行うという点では何故そこまでのコストをかけてわざわざ辺境の地球までやってくるのかという疑問が提示される。
資源目当てなら銀河中心部分のほうが物質の密度が高い
補給の為に立ち寄るとしても、停止して再始動に必要なコストの方が馬鹿にならない。
環境悪化による移住という点でも、恒星間航行が可能な技術レベルなら環境改造も容易である
等、わざわざ辺境である地球まで来て戦争する価値はないという答えが出てくる。
この為、恒星間戦争の原因としては物質的なものより精神的な理由の方が大きいのではないかという考察がくり広げられた。
宗教的なもの
科学ミッション
知的好奇心
かつて戦争で滅びかけたという恐怖感からの周囲への無差別な攻撃
自分より強い者を探して戦う為等である。
結局、物質的というよりは精神的な目的のためにやってくるのではないかという意見が大きい。
他には、各作品での戦争の手段や人的コストという問題を考えている作品が無いということ、また、殆どの作品においては非対称戦争であるという考察がされるのだけど、このような作品の中から見られる面白い点では、アメリカ人作家によるもの最終的には白兵戦の殴り合いで決着でつけるものが多いという事が判ったりもする。
そして、実際の戦争との比較という話にもなるのだが、湾岸戦争でのイラク軍は、情報網が寸断されている上に入ってくる情報があまりにも現実と違っていたので、全く予想できなかったということからアメリカとの戦争は全くもって宇宙人との戦争並みに理解不能だったのではないかというような考察がされると共に、逆にアメリカからしてもイラク戦争後の情報は理解不能であり、ヨーロッパからすればボスニア紛争のように満ちた生活よりも敵を殺すという事の方が優先されるというのも理解できなかったという事があったなどの話から、現実の戦争についての話が行われて企画は終了した
すごい科学で守ります! 東映スーパー戦隊SF考察
SF大会ではおなじみの企画であるが、今年の内容は去年の仮面ライダーであるカブトのおさらいと電王について、そしてボーケンジャーとゲキレンジャーについて。
 
というわけでまずは仮面ライダーから。
ストーリーは途中で路線変更が見られるが、いったい何があったのかという事について。また、時間のループが見られるが、どう見てもこれは3週しているのではないかという事。歴史改変モノやループモノというのは難しいのだけど、これでは子供が理解できないと判断したからではないかという事、また、プロデューサーが理解できなくなったのではないかと様々な説が出てくる。
そして、電王については。
やっぱり出てくるのは「何故電車なの?」という事だけど、バンダイは困ると電車に頼る、桃太郎電鉄?などの意見が出てくるけど、実はバック・トゥ・ザ・フューチャーと関係しているのではないかとか時間を越えるというものであるためにいろいろとネタがでてくる。
デンライナーとは何なのかという疑問では、タイムレンジャーとの繋がりが語られた。
次は戦隊シリーズ。去年のボウケンジャーの総括ではゴーゴーボイジャーの正体についてという点で、オーレンジャーとの繋がりやイデ、トランスフォーマーまでの共通項が指摘される
で、ゲキレンジャーでは3人での戦隊、そして獣をモチーフにした格闘についてサンバルカンとの繋がりがあるのではないかという指摘がされ、数々の共通項が判明した。
そして、最後に質疑応答が行われる。内容は、今回出てきたネタに対する質問など、例えば、ライダーは時間を守る為に存在するのではなく、デンライナーの走る線路を守る為に存在するのではないか。イマジンというのは様々な時間列が自分のところに線路を引こうと違法行為を行っているだけではないのか。また各世界には田○角○みたいなのがいて、我電引鉄をしているなど、なんとなくスケールが小さくなっていく。果てには、駅の別ホームでは「今万感の思いを込め…」とナレーションが流れつつ少年と金髪美女の別れのシーンが繰り広げられているのかもとか、どんどん中身が崩れて笑いのほうに話がシフトしていくが、時間となった為に各ゲストのこれからの仕事についての話をして終了した。
なんというか、半分くらい馬鹿話のような気がするが、いつもながらとても楽しい企画である
ルームパーティー
大会中、ホテルの部屋で行われているパーティーではあるが、この日は2008年に行われるDAICON7やコミケのパーティーが行われるため8時前よりインターコンチネンタルホテルへと遊びに行った。
6階のフロアでは遊びに来たSFファンでごった返している。とりあえずは参加申し込みを終えたDAICON7のパーティーへ。時間になっていたもののまだ準備が終わっておらず、部屋の前に行列が出来ていたが、そこにいたアメリカ人家族の奥さんが着ていたTシャツには「うちの大統領がご迷惑をおかけしています」と日本語でプリントされている。思わず笑ってしまうが、自作したのか、それともどこかで売っているのか。
で、挨拶と乾杯の後パーティーが開始されるがとにかく盛り上がる。言葉が通じなかろうが片言というか適当に単語を並べら程度の英語モドキで意思を伝え笑っている。しかし、開始後にもどんどん人が入ってきただんだん座るスペースもなかったので少しずつ動いていくが、エアコンの容量を超える蒸し暑さに耐えられず廊下へと離脱する。
  
そして、一休みして今度はコミケパーティーへと突入する。
こちらはDAICON部屋と違い人で詰まっているわけではなかったもののそれでも盛況。丁度、クソゲーライブの主催をされていた葉月氏がおられたので、空いているところに腰をおろして馬鹿話を始める。
気がつくと市川代表をも交えてコミケでの食い物とかくだらない話をハイテンションで続けていたり、海外の方が差し入れで持ってきたタリスカを巡って激闘が繰り広げられるは、なぜか日本人が寄ってたかって英語でモンティパイソンのSPAMスケッチを説明するわ、ドリンクのペットボトルを置いているところにはサークル最後尾札が出来るわ。ヒューゴ賞トロフィーはやってくるわ、ノッポのガイジンは欄間に頭を引っ掛けて遊ぶわ、もうわけのわからない状態に。
  
  
 
勿論、部屋の暑さと湿度は飽和点を超え、窓は曇り新館2階状態に。
しかし、ホテルに戻らないといけない為結局10時過ぎにはパーティーから抜ける事に。話では、このあととても面白い事になっていたそうで。こんな事なら奮発してインターコンチネンタルに泊まればよかったと。
残念…

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