陸上自衛隊中部方面隊創立45周年記念行事

毎年この時期に行われる、陸上自衛隊伊丹駐屯地でのイベントである。
場所は伊丹ではあるものの、伊丹市中心部の171号線沿いの千僧三師団ではなく、どちらかと言えば176号線や川西に近い場所にあり、最寄り駅はJRの北伊丹。でも、シャトルバスはJR及び阪急の伊丹からなので、徒歩でもなければ伊丹の方が良い。
内容は、10時半から記念式典としての観閲及びパレード、ドリルや音楽隊の演奏を間に挟んで訓練展示として模擬戦が行われるのが基本的なパターン。ちなみに、式典そのものは10時半からではあるが、雛壇や椅子席は10時ごろには満席となってしまうし、戦車などの体験搭乗は9時から行われており、この時間にこちらに回った方が式典の終了後に長時間待つという事がないので、式典もあとからの展示品もじっくり見たいというのなら早い目に来た方が良い。
とりあえず、能書きはこの位で、写真でどのようなものかを紹介していく。
最初の記念式典は、観閲等が行われる。
国旗掲揚な総監の式辞などは厳粛な空気で、観客も静かにしているのに、国会議員の挨拶になると雑談のざわめきが客席から聞こえてくる辺り、自己満足で喋っている、というか自分に酔っている奴の喋りは聞いていても面白くもなんとも無い。
ちなみに、ここで気が付いたのは右側に立っている第三戦車大隊の装備。未だにM3機関短銃を使用している。9ミリ機関短銃を早く配備してあげてください。
そして、パレード。
普通科や小さめの車両は、来賓や招待客の席の前しか通過しませんが、大型の牽引車両や戦車は一般席の前も通ってくれます。

 

そして、保安隊によるファンシードリルや音楽隊と各方面隊から選抜されたラッパ隊によるマーチに続いて。
除洗車による散水が行われると、最大の見せ場はもう間近。
UH-1からのレンジャー部隊による降下と屋内突入に続き、普通科部隊が突入して、建物内の敵を排除。
オートバイと87式偵察警戒車が登場
FH-70榴弾砲の準備と共に、OH-1が上空からの観測を行い射撃を開始。
そして、74式戦車が出撃

耳をつんざく105ミリ砲
火力支援の中、戦車と軽装甲機動車が敵陣に向かって突撃。
状況終了。
とまあ、式典や展示はこのような形で行われていく。
なお、先日の相浦駐屯地創立50周年式典でAH-1Sの事故があったため、今回は展示飛行にも参加はされなかった。
グラウンドで行われるイベントはここまでではあるが、それ以外にも各所で展示や物産展・模擬売店などが行われており、これらを見に行くのも楽しい。
物産展や模擬店は、人でにぎわう。
中部方面隊は、中部北陸地方から近畿・中国四国地方をその活動範囲としているために、これらの地方の特産品が模擬店で販売されている。
また、模擬店の食事もなかなかリーズナブルな価格で出ているので、食べ歩くのも良い。
というわけで、食事はうどん。野外炊具1号を使用して調理した料理にはカレーや豚汁がメジャーではあるが、焼き物以外なら全ての調理が可能である。それに火力も十分なのでうどんでも下手な屋台のようなぬるいものにならないのはとても強い。
なお、右の写真はフライドポテトと揚げたこやきを調理している。煮物系はよくみるけど、揚げ物調理をこれでやる風景はあまり見ないような気がする。
展示品各種
車両の展示や体験搭乗、銃器に装備品の展示では実際に着てみたり手にとって見ることも可能。
ちなみに、軽装甲機動車のプレートには今年6月に生産されたものとの記入がある。配備は順調に進んでいるようで。
隅では、砲塔を後ろに回して帰還準備をしている74式や、トレーラーに乗せられている92式地雷原処理車が見られる。
こういう風景が見られるようになると、そろそろ終わりである。
結局こうやっているうちに、時計の針は14時を過ぎている。この時間になると、模擬店も大半が売り切れており、場合によっては処分値で販売されていたりするので、この時間にかけてみるのも手ではあるが、はっきり言ってお勧めは出来ない。
また、帰りのバスなども混むので、人の流れを見ながら変える時間を考えた方が良い。
そしてもう一つ、祭りの最中は意外と気が付かないのだが、駐屯地の中はとても広い。だから、気が付かないうちに結構歩いているし、式典の時には風を受けていたりして意外と体力を消耗しているなんて事もあるので、体力配分には気をつけないといけない。
お金もかからず楽しめるイベントだし、昨今の情勢下、自衛隊がどのような活動をしているのかを実際に目で見て知る事は、重要な事である。特に、報道は殆どされていないイラクでの自衛隊の活動記録や、各地の災害派遣でどのような装備で支援にあたったのか。もし、自衛隊というものを否定的に捕らえているのなら、なおさら、どのような活動をしているのかを見なければならない。
もし、興味をもたれたのなら一度行ってみる事をお勧めする。
防衛庁・自衛隊 http://www.jda.go.jp/

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