1999



 1999年4月14日に『雲路の果て』と同じくライブで新曲として披露されていた5thシングル『樹海の糸』を発売。
 5月からは雑誌「SWITCH」で、絵と詩を合わせた連載「TIME OUT−記憶の断片−」がはじまり、
 計5作品(『ナスタチウム』『インパチェンス』『大潮の朝』『スイカの芽』『トウガラシ』)が掲載された。

 10月14日には6thシングル
『ポロメリア』が発売。

 1999年の少ない活動の理由についてCocco本人は
 "ファンからの手紙に書かれている様々な内容や想いに戸惑った時期があり、
 それに耳を傾けられないのなら自分は表に出るべきではない"
と悩んでいたからだという。
 その悩みも、CDを出さない時期に届いたファンレターが拍子抜けするほど少なく、
 "人の心は移ろいやすいものなのだ"ということを再認識したり、
 (Coccoは
"移ろいやすい人の心を縛る権利も、力も、必要も、ない。"という考えのためファンクラブは作らない方針を持っている)
 Coccoのライブで出会った恋人たちの手紙
 (「自分たちは何も望みません。ただ読んだという印に、内封している葉書をポストに投函して下さい」)で
 "無理にファンの想いを背負おうと思わなくてもいいんだ"と思え、哀しい反面とても楽になったらしい。

 後に、活動中止中週刊誌にこの年の4月15日に男児を出産し、シングルマザーであったという記事が載り
 もしかしたらそれも理由の一つかも知れないが(プライベートと親しい人たちを大切にしていたので、発言を控えたのかも知れない)
 もちろん本人からのコメントなどは一切ないので真相は分かってはいない。

 *このことは週刊誌の記事であるため嘘ではないかという意見もあるが
 記事の中にはCoccoの父親のコメント("そっとしておいてやって欲しい。時期が来たら本人から伝えるでしょう"という)もあり、
 また、活動を中止し一年も経った時期に、Coccoのような微妙な位置の歌手(年中テレビで話題が出、歌が流れるような歌手ではない)の嘘の記事を載せたとしても、
 雑誌側にそれらのリスク(虚偽の事実を記事にすることや、個人が特定できる者の発言の捏造)を上回るほどの得(部数が伸びるなどの利益)があるとは
 とても考えられないため、嘘と言い切るには疑問が残る。

 *Cocco側からの回答があったわけでもなく、また非常にプライベートな話題のため、
 Coccoの過去の活動や、それに伴うファンの動きなどを、出来るだけ正確に伝えなければならないバイオグラフィー内に
 この話を記すことが果たして良いものかと悩みましたが、この話が「噂」として一人歩きし、憶測や妄想で
 「完全な嘘」として話が曲げられ、流されることを防ぎたいという思いから、あえて「真実は本人しか知りえない」というありのままを記させて頂きました。

 ※2007年には、アルバム「きらきら」の収録曲である「ハレヒレホ」の自身による解説で
 「スタジオに遊びにきた長男と一緒に歌いました」とさらりと告白された、という報道もされた。
 Coccoが初めて自身の言葉で、その愛する家族の存在を「歌」という形で紹介してくれたのだと、喜びを感じたファンも多かったが
 アルバム特設サイトにアップされた楽曲解説は、報道された文章と同じであったものの、
 肝心の家族の部分には触れられていなかったため、元からデマであったのか(しかし、嘘にしては具体的で不思議な報道である)
 報道されたことによって、不用意に騒がれ注目されてしまったため、該当箇所を削除したのかは分からず、また謎が深まる結果となってしまった。

 ※Coccoの息子の報道は上記のように紆余曲折であったが、ようやく
2008年から2009年に上映されたドキュメント映画「大丈夫であるように」にて、
 家族団欒の様子や、ライブのリハーサル現場での映像と共に、インタビューでCocco本人の口から息子のことが語られることとなる。
 (ちなみに話の内容は、過去Coccoが宮ア 駿氏のアニメ「もののけ姫」を鑑賞した際、ラストの“花が咲く”という希望のシーンを
 安易で、散々自然を裏切ってきた人間に甘い!と納得がいかなかったが
 後に息子と鑑賞したときには「花が咲いてほしい」と祈っている自分がいて、「希望を見せてやりたい」と想っているのだと気付いた・・・という話)



2000

→about Cocco
→TOP