
君からもらったものが、時間と比例して劣化していく。
錆びついた指輪。
黄ばんだ衣服。
黒ずんだぬいぐるみ。
ビー玉は真っ二つに割れて。
ああ、ああ、それでもいいんだ。
燃えさかる家に置き去りになるよりは、よっぽど。

叫んでも 殴っても 誰を困らすもしなかったらいいのに
僕は何に遠慮して鎖につながれているのだろうか
柱なんか少なくとも見渡す限りどこにもない
そのくせ喉につまった魚の骨が 痛い

地面にこびりつく影だけの世界(人はみんな死んだ)

君がみてるものは
僕もみえてるって
何度言ったらわかるの
いい加減きづいてよ
僕の存在だけに目をそらすのはやめて

Die Liebe fordert alles, und ganzmit Recht, so ist es mir mit Dir.
愛はすべてを求めます。それはまったく正当なことです。私はあなたのすべてがほしい。
(ベートーベン)

Das gibt nur einmal, das kommt nicht wieder.
ただ一度だけ。もう二度とはない。

■いつも同じ夢を見る。
うっすらと霧の立ちこめる闇の中で、僕は夜通しさまよう。
■いつのまにか手に持っている本。
表紙にタイトルはない。真っ白い本だ。
どんな中身か気になる。開きたい。
でも開きたくない。怖い。すごく怖い。
好奇心に負けた手が、でたらめにページをめくる。
びっしりとつまった文字を読もうとしたところで、いつも目が覚めるのだ。
■遠くに光が見える。
蛍? 違う。あれは松明の炎だ
僕は君に口づける。
罪の果実をかじった男女は楽園を追放された。
だから僕たちも、夢から覚めなければならない。
そう、今だ。夢が現実になる瞬間。

「ほっ、本日から渟足家のまかないをしてお世話させて頂きます、鈴木夏目と申します」
地主本家にどこまで通用するかわからないが、精一杯の礼儀正しさを繕う。
そんな自分の努力が目の前の人物にはおもしろかったのだろう。はは、と軽く笑われた。
「そんなに緊張することないよ、私は渟足の者じゃないんだから」
「は…?え?あ!すいません!」
早とちりを謝る。
待たされた客間に初めて入ってきた人物を、てっきりこの家の誰かと勘違いしていた。
「いいんだ、私は佐竹といいます。渟足家のお手伝いさんで一番の古株。よろしくね」
「よろしくお願いします」
夏目は下げられた頭の3倍ほど深くお辞儀をする。
佐竹は顔を上げると、さてと と話を切り替えた。
「じゃあ、早速当主様に会おうか」
「当主様!?」
この旧家の、この地主本家の総大将に?
自分はこれからここで働くから当たり前のことだが、だが、いきなりそんなことを言われても困るのだ。
佐竹は始終笑っている。
「当主といってもね、10才の男の子なんだ」
「ええ?」
「秋人様とおっしゃって、とても明るくて利発な方だよ」
先代が亡くなったのは1ヶ月前で、それらしい跡取りがなかなか決まらないため、臨時の形で幼い息子がその座に納まっているのだという。
「秋人様は一人っ子なんですか?」
「いや、三男なんだけど」
夏目は首をかしげる。
じゃあいるはずの2人の兄はどうして跡取りにならないのか。
「長男の冬嗣様は先代よりも前に他界されて、次男の春海様は……少し、患ってられてね」
「はぁ、大変なんですね」
そのあたりの事情、気になったので深く掘り下げてみたい思いがしたが、佐竹がどこか困っているようなので、夏目は短い返事ですませた。
(昭和維新)

とてもじゃないが とても傷ついていた

壬辰倭乱(じんしんわらん)=朝鮮出兵

ピカロ(悪者)がペテロとキリストを欺いて天国にもぐりこむ話、UBに使えそう。

ルードヴィッヒ2世がノインシュバイなんちゃら城を作ってる時、日本では戊辰戦争で白虎隊が自害してたんですか(西暦的に)

ルネサンスとバロックやったらバロックのが好きだなぁ

「人間は弱く、己を高める術も知らない愚か者だ。自分一人では何もできない。だから神にすがるのだ。だが決して、神を愛してはならない。愚かな私たちが許されるのは、信じることただひとつである」

それは幸福という甘い毒でした

■十二使徒
ペテロ ヤコブ ヨハネ アンデレ ピリポ バルトロマイ マタイ トマス アルパヨの子ヤコブ タダイ シモン イスカリオテのユダ

「神よ、神よ、なぜ私を見捨てたのですか」
イエスの最後の言葉は、楽園を追放されたアダムの心情を表したものだという説がある。
でも私はこれがユダの言葉だったらいいなぁと思うのです。

シェイクスピアを読んでみようかな

惚れ薬の成分はとうてい手に入らないものばかりだ
(聖書の媚薬=Love apple=恋ナス=マンドラゴラ)

名作ほど筆者の感情をまじえない

愛してくれるなら誰でもいいと思ってた
でもあなたじゃないとだめだった
一番大事なこと 気づくのはいつも 取り返しがつかなくなってからだ

■処女喪失事件
罪を犯した処女は処刑人がその操を奪ってから首をおとした。
処女を殺すと青白い月の晩に化けて出てくるらしい。
(講談社現代文庫『オペラ歳時記』より)

ペトロが受け取ったのは 金の鍵 と 銀の鍵
天国と地獄の鍵

「あいつは俺のだ。だから手を出すなよ」

趣味を仕事にしたくないのはお菓子を三度の食事にしたくないのと同じ?

ヒトも分裂や出芽で殖えればいいのに
そしたらとても全滅しやすいのだから

あなたのぬくもりを当たり前だと思ってごめんなさい

君との約束
君の言葉
君の声
君の唇の形
君のすべて
いつか忘れてしまう
いやだと泣いても
僕の脳は地獄の業火に耐えられず
どろどろ
どろどろに溶けていく
君しかいないのに
君さえいなくなる
ひどいよ
僕は自分がわるものになった理由さえ抱きしめられない
せっかく
君が
やっとで
「 」と言ってくれたのに

本当に不幸なのは悲劇のヒロインではなく、彼女のピンヒールに踏まれる雑草だ。

消してください。
全部消してください。
私を含む全てを無かったことにしてください。
こんな失敗作など何の役にも立たないのです。
存在自体が罪なら、なぜ私は息をしているのですか。
さあ、早く。憎しみが心を満たす前に、どうか。
白い布を血で赤く染め上げてください。
死に化粧だけでも、綺麗になりたいのです。

君は僕を拒めなかったのは、
君も同じように、僕を愛してくれてるのだと思ってた。
でも違った。
僕らが聖書の中の人間だからだ。
箱庭の住人だからだ。
君は知っている。
僕が裏切り者になる日を。
そしてそれをきっかけにして、物語が佳境へ向かうことも。
君はそれを望んでいる。
そして復活の時を待っている。
だから君は、僕を野放しにしてるんだろう?
君は、僕がとても弱い人間で、君が一度でも拒めば僕が首をくくることを知っている。
そうしたら、すべてが狂ってしまうもの。
君は僕を拒めやしない。
だから、君は僕の横暴に目をつむる。
それだけのことだ。
君も同じように、僕を愛してくれてるのだと思ってた。でも違った。
君は僕を愛していたわけではなく、ただ単に僕を飼い殺そうとしていただけだ。
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夢の中で聖書を読んで、そうしてすべてを知った時、ユタは壊れた。

言ってしまえば、誰だって・何だってよかった。
子供の頃からなかなか愛情をもらえなくて、心も体も常に飢えていた。
あたたかいものを求めていた。
人肌なんて贅沢なことは言わない。もういっそ無機質でもよかった。
君が僕に手を差し出してくれた時のことを、覚えてる?
僕にとっては忘れられない。だってその時、僕の世界は初めて動き出した。
君の手をとる。世界は色を持つ。
僕は歩き出す。君に歩調を合わせて。
あの時、僕は
たとえ行き着く先が神の国だろうが地獄だろうが
君のぬくもりが消えないなら何だってよかったんだよ?
僕は君に忠誠を誓う。
従順なしもべになることを願う。
君が腕を切り落としてまで僕と決別する日が来るなんて、想像もできなかったから。

エロス(生の本能)とタナトス(死の本能)

アイ アム ヒア
私はここにいます

君が大海だとしたら 僕は海面に浮かぶ脂ぎった藻だ
君が文化遺産の白大理石なら 僕はまとわりつく苔だ
君が皆に謳われる救世主なら 僕は金を食べる裏切り者だ
それでも 僕は君に必要とされたい

ほら あの壊れかけたベンチは 君に座られるのを待ってるんだよ

海の橋から
盆の裏側から
まるでバベルの塔のように
崩れていく
乱れていく
すべてが水の泡になる
大人が嘆く
子供が泣く
無力な人々に崩壊ゆく世界を止める術はない
もうすぐ静寂が訪れる
廃墟の真ん中で僕が最後の人になるんだ ああ嬉しい
笑ってあげよう
これはまさしく僕の望んだことだから

何があったわけでも、何がなかったわけでもない。
ただ君がいなかっただけの僕の恵まれた一生は、幸せであるべきなのだ。
たしかに幸せであったはずなのだ。
おかしいなぁ(僕の頭が?)

待って
まだ僕は
君にやり残したことがある
逃げないで
嘘だよ、何もしない
だから行かないで
僕は君に
ずっと言いたくてたまらないことがあるんだよ
だから行かないで。逝かないで

もう随分前から、自分の体に近付く足音が聞こえていた。老いの歩みだ。拒むことはできない。足音が真後ろで止まってぽんと肩を叩けば、それが死だ。

立ち入り禁止の聖域に入れば、こんな僕でも浄化されて綺麗になれると、
最後の審判で勝訴して君の元に行けると、そう思ったんだ。
たとえ君の皮膚が僕の欲望に耐えられず裂けて血を流しても、神の国に行きたかったんだ。

僕は今まで正しいことをしてきたけど、報われなかった。 もうこりごりだ!
だからこれからは悪いことをするんだ。
うん、それならきっとうまくいくよ。

現にあなたは何をしなくても私を傷つけるの
(お金持ちと貧乏人の話)

これは失礼、そういえば、神様は白痴がお好きでしたね。
ex)アダム

秀吉×秀長(リバあり)(兄弟愛)
弟が死んでから朝鮮出兵とかラリっちゃう秀吉。愛の深さ

君になりたい
君の体
君の手で
君の中心をもてあそんで
君の種子を
君の唇で
君の舌で
君の喉で飲みほして
文字通り、君を全身で感じたなら、どれほど幸せだろうか
僕の脱皮なんか風に吹かれて消えてしまえ

在学中に図書館の本を総ナメしてやる

nuesery rhyme 子守歌

愛してくれなくてもいいと言う彼は、でも愛さないことを許しはしない。

あなたの手でイかしながら逝かしてけっして生かさないで

すきすきあいしてるせっくすしてほしい

「イリス、イリス」
彼は何度も彼女の名を呼ぶ。
泣いているのかとのぞき込んだが、彼は微笑んでいた。
彼の顔が近づいて、彼女に啄むような甘いキスをする。
抱きしめられる。
腕は震えていた。
強い力だった。
まるで逃がさないとでも言うように、金切り声で叫んでいるのだ。無音で。
静寂の中でうずくまって、丸裸の己を掻き抱いている。

「僕の口は嘘ばかり吐くよ」
彼は自分を嘘つきだと言う。
それ自体が矛盾をはらんでいるとも知らず、彼は馬鹿正直に告げる。
でも
「おねがい、これだけは信じて」
あなただけを
いつでも
しんでも
てがもげても
るいじんえんになっても
「あいしてる」
それだけは、ほんとう。
それ以外はみんな嘘だよ。

私は何もいりません。
愛し合うことさえ求めてはいません。
見返りなどほしくもない。(銀貨など畑に蒔いてやる。罪の芽を出すがいい。)
ただ、私があなたを愛している。それだけで十分なのです。
もうそれ以上なんてこの世に存在しません。するはずがありません。必要がないからです。
なぜ、なぜ、なぜ、
世界にはこんなにも不必要に人間があふれているのでしょうか?
とても邪魔だ。汚らしい。穢らわしい。
私に昔ほどの力があれば、背中の傷が癒えなければ、こんな醜い世界一掃してさしあげるのに。
私はあなたの左大臣右大臣になることもできない木偶の坊です。
情けない。なんて醜態。一番醜いのはこの体ではないのか。
そうか、わかった。わかりました。
私があなたにできる最良のこと。
それは、そう、この手にある錆びついたナイフが言葉なく証明してくれるでしょう。
今生の別れです。悲しい。ああ、涙が止めようもなくあふれ出します。
でも、これで信じていただけますか?
私の愛が無償だということ。
あなたにとって世界でただひとつ、無害なものであること。
……その微笑みは肯定の返事と解釈してもよろしいですか?
ありがとうございます。嬉しいです。至福の極みにございます。
息絶える刹那に、私はあなたに手を伸ばすかもしれません。
でも、決してその手をとらないように。
だって、私は愛し合うことも求めてはいません故に。
では、さようなら。

忠 大塚番作一成(父匠作三成)
反忠 巌城五郎
そう言ってから、これは主君重代の佩刀で村雨と名づける名刀であるが、お前に預けるといって手渡した。
名刀村雨は源家の重宝であって先君が春王君に譲って護身刀としたものであるが、若君が捕らわれた時この刀だけが残った。殺気ふくんで抜けば中心に露がしたたる、人を斬ればしたたりはますます流れて村雨の葉ずえを洗うようだというので、この名がはじめたのであった。
「そこでもしもだ、若君が悲境から逃れさせられ、再び世に出られるようなことがあらば、そちが一番にはせ参じてこの宝刀を返しまいらせよ。」
(滝沢馬琴「南総里見八犬伝」より)

「これをご覧下さいまし」
「これは…」
「持氏様の形見にございます」
「父上の?」
「今から五年ほど前になりますか…持氏様が私にこれを。そして、もしご自身の身に何かあった時、ご子息に危険が迫った時、この契約書の存在を公にするようおっしゃいました」
「一体、何の契約書なのです?」
「その前に――春王殿は、六代持氏様が四代義持様と親しき仲であったことをご存じで?」
「いや…父上が将軍の地位に憧れ、度々使者を使って交流を図ろうとしたが、あまり相手にされなかったと聞く」
「それは将軍と鎌倉方の犬猿ともいえる立場上の建前にございます。持氏様と義持様は度々に和歌を交わすほどの解けた間柄でございました」
「しかし、養子になる話も結局は受け入れられなかったではないか」
「その養子の件にございます」
すっと前に押し出された古紙。
「その養子の件を受理された、これはその契約書でございます」
春王は言葉はおろか声すら出なかった。
先代将軍義持が、父上を養子に?
「そんなこと、あるわけがない」
「左様、可笑しいと思われることが道理」
ですが、春王殿、「私は誠のことを告げているのです」

1512年のごちそう(紀伊)
塩引、鮑塩、焼物、湯漬、干鯛、蒲鉾

「auf wachen!」目をさませ

愛してください。
「やめて!!」
思わず絶叫してしまった。
弁解や慰めなんて聞きたくなくて、僕は耳をふさぎ目をつぶる。
泣きじゃくるジレンマ。
体はもう大人なのに心は子供のままでいたがる。
何もしないこの手は切り落とされるのを待っている。
同じ歌ばかり歌う口は無理やりふさがれるのを考えて涎を垂らす。
「君に…君に、慣れてしまいたくない」
君を求めているのは本当。
でも触れれば壊れてしまうなら嫌だ。
蜃気楼や幻の類だと気づくのは嫌だ。
「来ないで」
あえて鉄柵をのぼらなかったのは僕で、抜け穴をふさいだのは僕で、
わざと手順を間違えてご主人様にぶたれて、ひとしきり泣いてぐちゃぐちゃになった心地で深い眠りにつけば、夢で君に会える。優しい手つきで頭を撫でてくれる。
まるで嘘のように幸せだね
僕は感涙する。
朝がくるのを呪いながら、太陽の下でも欲情できる体。
腹が満たされるのなら、泥団子でも精液でも。
「はやくあしたがこないかなぁ」

いびつな世界が好きだった
合わないネジにきしむ世界
そこにいる誰一人言葉は通じない
バベル バベル バベル
罪深き子羊をぺしゃんこにして
はみ出た内蔵をつまみながら 聖なる血で絵を描こう

ほら 君が 僕を求めるときは 決まって地震がおこる
こんなこと(交尾)しても 舌足らずの神様は許してくれない
素直に謝ればいい この世に存在していてごめんなさいって
そしたら もしかしたら 優しく 握りつぶしてくれるかもしれない
優しく 元きた場所へ連れ戻してくれるかもしれない

とろとろに拡張された秘部にぴとっと押しつけられたのは熱くて硬い塊。「え…?」指でほぐされる快感の余韻にひたっていた――は今の状況を把握していない。勃起した男根を自分の尻に挿入されようとしている今の状況を受け入れられない。

イエスの生涯と教えは逆説に充ち満ちている。神性と人性がひとつの人格に結合されているからである。(『イエスとその弟子』より)
三羽鳥ペテ・ヨハ・ヤコ
ユダ=ヘブライ語で褒められた/祝われた
イシュ・ケイオテ(殺人者)のユダ
ガリラヤ(田舎)以外出身
銀三十は奴隷一人に相当
アンデレ(兄シモン)とヨハネ(兄ヤコブ)
ア・シと友達のピリポ とナタナエル
師ヨハネ「彼は必ず栄え、私は衰える」
無実の子羊=神の真理のために 無実の苦しみを受ける予言者
シェイクスピア「腐った百合は雑草よりもいやな匂いがする」
神は腐ればサタンになる。ユタは神の骸?
ヨハネはパリサイ派のことを「まむしの末裔」
イリス禁欲じゃない 普通の生活

肉汁のしみた汚れたパンを食べたその時、すでに悪魔は入った。
しかし彼は必死に否定する。「違う、僕は狂ってなんかいない!」
彼は人間になりたかっただけなのに、その裏切り行為は誰の目から見ても人間未満。

1939年 国民精神総動員運動
「守れ純潔、罹(かか)るな性病」

ピアノを弾く細い手。素晴らしい音楽を生み出すそれは今、男の赤黒く隆起したものに絡んでいやらしく動いている。

犬のようにモノクロの世界で、血に染まった設計図。
ちょっといびつな宇宙船を建てる一級建築士のあなたに処女膜を破らせてあげる。
一日が一年より長い惑星へ飛んでいきたい。
人間が捕食されるかもしれないブラックホール。
どうか、策略遂行で味わう虚しさと平和国家への失望に終止符を打たせて。
生き血をすすって歩く無重力の空間。

ごみ捨て場に身をかがめて、あるはずのない宝石を探しました。
寒さも暑さも皮膚を裂かんばかりでしたが、私の心は平穏を保っていました。
かわいそうな神様のために何でもしようという気で、ただひたすらもがいて、
機械がきしむ音は老人の呻き声のようで気味が悪く、それと別に耳鳴りは続きます。
まるで狐に化かされたような時間でした。長かったのか、短かったのか……
私はいつの間にかまた夢の中にいました。

たとえば窓のはしに素敵な顔の人が映って、一目ぼれをして、
それが生首だと知ったあと、
小さく叫んで逃げ出すのが常人で、
なおも好きでいるのが狂人なのだ。

その刃は私を傷つけるのか 慰めるのか
判別がつかなかった
不意に どうしようもなくなって 身を崩し
丸くうずくまりながら 何度も願う。狂いたい
あまりに愛しすぎていて
つい あなたが生きていることを忘れていました。

世界が狭まっていることも知らず、元ある場所に引き返そうとする鎖につながれた犬。

君に首を締められたことがある。
君はふざけていたし、本気じゃなかった。すぐその手を解く。
僕は沈黙した。君は僕が怒ったと思っただろう。でも違うよ、
僕はそのまま君に殺されたかった。
この世で与えられる最高の至福を逃がしたことを、僕は悲しんでいたんだよ。
なのに誰もわかってくれないんだ。
僕は鏡に口付けて股間をくつろげる。君を想いながら自分を慰める。
ばかみたい。

君の死の接吻で
僕の背中の傷は癒え
羽が生えたように軽くなった
そして僕の力は消えた
君はこうなることさえ予想して、僕の好き勝手にさせてくれたの?

僕は君になりたい。君は僕になりたい?

「もういいよ。なんでもいい。好きにしてくれ。時間の経過も考えず、ただそこにある文字を鵜呑みにして落ち込むような子供(ガキ)の近くになんて、僕だっていたくない。離れるならご勝手にどうぞ。こっちがどういう環境にいるのかも汲まないで、よくそう泣けるね」

ずっといっしょ
みらいえいごう
しんでにげたってゆるさない
なんどでも復活させてあげる

落としたものを躍起になってかき集めている時、その人は流星を見れない。
かわいそうに。他人の吐いた息を吸う不快感に、その人は涙するのだ。

言葉にすると変だけど、不幸になればなるほど幸せなんだ。

【平和】
振り子を右方向に振り切ったまま止める、自然の摂理に反した行為。長くは続かない。人間の欺瞞に満ちている。

幸せだった。たしかに。
君の手はあたたかく、僕をゆるやかに繋ぎ止めるちっぽけな鎖。
幻なんかじゃない。君と僕は笑い転げたし、抱き合って泣いたし、秘密基地で指切りした。
空から降りそそぐ蜘蛛の糸に操られながら、僕は空気中の酸素だけをよりごのむ。
君は葉緑体をもっているのかな、二酸化炭素を酸素に変えて僕によこす。
君は何者にもけがされない綺麗な人。
ただひとりの聖者。
僕は君の寄生虫。

ここが模型の箱庭なら、何も産まず育たず繋がらずたたずむというのなら、あるいは永遠はあるだろう。(意味はないだろうが。)
たとえそれを見守るのが全知全能の神様でも、増え続ける人間に行き届いた管理なんかできないやしない。(する価値がないからだ。)

絵描き×小説家に決定

どうぶつ奇想天●でやってた、チーターとハイエナの話が原作と同人の関係にすごい似てた

時々、世界とか常識とか大きいものにまとめてだまされているような気分になる。

さきほどの蚊のように君につぶされるなら吸血鬼になるために十字架を怖がらなきゃ
ああ、でも、十字架にまたがって腰をふるのってすごく気持ちがいいのになぁ
僕にとってセックスは聖歌を歌うくらいすきなもの

殴られる。蹴られる。暴言でなじられ、刃物で皮膚を裂く。
そのまま深く貫くことも、すべてが痛くなくなったら、どんなに嬉しいかわからない。
でもそれは死んでいるのと変わらず、生きているとはいえない。
なら生は痛みそのものか。
目の前に、小さな針が積み上がっている。
ひょんなことで押しつけられ擦られ、地面に小さな傷がつく。泥水がわき出る。
あれらも生きているのだろうか。

みかぎればいい
いつだってそうするしかなかった
これからもきっとそうするだろう
もっと大切なものをみつけたいんだ

何をされても笑って許してしまう。逆に、何をしても何も感じない。いいことも悪いことも区別がつかない。どうせたくさんあるんだから、ひとつふたつとったっていいじゃない。燃え尽きそうなろうそくにどれほどの価値があるというの。

踏みしめている大地がいつ枯渇するかとはらはらしたり、意味もなくよがり泣いたり、脳みそが5個くらいあればいいのにと真剣に願ったり、…海はなんで腐らないんだろう?

見れば見るほど
知れば知るほど
触れば触るほど
優しくされればされるほど、吐きそうになる。苦しくてたまらない。
僕はこれ以上何も変わりたくないから、絶望させるために希望を投げつけないでほしい。

病原菌の中にもいるかもしれない。
「僕は悪いことをしている」と悔やんでいる者が。
生きているだけの大罪に耐えられず涙する者が。
人間に酷似した愚か者が。

髑髏のまわりにきらびやかな宝石。おいしそうな食べ物。
花の香りすら漂ってきそうな芸術は、幼い私の胸を打ちました。
消えてしまったろうそくの炎や砂時計には目もくれず、手を伸ばして散らばる高級品をほしがりました。
ヴァニタスなんて言葉も知らなかったのです。

枯れ果てたしわくちゃの老人になって、昼下がり、こもれびのともる縁側で静かにお茶を飲んでから眠るように死にたい。

僕に見えないものが君に見えることがなんとも不快で、ついあられもない嘘をついた。
だってまるで世界の標準値が知れなくて、僕は裸で歩いてるんじゃないかと怖くなる。
でも君にならどこまで見られても平気だから、
完治しないよう瘡蓋をめくって、多くの痕が残った醜い体を、どうか抱いてください。

あたたかくて、ゆっくりと僕の頭を撫でる優しい君の手は、僕を慈しんでいたというよりもおそれていた。 君の屈託な優しさが僕の寝首を掻こうとする。

短いのと長い枝を交尾させて、固定して、これだけでいいの?十字架

聖書に書かれた唯一の自殺は絶対的な悪ですか。
どうせひとしきり悲しんだら忘れられる消失ならそれだけしか自由にできないなら舌を噛ませてほしい。

「もう、ね…虚栄心をはるのもいい加減にしてほしいんですよ。無機物しか愛せないくせに、偉そうに」

ひとこと あいしてると
あなたに別れをつげたい

君は何も知らない。
人の醜さも、世界の限界も、目の前にいる僕の心情すら。
残酷なまでに何も知らないから、そうやって後光でもって輝けるのだ。
君も僕のようにお金を扱って世界を見据えればいい。そうすればすぐ人間に戻るだろう。
君の無知ははなはだ残酷で、だけどその一方で僕の過失を決して責めない。
君は僕がお金を食べないと死ぬとでも思ってるらしい。
優しく微笑むその笑顔を拝むために、僕は君に何を教えることもない。
それでよかった。僕の判断は正しかった。
(実際、君はすべてを知っていた。無知は僕の方だった。)

「皆が皆、同じように清ければいいのだが」
救世主はそう言って、裏切り者の口にパンを押しつけた。
パン=キリストの体
パンを口へ=体を食べさせる

エディプスの話に泣きそうになった。フロイトすげー!

置いて行く
老いていく
老いて逝く
それでもかまわない

過去に戻りたい
大人になった自分のままで 子供の頃に帰りたい
君と触れ合えるほどの距離にいたあの瞬間に生き返って
そうしてやっとで手を伸ばせる 僕は
その後の世界がどう変貌しようと
君を掴んで 離さなくって
それで本当の幸せにありつけるなら
法も破るし
常識も捨てるし
禁忌も犯して
人間以下になって
初めて救われる
心から笑えるから 僕は ぼくは

老人×孫

精神異常者同士のセックスで生まれました。

朝勃ちは尿意であって性的意味はないことが多い

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