★★★ ガーター ★★★




天地創造

 鉄道は”地形のあるところに線路を敷設”します。ジオラマはこの正反対です。レールが先に敷設され、地形は後でついてきます。これがジオラマ作りの複雑なところなのです。例えば、駅があるとします。では、何故ここに駅が存在しなければならないのかを、説明できなくてはなりません。説明できないのであれば、それは存在価値がないと言えます。存在価値のない物は、ジオラマ上では生きて来ませんので、ただ”置いてあるだけ”に見えてしまいます。
 難しいことはさておき、実際の天地創造に入っていきます。念頭に置くのは、ベース面(以後、FLと略する。FL+30とは、ベース面から30ミリ上を意味する)からのマイナスは取りにくいと言うことです。

 FLマイナスを作るのであれば、路盤設置時にそれを勘考しておく必要があるからです。どうしてもFL-10を作りたかった私は、ベースを切り出してしまいました。(ちなみにこの場所は、現在、川が流れています。) このようなケースで切り出す場合、ベース面の強度を下げない為、ベースの縁まで切ってしまってはダメです。縁まで切ってしまった場合、ベースは格段に反りやすくなり、強度は激減します。上の画像の場合、線路の下は切り抜いていません。レイアウトの縁取り材をFL+にしているので、目立たちません。(逆に、撮影時にカメラを電柱にぶつけてしまい、斜めに立っている方が不細工です(泣))

 FLプラスを作る時には、平面に注意しましょう。発泡スチロールなどを積み上げれば簡単に平面は作れます。しかし、それは、平面に平面を重ねての作業であってこそです。一度山や谷にしたところを整地するのは、実際の土木作業同様、面倒な作業です。

 山の造形は、いろいろな方法があります。下の画像の山は、全て発泡スチロールを適当に切って、木工ボンドで固定するという、よく使われた方法で造形しています。発泡スチロールは、DIYショップで売られている断熱用の物です。最初のうちこそ、カッターで切り刻んでいました。ところがどんなに刃を入れ替えても、切り損ねた粒が部屋に散らばります。掃除に手間取るようになってきましたので、発泡スチロール用の電熱カッターを購入しましした。多少、焼き焦げるにおいがするのですが、格段に減った掃除の手間です(笑)

 ちなみ山の表面は、上からこの順になっています。(初期生産分)
 (0)樹木
 (1)グリーン系のパウダー
 (2)茶系のパウダー
 (3)フラットアース系
 (4)プラスター
 (5)新聞紙(ペーパータオル)+ボンド液
 (6)発泡スチロール

 (5)ペーパータオル層
 別になくても問題はありません。発泡スチロールに直にプラスターを塗布し、植林する時にひび割れはしないか、また、不幸にして素材の凹凸が出た場合を想定して、意図的に設けた層です。省く場合は、プラスターの強度を増す(木工ボンドを投入し、接着力を強める)せばOKです。

 (4)プラスター層
 これもなくても問題はありません。プラスターか、タオルかで、地表の”アラ隠し”が出来ていればいいのです。どちらもないのは、ちょっとお勧めはしません。

 (3)フラットアース系
 下地処理がされておれば、着色も簡単です。場所に合わせて無難そうな色を塗っておきます。プラスターの場合、予想以上に吸い込みますので、やりすぎないように!

 (2)茶系のパウダー
 手抜きの保険です。

 (1)グリーン系のパウダー
 同じく手抜きの保険です。フォーリッジクラスターのカスなんかを、ついでにばらまいておくと、低灌木の代用になります。植林時にバリエーションを持たせるのは面倒ですので、作業の一貫としてやってしまいます。こういうバリエーションが、結果としてチラリズムを生むことになります。

 (0)樹木
 ひたすら植えます。大量に必要ですので、折を見て、せっせと大量生産して作り置きしておきます。これはホントに忍耐の世界なので、好きなCDでも聴きながら励んでください。

 

 余った発泡スチロールは、いろいろな場所に消えて行きました。築堤の土手に貼り付けられた物、トンネルポータルの延長部試作用に使われた物、コンクリートアーチに化けた物、橋脚の一部に化けた物など、いろいろな場所に使いました。そのままでは表面の凹凸が気になる素材ですが、紙を貼ったり、ボンドで”塗り壁”したりすると、塗装にも耐えられます。

 余談ですが、天地創造は、手の届きにくい所からやりましょう。間違えても手前から始めてはなりません。この結果、腰を痛めた人を知ってます(^^);

 植林する場合、むしろプラスターなど使ってない方がいいケースもあります。プラスター大地に穴をあけると、粉の処理に困るからです(経験者は語る)。せっかく綺麗に正面を偽装しても、白い粉で台無しにされてしまいます。プラスター処理がなければ、錐で一突きして”手抜木”を刺すだけで、山に木々が現れます。
 

 
 個人的見解では、プラスターは後で”流れや水を表現する所”以外は、特に使う必要もないと考えています。(水の素材が、発熱を伴わない物であればという意味です) 牧場セクション(1800×900)では、その代わりに軽量紙粘土を使いました。もちろん、そのまま使ったりはしません。木工ボンドを練り込んで、接着力を大幅に強化してさせています。このパテ効果は強力かつ、扱いやすいのでお勧めです。

2003.4.19 初版 / 2003.4.20 加筆