★★★ 鉄道公園 ★★★




風景の分断

 レールが敷かれ、電源が接続されると、骨柄だけのレイアウトでも運転が可能です。私の所も例に漏れず、そんな日々が続いていました。何を作りたいか、何がいるのかを検討せず、手近なところから実際の工作が始まったのでした。 
 最初に決めたことは、運転ポジションがどこかということでした。1800×900で奥行きを感じさせるには、壁になる物を極力隠すしかありません。壁になる物とは、言い換えるなら、壁が見えること=レイアウト外への見通しが効くことなのでした。奥行きを感じさせるには、場外へのつながりを見せない=外部へ繋がる物をイメージさせることでした。

 上の鉄道公園の場合、雑誌から切り抜いた山を遠景代わりに貼り付けています。また遠景と近景が交わるところを見せないように、手前に車両や建物を起き、見通しが効かないようになっています。これ自身が設置されている場所は、下の画像のコーナーなので、座った位置からは見えにくくなっています。

 

 なかなか、隠すのは難しく、上空から見るとバレバレの物もあります。スカイボードには必ず遠景を作成することを推奨します。設置後では上手く描けません。遠景を使わない場合は、見通しを効かなくするという意味で、手前から奥へと山を積み上げて行くのが残された方法です。



 どうしても簡単にはごまかせいない場所は、逆に見せ場にしてしまいます。駅の近く、官舎と草むした空き地のつもりだったのですが、鉄道雑誌の山岳風景にいい物があったので、コラージュしてみました。(ぼやけた山を背後に張るのはお約束!)

 平地とスカイボードの接合面を見せるのは野暮なので、農家をおいてみました。後はイマジネーション(と言うよりは、一種の執念?)の世界です。普段スクラッチしたことがないのに、スクラッチに挑戦して、蔵をでっち上げました。どうせ奥なので、下手であっても目立たないことですし(笑)。それが出来たら、井戸をでっち上げ、井戸が出来たら、”やっぱ、洗濯の風景だろう”ということで、人形に登場してもらってます。それでも埋めきれなかった所は、シンボルツリーの登場です。”手抜木”より、幹がましな物を選び、植樹してます。

 官舎側は、安直に官舎で背景を隠してます。しかし、官舎への生活道路がありませんので、やむなく”サンドペーパー”で道路をでっち上げ、古ぼけたトラックが通過中のごとき風景としています。いずれ、植木でも植樹するつもりです。



 困った場所はまだまだありました。ここも困った場所になってしまいました。スカイボードに密着していれば、まだ救いがあったのですが、駅前故にそんな強引なことは出来ません〜多少たりとも駅前広場がありますので。

 そもそも、この一角は問題だらけの場所なのです。(そのうち記載します。) 結局、背景はコラージュ頼みとなり、背景が決まってから、駅前を偽装します。トイレにバス停、タクシー乗り場、駐車場など、大ざっぱなレイアウトの中では密度の濃い場所になりました。ただ、駅の脇に作ってしまった古城跡は詰めの甘さ故、未だに下のようにみっともない状態になっています。元々、展望台をかねた城跡というイメージでした。城郭を建築するつもりでしたが、身の程知らずで断念して以来、くっきりと空に浮かび上がる”謎の物体”となっています(苦笑)



 これを隠すには、大量の樹木が必要です。ただ、山は山で問題があります。樹木の植生をどうするかという問題に突き当たります。木々を表現するには、フォーリッジクラスターを使うのが手っ取り早いですが、3色しかないので、後でスプレーワークで着色するなど、バリエーションをつける必要があります。また、幹/枝をどうするのかという課題もあります。チラリズムを追求するのであれば、木々の間に見える車両の姿は、効果的です。しかし、それは幹を持っていると言うことであり、幹のある樹木の制作は大変です。大きな樹木を作成すれば、手間暇と費用がかかります。割り切って、フォーリッジクラスターをベタベタ張るのも、一歩間違えば”置いている”という風にしか見えません。



 ”遠くに見える城”のイメージは、結局、こんなところで再度使われることになりました。駅の構内外れは、安直に木々でごまかすことが不可能です。しかも、スペースの都合上、立体物を置くことも出来ません。こうならないように、事前にしっかり計画を練っておきましょう。

 さて、なんだかんだと言いながら、私のレイアウトの場合、おおよそ3000本以上の木が植わっています。全ては、爪楊枝製の”手抜木”なのですが、それでもまだ十分な量ではありません。粗にして植えると、粗であることがすぐにわかってしまう程、人の目は敏感です。クズフォーリッジを低灌木のように置きながら、バリエーションをつけておいてます。最近ではバリエーションの一環として、森の中に、”鹿”や”熊”が歩いていたりします。こんな楽しみがなければ、樹木の作成はやってられません。鹿は割と目につくのですが、熊を見つけた人は”威張っていい”ですよ(笑)。

2003.4.13 初版