その時、二人の体が同時に輝き始めた。
「ま、眩しい!!」
うぃらぽん岡本はたまらず両手で顔を覆った。
まさか、そんな・・・!?
巡る思考、認めたくない、 がしかし認めざるを得ないこの現状現実に身を震わせる。
「んあ〜な〜んですか〜」
薄らぐ閃光の中から響く聞き覚えのある声。
もう、だめ・・・一体でも手に負えないのに・・・
全ての終わりを直感したうぃらぽんは静かに目を閉じた。 懐かしい故郷や両親の顔が瞼に浮かぶ。
これが走馬燈ね・・・
不思議と恐怖が体から抜ける気がした。
あの時のみんなはどうしているかしら・・・
巡るDV防衛学校の仲間との思い出。
さよなら、みんな・・・先に行って待ってるわ・・・
・・・・ ・・・?
何も起こらない・・・?
再び目を開けるうぃらぽん。 そこには信じられない光景があった。
ヤタヌゥの体がやけくそに膨らんでいるのである。
「ふふふ・・・俺は帰るからな〜わかったな〜、ぴぽぅ」
それが人類を脅かし続けた怪物の最後の言葉だった。
・・・ 彼らはただの破壊者ではなかった。人が宇宙の法を破り、自然の掟を無視した時に現れる警告者だったのね・・・
小型宇宙艇カットベルの操縦桿を静かに倒す。
静かに走りだす舟、今までの出来事がまるで嘘だったかの様に天の川が瞬き、波をたてていた。
完
あとがき
今まで応援ありがとう!連載を続けてこれたのは皆さんのおかげです!
名残惜しいですが赤赤プリザーバは今回で最終回、作者は感無量です。
しかし、いろいろありました・・・ 途中でポッチョムキン独楽が辻コンサルバドーレの身代わりで死んだ時、ファンからの反響はすごいものでした。
彼を生き返らせてくださいとの要望の多さに改めてポッチョの人気の高さを実感したものです。このストーリーで彼を生き返らせることは出来ませんでした。その点でファンの皆さんには謝らなければなりません・・・
しかし、彼は皆さんの心の中で永遠に生き続けることでしょう。 ポッチョにとってもそれが幸せだろうと作者は思います。
いやはや、とにかく応援ありがとう! 次回作でまたお会いしましょう!
それではアデュゥ〜!!
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