11月22日(日)<午後の部>
岬の東側の県道通ってR321へ戻り、中村市方面へ。幸い交通量が少なかったので問題無く辿り着きました。さあ、ここから今ツーリングのメーンエベント、四万十川登りです。登りといっても船に乗ったりするんぢゃなくて、目的はこの川の名物である沈下橋を渡ること。
R441へ分岐して四万十川沿いに北上し、探しながら走行。どの位行けばいいのかなーと思ってたら、川沿いに出てすぐにありました。幅1.5車線程の細い橋が、ニョーンと向こう岸まで伸びてます。おお、これが噂の!って感じで早速渡ってみました。バイクだから幅は余裕あるんだけど、ガードレールも無いんでちょっとおっかなびっくり。一度渡りきってからUターンして戻り、橋の上で停車。車が来ることを想定して端っこに止めようとしたあまり、停車時におもわず落ちそうになっちゃいました。
バイクから降り、新ためて橋をじっくり観察してみます。考えてみれば不思議な橋ですね。川が増水したら水没することによって損壊を防ぐというのは、一体誰が考えたんでしょう?逆転の発想というか何というか、感心することしきりです。大したもんだと思いながら、ふと橋から川をのぞいてみると…うおお!もの凄い透明度だ!こんな綺麗な水を見るのはしばらく振りです。さすが日本一と言われることはある、とまたまた感心。そんなこんなで、またまた時間がたつのを忘れてノンビリとしてしまいました(笑)。
ハッと気付いて時計を見ると、もう2時半を回ってる。そろそろ行かなくちゃほんとにヤバイってんで出発。あとは天狗高原を目指すのみ!
再びR441を北上。四万十川に沿ってウネウネ走っていきます。ここら辺には沈下橋がいっぱい。上流に行けば行くほど川から近い感じですね。同じ見学するならこっちの方がよかったなー。かといってもう止まる訳にもいかない、サッサと前に進まなくちゃ。上へ行くにつれて、道がだんだん細くなってきました。けど昨日のR378よりマシかな。といってもZZRにゃつらいのは確かですけどね。
しばらくしてR381に合流。同じく川づたいに大正町方面へ東進。この道は蛇行する四万十川に沿ってかなりダイナミックにウネってますね。だんだん疲れてきて川を眺める余裕もなくなってきました。もう辛抱たまらんってことで、大正町手前で一度休憩。さっきから1時間程走ってきたけど、マップ見たらほとんど進んでねえでやんの(笑)。さらにこれから進む道を辿っていくと…もっとウネってるぜい!ハッハッハ!こりゃ笑うしかねえなあ…ハア。
30分程休んでから再出発。大正町からR439に分岐して、今度は梼原川沿いに北上です。この道はかなりエグい!陽はほとんど差さず、車1台分の幅で落ち葉いっぱい!前から車が来たと思えば決まってダンプカー。ウネウネ状態も極キラーで、右へ左へそれこそ振り回される。まるで教習所のS字とクランクだけを走り続けてるみたいだ。こんな道が延々と50km以上も続く…アカン、気が遠くなってきた(笑)。この場所はさっき通ったんぢゃないか、そんな気さえしてきます。気を抜けば落ち葉で足元すくわれそうになるのをこらえながら、体力と神経を消耗しつつ必死に走行。
そのうち陽も暮れだして、辺りはほんとに暗くなってきました。オイオイ、冗談ぢゃねえぞ、せめて道だけでも真っ直ぐになってくれい!結局、約2時間近く(!)ぶっ続けで走って50km走破、なんとか東津野村に到着。けどこれでお終いって訳ぢゃありませんよ。まだ天狗高原は20kmも先です(苦笑)。嫌んなってきたなあ、もう。
この時点で既に太陽はトップリ暮れ、時間は6時頃。実は今回、ここからさらに四国カルストを堪能すべく、五段高原から天狗高原へ至るスカイラインを走破する計画だったんだけど、誰だ誰だ、そんな馬鹿げた事をぬかしてたのは(私だ:爆)。全く、計画がアバウトなのにも程があるってんで、当然ここは選択の余地無し、直接宿へ向かうことにします。一旦ここで休憩するかと提案しましたが、同じ休むなら宿でってことで、そのまま走り続けることにしました。しかし、ここで痛恨のミス!道を間違えちゃったのだ。何もこんな時にまでお約束をしなくていいものを。私ったらお茶目ね(馬鹿爆)。幸いすぐ間違いに気付いたので、Uターンして本来のルートへ。
そこから10km程走ったとこで、やっと天狗高原の看板を発見。よし、あともう一頑張りだ。国道に別れを告げて(しかし本当に国道なのか?)、登山道を登り始めます。ここがまた最悪の道!道は道でも畦道に近く、折り重なるように縦に登って行く感じ。おまけに山のお約束、霧まで出てきたからさあ大変。前はよく見えないわ急激に高度は上がって行くわで、どこを走ってるのか、そもそもどこへ向かおうとしてるのかわからなくなってきた(笑)。これはもしかして冥界へと続く道なんぢゃ?そんなことまで考えてしまう。気温は多分5℃前後、もう意識も朦朧としてきました。もうアカン、と思ったその時、前に人工の光が。おお、宿だ!今宵の寝床に間違いない!最後の力を振り絞ってその明かりの下へ。そしてやっとこさ今夜の宿泊地、『国民宿舎天狗荘』に無事到着。時計は既に7時を回っていました。
荷物を部屋に置いて晩飯へ。今日の飯はメチャメチャ美味い!3人共異様な程の量をかっ食らって、お次は1日の疲れを癒すために風呂にゆっくり。こちらもサイコーです。ハードな1日だっただけに、全てが極楽!いやあ、生きてて良かったあ(笑)。この喜びは、まさにライダー冥利に尽きるって感じですね。今日はシンドかったけど、最高に充実した1日でした!
11月23日(月)
翌日。やあ、今日もいい天気だあ!今回程天気に恵まれたツーリングもないんぢゃないかな。それもこれも日頃の精進の賜物ですね(笑)。いつもこうあって欲しいものです。
チェックアウトを済ませ、出発前に辺りの景色を一望してみました。おお、なかなかにいい眺めだー。昨日は真っ暗&霧だったので全然わからなかったから、こんな所におったんかーと新ためて感激。そういえばこの宿もリニューアルしたばかりで、とても綺麗で快適でした。国民宿舎だから安いし、四国カルストへ行くならお薦めですよ。ただし、ここへのアクセスは400cc以下(できればトレール車)にすべし!私のようにデッカイので行ったら泣くことになりますからね(笑)。
さて、本日の目的は瀬戸大橋を渡って帰ること。できれば途中に観光ポイントを入れたいとこだけど、いかんせんこの山深いとこから街へ出る時間考えてたら、そう贅沢も言ってられない。ということで四国カルストはまたの機会ってことで諦め、とりあえず高知方面へ向かうことにしました。暖機でエンジンを十分に暖めてから(メチャ寒かった!)、9時に下山開始!
まず昨日登ってきたウネウネ道を下ります。昨日は霧でどこ走ってるかわからなかったけど、明るい時に走れば、なるほど、緑の中を走り抜けてなかなか爽快。いっぱい飯食って体力も回復してることだし、この分だと苦もなく脱出できそうだ、と考えてたら、途中工事の為20分近く足止め食らっちまいました。調子狂っちゃうなあ。ま、いっか、この時はまだ精神的余裕があったんで、タバコでも吸いながらノンビリと通行開始時間を待ちます。
通行止め解除後、一気に下山。ここからR439で北上となります。しか〜し、またまたやってしまいました、道間違え(笑)。変に近道しようと色気だしたばっかりに、ドンドン訳のわからない山奥へ入って行き、終いにトレールでしか走れないようなダートに突っ込んぢゃいました。そこまで行って間違いに気付き、慌てて引き返します(早よ気付けっちゅうの!)。どんな時でも決して期待を裏切らない自分の大ボケ振りに、我ながら関心しちゃいましたよ、ほんと(爆)。もしかしたら、道を間違わせれば日本一なんぢゃないでしょうかね(アホ)。こんな感じで、結局本ルートへ出るまでに1時間近く要しちゃいました。
R439へ入り、昨日と同じようなウネウネ道を走行。カーブの度に遭遇するダンプカーにビクビクしながら、やはり30km弱の距離を1時間近くかけて何とか脱出し、無事メイン国道のR33へと合流。ここまで来たらこっちのもの、もう難関なんぞ無いですからね。交通もいい感じで流れてるんで、順調に高知方面へ快走します。途中、給油ついでにガススタで軽く休憩を取り、伊野町から高知自動車道へ。こっから先は全て高速ステージ、後は警察屋さんにナンパされないよう気をつけて走ればいいだけです。時間もちょうどお昼を回ったので、とりあえず腹ごしらえってことで南国SAで休憩。
食事を含めて1時間程休んだ後、ボチボチ再出発の準備にとりかかります。ここでアクシンデント発生。どこに?って、私のお腹に(笑)。どうやら昨晩の食い過ぎが祟ったようで、1人だけのっぴきならない状況に陥った次第。ぐおー、痛ってー、プー!(爆)。私がトイレで糞闘中に、HBKだけが先に出発。なんせ250のトレールですからね、スピード差がある分、先に行ってもらった方が私たちも楽しめるってことで。無線もあるから連絡とれるだろうし、大丈夫でしょう。これに限らず、今ツーリングは無線が本当に威力を発揮してくれました。無ければ無いで走ってるんだろうけど、こんなに楽しいものとは思わなかった。もうこれからは必需品です(^o^)。
約10分遅れで私たちも出発。さあ、いっちょ追っかけるか!気持ち的にはすぐに追いついてやるつもりだったんだけど、走り出してまもなく出現しだしたトンネル内で、何回もレーダーが反応!これは噂に聞くトンネル内取締りか?そう考えると警戒しちまって、思うようにペースを上げられない。先行してるHBKに状況を聞くべく何回も呼びかけたけど、予想以上に距離が離れてるのか応答無し(ハンディ無線だから感度も悪いんだけどね)。
モンモンとした気分でダラダラ走行してるうちに、川之江JctでHBKと合流。けどこれは追いついたんぢゃなくて、どっちの分岐へ行けばいいのかわからなかったんで待っていたらしい。こんな調子で、お楽しみステージは中途半端に終わっちゃいました。ちょっと残念。けど免許安全運転が一番大事ですからね。
高松自動車道に分岐し、3人揃って瀬戸大橋方面へ。ここまで来ると見える景色も町らしくなってきました。退屈だなーと思ってたら無線が混線。こうなること自体都会へ戻ってきたってことですね。それにしても雑音交じりでメッチャ不愉快。周波数をチェンジするかどうか悩んでたら、K吉が「うっとおしいよー」と一言グチってしまった(^^;。それを聞いた相手側はえらい剣幕で怒りだしちゃって、とても付き合ってられないんで停車して周波数変更。相手のオッサンは、「長いことハムやってるけど、そんなん言われたん初めてや!」とか言ってました(笑)。わりーねオッサン、イチゲンさんのやることだから許してやってちょ!
気を取り直して再出発。坂出Jctより瀬戸中央自動車道に分岐して、さあいよいよ瀬戸大橋です。今まで車で渡ったことはあったけど、バイクで渡るのは初めて。結構風がキツイです。連結部分の鉄に注意しつつふっと横を見れば、おおっ、いい眺め!下を通ってる船があんなに小さく見える。高いとこを走ってんだなーと感激。けど橋は全部で10数km、あっという間に渡りきっちゃいました。一行はそのまま山陽道へと合流し、吉備SAで2度目の休憩。
かなり長めに休憩をとってリスタート。残すところ100km余り、さあもうひと頑張りだ。とはいうものの、夕方の為か交通量が多く、思うように速度が上がらない。しばらく車の後ろについて走ってたけど、爆走男K吉はとうとうキレてしまったのか、車間を縫うように前へ前へと先行しだしました。しょーがない奴だなあ。かといって先に行かせるままというのもプライドにかかわるので、後を追っかけます。あっ、そうだHBKは?振りかえってみるといない(笑)。無線で呼びかけると返事があったんで、「先行くで」とだけ伝えてほったらかしにしました(笑)。
そのまま2人だけ快走して兵庫県に突入、高速走行も残りわずかです。位置を確認する為、HBKを無線で呼び続けるも応答がないんで、一旦白鳥PAに入ってHBKの到着待ち。どうやら相当離してしまったようですね。おかげでこっちはゆっくり休めました(^o^)。
合流後、姫路東ICで高速を下り、R2を通っていつものドライブインへ。そして5時半、無事に到着。いやー、走った走った。久し振りに距離が稼げたんで満足感いっぱいです。初日のHBKのアクシデントも、月日がたてば笑い話になるでしょう(既になってたけど:笑)。来年もロングツーリングすることを約束して解散。いろいろあって楽しかったです。来年もフェリー利用は決定的だね!てことは九州か?とにかく、ツーリングチーム『チェリーボーイズ』の旅はまだまだ続く!行け行け、我らがチェリーボーイズ!