兵庫県日本海側ツーリング

’88・5・4(水)〜5・5(木)

 記念すべき初めてのツーリング。今でこそ全ての目的地が日帰り圏内なんだけど、当時は生まれて初めて(?)の冒険だ。親がえらく心配してたのを思い出す(笑)。ルートは日本海側へ北上、三大景勝地である天橋立を観光し、そのまま海沿いに西へ移動、城崎温泉で1泊して、翌日鳥取砂丘に寄っていこう、というもの。パートナーは会社同期のT中くん。前年秋の社内研修でお互いバイクに乗っているのを知り、あったかくなったら一緒に行こうと約束してた。新入社員だった2人は休暇を取って行くという大胆な発想が未だ出来ず、GWに予定を設定。予定1ヶ月前にバイクを買い換えた私は、遠足前の小学校5年生のようにウキウキしてた。

5月4日(水)
天橋立にて 雲が低い!  5月4日当日。空はドンヨリ。今にも泣き出しそうだ。せっかくのツーリングなのに、と天気を恨めしく思いながら、集合場所であった互いの家のほぼ中間地点である小野市のR175市場交差点を目指す。どっちが先に着いたかなあ。覚えてない(笑)。その角のガソリンスタンドでGASをいれ、いざ出発!一路日本海までを北上し、第一目的地の天橋立へ向かった。由良浜で日本海にブチあたり、そこから海沿いに西進して、天橋立の南側に到着。確かお昼過ぎぐらいだったか。GWということもあって、道はえらく混んでた。
 バイクを止め、食事をしてから、砂浜を反対岸まで歩いていこう、ということになった。レンタサイクルなんてのもあったんだけど、金がもったいない、なんて話したと思う(笑)。とにかく目の前に見えてるので、歩いていけない距離ぢゃない、と2人して歩きだした。ところが、これがなかなか着かない(笑)。30分ほど歩いても、まだ1/3にも達しない。オイオイ大丈夫かよ、なんて言ってるうちに、空からポツリポツリ。とうとう降ってきやがった。コリャイカンと志半端であきらめ、もと来た道を引き返す。バイクのところに戻った頃には、すっかり本降りになってしまっていた。暗くなると道が不安な2人は、観光もソコソコに宿へ直行することにし、城崎へ向かう。海沿いを離れR312を西へ、そして久美浜から車1台通れるほどのクネクネ山道を抜けて宿泊先へ。

メーワクされたお姉さんライダーのおふたり(爆)  途中、R312で立ち往生していたお姉さんライダー2人と知り合った。何でも1人がコーナーで転倒してバイクがおかしくなったらしい。みてみると、チェーンラインに何かしらのパーツが干渉してた(何かは忘れた)。まだロクに知識のない私達2人では何ともしようがなく、工具さえあれば何とかできるだろうからといい加減なことを言って、来るとき見かけたバイク屋だか自転車屋だかの位置を教えてあげて別れた。そういや私は、困ってる2人の気持ちもわきまえず一緒に写真を撮ろうと言い出し、嫌がる2人を無理矢理ファインダーの中におさめた(爆)イヤイヤお姉さん、悪いことしました(笑)。あの後、無事にちゃんと行けましたでしょうか?(笑)。
宿前にて 相棒のT中くんと  宿には夕方到着。雨に打たれっぱなしだったので、カッパをきていたとはいえまともな装備をしてなかったので、歯がカチカチなるほど体が冷え切ってしまった。先に風呂に入らせてもらってから食事、そして食後はお約束の外湯めぐりへ。城崎は外湯が全部で6つあって、初めは全部入ろうなんていってたんだけど、ここの温泉は全部銭湯みたいなとこばっかしで、3つくらい入って飽きてしまった。残りは翌朝にしようなんていってたんだけど、結局朝風呂もメンドくさくて1つぐらいしか入んなかったと思う。だいたい銭湯みたいだってのに興ざめしてた私は、「な〜にが情緒豊かな名湯だ。たいしたことねえ」なんて思ってた(爆)。今行けばまた趣が違うのかもしれないけど(ちょっとフォロー:笑)。

5月5日(木)
餘部鉄橋下にて  2日目は打って変わって快晴。やっぱりこうでなくっちゃ。また日本海沿いに移動して、海に沿って西へ西へ。途中景色のいい岩場なんかで休憩をとったりしながら、目的のひとつであった余部鉄橋の真下へ着いた。覚えてる人もいるでしょうけど、ここにくる1年か2年前に、列車が強風にあおられて転落する事故があった。下から見上げてみると、ビックリするほど高いとこを列車が走ってることにあらためて驚かされる。列車が転落したであろう地点は、修理中なのか幕をしてあったのですぐにわかった。
通りすがりの列車  「ホエエ、あんなとこから列車が降ってきたのか!」などと思いながら、ふと周りを見てみると、鉄橋の左右のほとんど離れてないようなとこに民家やらが建ってる。背中に寒いものを感じているうちに、列車が1本通過していった。客の女の子が私達に向かって一生懸命手を振っているのが見えた。こちらもわかるように大きく手を振りかえしてあげた。この子は俺達の上にふってこないだろうな、なんて思いながら。

砂丘にて なぜ指を立てる!?  砂丘には昼過ぎぐらいに到着した。やっぱり人が多い。砂丘は小学校の遠足以来かなあ。特に何があるってとこでもないので(ていうか何もないから砂丘なんだろ?)、意味もなしにブラブラしてたら結構いい時間になってしまった。早く帰んなきゃ日が暮れるってんで、ボチボチ帰路につくことに。今度はR29を兵庫県に向かって南下。途中戸倉峠のダム湖で休憩してた時に、地元ライダーに話しかけられたので、ちょっとだけ談笑。それからまた走りだし、山崎から中国道にのって社インタまで移動、そこで解散式となった。確か6時ごろだったかな。その場で少し2人して今回のことを話し込んだ。走った距離はたいしたことなかったんだけど、自分のバイクで旅行したという満足感で、2人ともいっぱいだった。また行こう、と約束してお互いの家に帰る。それにしても若いなー、この頃の俺(笑)。

おわり


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