O−BIGブラケット&コワースバーハンドル
オービッグといえば、カワサキビッグマシンをアップハンドル化(バーハン化)するパーツとして超有名だ。STDトップブリッジにボルトオンで装着でき、アップライトで楽々なポジションを実現する。取付位置はトップブリッジ側とハンドル側でそれぞれ2段階に分かれており、合計4つのポジション選択可能。
コワースネイキッドバーハンドルは強靭な特殊スチールを使用。メッキ処理によるカラーは全8色で、好みのコクピット周りを演出する。
そんな時、ふと手にした雑誌に、ハンドル周りを改造することによってアップライトなポジションになるカスタムを見た。これであれば自分にも乗れるようにできるか?とはいえ私は今までバイクを改造したことなどなかった。したことがない者としては、やはり改造に抵抗を感じる。いろいろ悩んだ挙句、私は雑誌に載っていたチューナーの一つ、BabyFaceへ相談に行った。BabyFaceは初めて来た私のような者にも親切に応対してくれ、カスタムすることの意味を教えてくれた。
まさに目からウロコ状態となった私は、その場で交換することを決断し、ついでに自分がかっこいいと思うスタイルに変更しようという欲も加わり、それらを全て発注。ただトップブリッジごと交換には少し抵抗があったので、相談の上オービッグのブラケットを介した上でパイプハンを取りつけることにした。パイプハンは初めミーハーにレンサルを希望したが、ZZRは重量があるので、アルミだと立ちゴケでも曲がることがあるからやめた方がいいと言われ、薦められるままにコワースのスチールパイプを選択。
さて、装着後の感想だが、これが同じバイクなのかと思えるほど乗りやすくなった。手を伸ばせば自然にハンドルがある感じで、上半身がリラックスできてとてもコントロールしやすい。またハンドル周りが軽量化されたので、操舵感も軽くなり、乗っていて重たいバイクを転がしているという感覚がなくなった。人によってはこの軽さが嫌だという方もいるようだが、もともとバイクの前の方に乗っている私のような者にとっては、むしろ前輪荷重が適切になってありがたい。
結局、カスタムを進めるにあたってポジションをドンドン詰めていってしまい、今では高さ的にはノーマルとかわらない程になってしまったが、この辺の変更が簡単にできるのもパイプハン仕様ならでは。装着にはFブレーキ&クラッチラインの延長を必要とするが、価格的にも手頃であるし、ノーマルのイメージにこだわらない人にはお勧めだ。
またコワースのハンドルの方だが、これまでに左右に立ちゴケ1回づつ、また98年末に峠で右へ激しく転倒したが、特に曲がった感じはなかった。やはりスチールは強いものだと感心した。仮に曲がったとしても、パイプハンはすぐに交換できるのでメリットは大きいと思う。ただし、スチールの場合カラーは塗装してあるだけ(アルミはアルマイトしている)なので、パーツを組み付けるとそこから塗装がハゲるのでご注意を。
・ハンドル周りが軽量化されることにより、軽い操舵感覚を実現。
・一番手前にセットすると、ハンドルによってはタンクと干渉するかも。
・ノーマルのスタイルにこだわる人には不向き?
アールズステンメッシュホース(F・Rブレーキライン、クラッチライン)
アメリカ・アールズパフォーマンスプロダクツ社プロデュースによるステンメッシュホースとフィッティングのセット。剛性の高く膨張率の低いテフロンチューブをステンレスメッシュ被覆し、圧損失の少ないリニアなブレーキタッチを実現する。
この交換は、ブレーキはノーマルのままでいいと思われている方にもぜひお勧めする。やってみればわかる。必ず違いが体感できるハズだ。メーカーは他にグッドリッジなどがあるが、これはどちらでも違いはないと思う。メーカー名に対する好みで選択すればいい。ただし、フィッティングにアルミを選択した場合、無理な取りつけ及びメンテナンス時に乱暴な取り扱いをすると折れる可能性があるので注意されたし。
アクティブハイスロットル
アクティブ製汎用ハイスロットルキット。スロットル開度を小さくし、クイックなスロットルワークを実現する。アルミ削り出しでカラーバリエーションも8色と豊富にそろっており、自分好みのコクピットを演出できる。スロットルとして独立する為、別途ハイスロ用ライトスイッチ必要。
FCRとなった現在ではさらにダイレクト感を求め、アクセルの遊びなどほとんど無い状態だが、この方が自分の意思に忠実に反応してくれるので楽なくらいだ。当然、街乗りではアクセルを開けているのかいないのかわからない程度(2〜3mmぐらい)しか手首を動かさないが、これも慣れてしまえば問題ない。ただ、遅い車の後ろにつくとイライラ感が募ることは確かだが(笑)。
キャブチューンするのなら交換は必須、そしてノーマルのままでも結構遊べる。私はカラーバリエーションの豊富さからアクティブを選択したが、メーカーは好みと予算で考えて問題ないと思う。視覚的にもいかにもレーシングっぽく、満足度高し。
・ダイレクトなスロットルレスポンス。
・削り出しボディがいかにもレーシングの雰囲気。
シートアンコ抜き
足着き性をもう少し改善したい、という時の定番。ZZRのシート高は他車に比べて低めとはいえ、やはり身長の低い者にとってはツラいことも事実。ノーマルのシートを加工するだけであれば低予算で済み、自分好みの形に製作することも可能。スタイル変更も含めて必須カスタムだ。
仕上がってきた現物はほぼ自分の希望通り。足着き自体は気持ち程度の向上だが、足の出し入れは非常にやりやすくなった。違和感無くスッと足を下ろすことができ、これだけでも気分的に随分違う。そして一番重要視していた左右への体重移動は、角が無くなったことで滑らかに動作できるようになった。これはいい。あの角がどれだけ邪魔だったかがよくわかる。シート1つでも馬鹿にできないものだと痛感した。
ただし、不具合も1つ発生した。それは尻の痛み。座面を低くするためにクッションを削ったので、はっきり言って前よりも痛い。2時間も連続して走れば休憩したくなってしまう。つくづくシートは馬鹿にできないものだ。今後アンコ抜きをされる方には、もう少し予算をかけてスポンジも薄型でクッション性の高いものへ交換することを薦める。私も機会があれば、再度自分だけのシート造りを行いたいと思う。
・角を取ることによって左右の動きもしやすくなる。
コワースバックステップ
コワースZZR用レーシングステップキット。ジュラルミンベースプレートと鍛造ペダルから成り、軽くカチッとしたチェンジフィーリングを実現する。移動量は20mmバック、35mmアップ。逆チェンジ可能。なお、ステップバーは別売り(固定式と可倒式より選択)。
さて、装着後の感想だが、これが結構いい。具体的に何ミリ下がったからどうこうと説明できないが、ただステップが細身になったことでステップワークが軽快になったことはすぐに体感できた。またラバーが無い分マシンの挙動がダイレクトに足の裏に伝わり、いかにもマシンを駆っているという感じ。ストロークも短くカチッと決まり、シフトチェンジも気持ちがいい。心配した足への干渉については、引っかからない訳ではないが気にならない程度となったので合格といえるだろう。
コワースのステップの二次的な魅力は、購入してから気付いたのだが、社外品中もっともシンプルであることからくるその軽さだろう。正直こんな構造で強度的に大丈夫かという不安もあったが、転倒しても損傷はステップバーのみで本体ベースはなんともなかった。ステップバーは別売りなのですぐリペアできることもありがたい。
問題点としては、チェンジロッドとペダルのクリアランスが少なすぎ、シフトダウン時にガリガリとロッドを擦る。初めは不快感を感じていたが、そのうち干渉しなくなったので楽になった、と思ったら当たっていたところが削れてなくなっていた(笑)。別に目立つ部分ではないが、安っぽいといえば安っぽいかも。
余談だが、このステップに変更してからアップライトにしていたハズのハンドル角度がドンドン下がり、ノーマル時とほぼ同じ高さにまで下がってしまった(取りつけ位置はかなり手前だが)。現在のところまだ乗れるが、歳を考えると腰への負担が大きいので(笑)、将来的には見直す予定。
・構造がシンプル。軽量化としても効果あり。
・転倒してもステップバーのみの購入でリペア可能。
ブレンボレーシングクラッチマスター(16¢)
イタリア・ブレンボ社製クラッチマスター。鍛造アルミ削り出し、シリンダーピストン直押しのラジアルポンプタイプ。パワーレバー及びレバーアジャスト機構付で軽い操作感を約束する。別途リザーバータンク等必要。
問題点としては、レバーがスイッチボックスと干渉するため、完全にクラッチを切れないこと、またSTDマスター部にある、カワサキ特有のサイドスタンド戻し忘れ機構のセンサーがなくなるので、同機構がキャンセルされてしまうこと。
レバーは標準装着のドッグレッグタイプではなく、ストレートタイプであればいくらか干渉を防げるらしい。私はアジャストにより、奥に半クラッチを持っていくことで対処している。
またサイドスタンドの戻し忘れなど、自分で気をつけていればどうでもいいことなのでこの際無視した。これらのデメリットなど、操作感の軽さの前では小さなことでしかない(少なくとも私にとっては)。ズバリ、お勧めである。
・アルミ削り出しボディがそそる。
・スタンド戻し忘れ機構がキャンセルされてしまう。
・高い!