tottoさん 2003.
5月
私がtottoさんと初めて会ったのは2001年、子供の春休みのことだった。
(tottoさんとは、絵本の先生。でも先生と言ったらおこられるのだ。)
今思えば、こうして絵本を描く事も HPを立ち上げたことも
この出会いがなければ おこりえなかったように思う。
出会いは私にとって 不思議でありながらもとても自然だった気がする。
(これは 私の一方的な勝手な思いです。)
何年か前に、どっかで手に入れた案内の紙。
tottoさんの「絵本を作りませんか」・・・・・いったいどこでどのように
手に入れたのか?
春の陽がさすアトリエの中ではじめて会ったtottoさんも
「いつ作ったのかわからない。」と笑った。
私は長い間(二年のことかも、と 後でわかる)その紙を
自分のメモ帳にはさみ 持ち歩いていた。
マクドナルドのクーポン券や スーパーの割引券など
期限が過ぎたら当然捨ててしまう。
でもそのピンクの紙切れは期限もなく はしっこを傷ませながら
私を優しく待っていてくれたように思う。
私がなぜ思い立ったのかというと
母が冬に亡くなったのだ。
ぽっかり心に穴があいて 毎日母宛に手紙を書いて過ごした。
そうやって 自分の気持ちを整理した。
やがて 梅が咲き 桜のつぼみもふくらんだ。
花が好きな母だったので 見てるとつらかった。
ポカポカ陽気になればなるほど せつなくなった。
そんな時ピンクの紙切れを見つける。
・・・行ってみよう、そうなると行動は早く 五年生になるコトを連れ
アトリエに向かった。
「いらっしゃい」・・・tottoさんは 黄色のドアーから優しくむかえてくださった。
暖かい陽射しの中でおしゃべりしたり
皆さんの絵本を見せてもらったり
心地よい時間だったことを覚えている。
「絵本を作ってみよう。自分が喜ぶ本を作りたい」
その時思った。
母がタイミング良く背中を押してくれたのかもしれない。
せっかくだもの。
少しずつ自分のしたいこと見つけて 笑って過ごしたいと思う。