絵本と私 2003.9
9月20・21日に 私の絵本の先生 tottoさんが
毎年行われる「手づくり絵本展」を開かれた。
一年に一度 教室や講座で出来上がった絵本を せっかくだからと
皆さんにお披露目されるのだ。
ただの一年サイクルの教室で終わるのでなく
この日があるから 頑張ろうという気持ちも沸き起こる。
私達親子の絵本も 参加させてもらった。
皆さんのオリジナル絵本は みな温かで 心にも手にもしっくりときて
何度も何度も見ては 楽しませてもらった。
一度にtottoさんの元に絵本が集合することは
「まるで 絵本が里帰りしているよう」と
tottoさんは 嬉しそうだった。
絵本たちは 里帰りした家で 夜な夜なおしゃべりしていただろうが
絵本展前日に会場に持ち込まれた時は
tottoさんの 言いつけをきちんと守って整列し
静かに当日の朝を待っているように見えた。
私も2年前にtottoさんと出会え 形ある「絵本」という宝物を
残すことができるようになった。
それまでの私は本当にコンプレックスのかたまりだった。
趣味も特技も自慢できることも 何もなく
全てが中途半端に終わり
こんな自分に自信が持てるはずもなかった。
そんな時 アトリエtottoと出会えたのだった。
「アトリエtotto」には もうひとつの言葉が添えられていた。
「ケーキを焼いたり 花を育てたりするように 絵本がつくれたらいいね!」
絵本作りは特別器用でなくて良く
もっと皆で気軽に楽しもうという思いが
ストレートに伝わって来る
嬉しい言葉だった。
この絵本展で展示された私の絵本たちは
皆、満足気で私よりも堂々としていた。(ように見えた)
tottoさんが「たくさんつくれたね。よくがんばったね」という言葉を
掛けて下さった。
好きな先生に褒められ 有頂天になった子供の頃を思い出した。
絵本展では真ん中に 子供たちが簡単に作れる絵本の材料も置かれた
お絵かきのコーナーもあった。
子供たちはせっせと クレパスで絵を描いている。
ある男の子は 絵に合わせて鼻歌を歌いだした。
私も苦労して絵本を作った覚えはないが 鼻歌は出なかったと思う。
とても楽しそうだ。
ある女の子は ニコニコしながら傑作を描き
「大きくなったら絵本を描く人になりたい!」と言い
tottoさんと記念写真を撮っていた。
・・・その子がいつか大人になって 絵本作家になったころ
私はいったい何をしているだろう。
できたら穏やかな顔をして 絵本を描いていたいと思う。
だれかの笑顔を思い浮かべながら。
最後に いつもそばで励ましてくださったtottoさんや
一年一緒に頑張ってこれたアトリエの教室のみなさんに
感謝します。
ありがとうございました。
マサムネ
2003.9.22
この日は私の姉の誕生日。
姉に贈る絵本をつくったので
良かったら覗いてみてください。
「おぼえてる?」
ーちぃちゃいおねえちゃんへー