<様>
愛に溺れ、
物に溺れ、
義務に溺れ、
夢に溺れる。
ああ、確かに。
冷静に世界を見通せば当然のこと。
楽観できる未来など、この世のどこにも存在しない。
先に待っているものは絶望。
だから人は、顔を横に逸らしながら生きていく。
気付いてはいけない何かに気付かぬフリをして。
そんな世の中だからこそ、気づいた者から死んでいく。
馬鹿だ阿呆だと罵られ、鳥のように死んでいくのだ。
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