日差しの強い朝
まだ開ききってない目に 光が突き刺さる。
朝だ。
薄暗い部屋にあるのは
まだヒモを解いてない荷物。
外も中も真っ白な冷蔵庫。
カーテンなんかない窓。
そして、 隣に女。
乱れたプリン頭。
幸せそうにつぶった小さな目。
ソレは 俺の隣に横たわっていた。
記憶なんか ない。
染めすぎて痛んだ濡れ髪と
ファンデーションとは違う色の肌を抱きしめ
油っぽい唇を食べた。
いくつもの印がつけられた首すじに
新しい痕を重ねた。
出会った時はDカップだった 窮屈な胸に
吐息が漏れるまで 口づけた。
覚えていることはそれだけ。
二重に糊づけたまぶたを開き
朝のあいさつを投げつけてきた。
俺はソレをうけとらず
そのかわり3文字の言葉を彼女の脳味噌に刻み込んだ。
すると
彼女は可愛くない顔を
更に醜くしながら
たった2文字の言葉を返してきた。
朝だと思っていた日差しは、割合つよく。
時計は12時を指していた。
「カエレ。」
「バカ!!」