@よく内科医から抜歯などの際には、抗血小板薬,抗凝固薬の休薬を指示されることがある。あるいは歯科医自身が休薬を勧める症例もある が、休薬は危険である。

A抜歯、消化管内視鏡検査、手術前などの抗血小板薬、抗凝固薬の使用、中止については日本循環器学会のガイドラインがある。

B・冠動脈内ステント植え込み後で抗血小板薬(パナルジン、プラビックス、バイアスピリンなど)をすでに飲んでいる患者の抜歯は?

  ・心房細動、心臓弁置換術後、深部静脈血栓症、肺塞栓症のワーファリンを内服している患者の抜歯は?

C原則として抗血小板薬、ワーファリンは内服して抜歯をしている。休薬による有害作用の方が抜歯の時の出血のリスクを上回るからである。

D抗血小板薬内服中の患者の場合、休薬に伴うリスクは個々の患者により異る。問題がある場合は循環器科に紹介する。 冠動脈内薬物溶出性ステント(DES)留置後、抗血小板薬を中止すると急性血栓閉塞の大きなリスクを伴う。バイアスピリン3日休薬で複数 ステントの同時閉塞をきたし、ショック状態になることもある。

E外来外科処置に関しては、特殊症例以外は、口腔外科外来の処置に関しては、上記薬剤を併用しての処置は十分可能である。術前より対処すれば、Skillで十分対応できる。

抜歯前および外科処置前に抗凝固薬、ワーファリンを休薬するのは危険!