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有名人が高校生に贈る 『心に残る一冊の本』

凡   例


井上 頼豊氏の『ベートーベンの生涯』と 色川 大吉氏の『椿の海の記』



テキスト: 007*井上頬豊(大1)桐朋学園大教授 チェロ奏者   
  ロマン・ロラン「ベートーヴェンの生涯」(岩波文庫)
  『人類の最大の音楽遺産であるベートーヴェンが、天才としてと同時に人間としていかに偉大だったかを、この本は教え伝えてくれます。そのことをつうじて、ベートーヴェンをふくむすぐれた音楽を私たちとのふれあいの大きな手引になると考えます。

略歴など:大正元年11月19日生まれ。伊達三郎,斎藤秀雄にまなび,昭和9年新交響楽団(現N響)でローゼンストックに師事。フィルハーモニー弦楽四重奏団を組織。戦後,東京フィルハーモニー交響楽団員をへて,室内楽,独奏で活躍。48年桐朋学園大教授。平成8年11月18日死去。83歳。東京出身。東京音楽学校(現東京芸大)中退。著作に「ショスタコーヴィチ」。
(ジャパンナレッジより)


テキスト:008*色川大吉(大14)東京経済大教授 日本史
  石牟礼道子「椿の海の記」(   )
『この二十年の間に亡び去ってしまった日本の“村”の生活や、常民文化の最も深い美しいものを、その村びとの目と感性で比類稀な刻明さで描き切った“現代古典”とも評すべき作品。「にごりえ」や「かげろふの日記」を読むようにくり返し味読してほしい』

略歴など:大正14年7月23日生まれ。演劇活動をへて歴史研究の道にはいり,六○年安保闘争の体験を契機に「底辺の視座」からの民衆思想史を追究。三多摩自由民権運動を対象に,昭和39年「明治精神史」をあらわす。42年東京経済大教授。不知火海総合学術調査団団長をつとめ,ユーラシア大陸横断やシルクロード調査など,行動する学者としても知られる。千葉県出身。東大卒。著作はほかに「ある昭和史―自分史の試み」(毎日出版文化賞),「近代国家の出発」「若者が主役だったころ わが60年代」など。(ジャパンナレッジより)