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PS2版ベスプレ未発売の真相

当初、2001年10月に発売と発表されていたPS2版「新ベストプレープロ野球」。
広告、雑誌記事から店頭チラシ、予約受付まで行ったにもかかわらず、
発売日が未定となり、現在は発売予定がなくなっています。
公式のコメントもないので、当委員会が真相を暴くことにいたしました!
以下の記事はたちの悪いシャレであり、フィクションです。決して本気にしないで下さい。


その1

テロップ「新ベストプレープロ野球発売延期の現場に突撃!」←手書きワイドショー風の文字で

○某新聞社会議室

   テーブルの上に無造作に置かれている、「新ベスプレ」試作品。
   手前にはややうつむいた背広姿の二人の背中。(一人はアスキー社員、もう一人はパリティビット社員)
   彼らの表情を伺い知ることは出来ない。
   テーブルの向こうにも二人。
   一人は、葉巻をくゆらせて余裕を見せるナベ○ネ。
   もう一人はなぜか汗をかき苦渋の表情を見せる会社員A。(日本野球機構の人)

   誰もしゃべらないが、どこからか野球中継が聞こえる。テレビがあるらしい。

   沈黙を破ってAが発言する。

A「ですから、当機構としてはこのままでは許可を差し上げられないと言っているのです。」

   その声はこわばり、まるで何かに怯えているかのようである。

ナレーション(以下N)「解説しよう。現在、実名の野球ゲームを発売するためには、日本野球機構の許諾が必要となっている。」

   何度めかの反論を試みるアスキー側。

パリティビット社員「今までは同じような内容で許可をいただけたじゃないですか」

アスキー社員「このゲームはプロ野球の魅力を伝え、必ずやプロ野球界にも貢献を…」

   その発言を制し、ついにすっくと立ち上がるナベ○ネ。

ナ○ツネ「確かにこのゲームは面白い」

   一呼吸置いて、いきなりかっと目を見開くナベ○ネ。
   縮み上がるその他三人。

ナベ○ネ「だが松井がいかん」

   真意をはかりかね、呆然と口を開ける三人。

ナベ○ネ「松井の長打はSに! それから高橋の足と肩はAだな。あと、阿部の守備をもっと上げなければいかん。」

ナベ○ネ「なんにせよ、今のままでは巨人の優勝確率が低すぎる。許可はやれん。」

パリティビット社員「いや、このゲームは別に巨人ファン専用というわけでは…」

ナベツ○「プロ野球ファンすなわち巨人ファンなのだ。文句あるか?」

   凍り付くアスキー社員。
   うなだれるパリティビット社員。
   日本野球機構のAはついに絶命。

   そのとき、テレビの方から歓声が!

○野球中継(テレビ内)

   優勝決定で沸きに沸く球場。
   胴上げされているのは … なんと、すでに引退したはずの長嶋監督?

○再び某新聞社会議室

   すっかり満足げなナベ○ネ。
   どうやら優勝した年の映像をエンドレスで流していたようだ。
   あいかわらず凍り付いているその他三人。

N「ナベ○ネもハマる新ベスプレ、そんなわけで発売できません」



その2

テロップ「新ベストプレープロ野球発売延期の現場に突撃!」←手書きワイドショー風の文字で

○株式会社コ○ミ会議室

   テーブルの上に無造作に置かれている、「新ベスプレ」試作品。
   手前にはややうつむいた背広姿の二人の背中。(一人はアスキー社員、もう一人はパリティビット社員)
   彼らの表情を伺い知ることは出来ない。
   テーブルの向こうにコ○ミ担当者。

コ○ミ「ほほぅ、ベスプレが久々の新作でっか」

アスキー「10月の発売を目指しております」

パリティビット「許諾の方よろしくお願いします」

N「解説しよう。現在○ナミは、野球ゲームにおけるプロ野球選手実名使用権を、日本野球機構から独占的に取得している。他社は、実名が使用できないわけではなく、コナ○からサブライセンスという形で許諾を得るのである。(ここだけ実話)」

   コ○ミ担当者、しばらく新ベスプレを試し、静かにコントローラーを置く。

コ○ミ「あきまへんな」

コ○ミ「11月にはうちの新作〈プロ野球JAPAN〉を投入の予定でしてな。似たゲームが食い合うのはお互いのためにならへん」

アスキー「で、ではもう少し遅い時期では…」

コ○ミ「そのあとは、コーエーさんの〈セパ2001〉に許可を出してしもうたし、年が明ければスクウェアさんの新作も出る。開幕が近づけば、うちの看板〈パワプロ〉の番や。野球ゲームに関してはうちも老舗の意地がある。そう簡単に譲れまへんな。」

アスキー「そ、それなら開幕以降では…」

   ぎろり、とにらむコ○ミ担当者。
   たじろぐアスキー社員とパリティビット社員。

コ○ミ「このゲームに許可は出せまへん」

アスキー「そ、そんな…」 

パリティビット「な、なんで…」

コ○ミ「ええか。このご時世、野球ゲームは貴重な商売のタネや。毎年何十万本も売れるタイトルなんて、めったとあるもんやない。」

コ○ミ「それやのになんや、この新ベスプレは。データが全部作れてまうなんて、データ差し替え版を売ることができへんやないか。おまけに飽きないと来てる。こんなの出されたらこちとら商売あがったりや」

パリティビット「し、しかしベスプレはそれがウリのゲームで…」

コ○ミ「やかましわい、許諾が欲しかったら、まず、データは変えられんようにせい。春に始めて、秋までには飽きるようにするんや。そんでデータを変えておまけをちょびっとつけた奴をまた売る。それでお互い潤うんやないかい。わかったらとっとと作り直してこい」

   うなだれる二人をとらえたカメラが、ゆっくりと背後の棚の方へ移動する。
   棚の上には、歴代野球ゲームが飾られている。
   そう、同じタイトルで年に二回くらい出ているあのシリーズが。

N「新ベスプレ、そんなわけでやっぱり発売できません」


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