動物由来感染症 パスツレラ症

【感染動物】

イヌ、ネコ、ウサギ

【動物の症状】

無症状、呼吸器症状

【人の症状】

外傷性:局所の疼痛 [とうつう] (ずきずき痛むこと)、発赤 [ほっせき]、腫脹 [しゅちょう]、化膿
日和見感染症:呼吸器感染症、耳炎、副鼻腔炎

【感染経路】

外傷性:直接イヌやネコに咬まれる、またはひっかかれることにより感染。
吸入性:空気中にいる菌を吸い込むことにより感染。

【病原体】

パスツレラ菌はほとんど100%の健康なネコの口腔内に、また、約半数の健康なイヌの口腔内に存在する菌なので除菌はたいへん難しいです。咬傷 [こうしょう] によるパターンと、パスツレラ菌を吸い込むことで起こる呼吸器感染のパターンがあります。
咬傷では、30分〜3日後で咬傷部位が赤く腫れあがり、痛みも伴います。慢性の気管支炎などの基礎疾患があるような場合は、パスツレラ菌を吸い込んで呼吸器感染症となり慢性化することもあります。

【予防】

慢性的な病気で治療中のヒトは、イヌやネコとの過度のスキンシップを慎むこと。
部屋の空気を清潔に保つこと。
イヌやネコが、咬んだりひっかいたりしないよう、しつけること。

【治療】

早期の抗菌薬の投与