Titanic 

最終更新日:1998.4.2 JST

草模様

ネタばれ注意!!!

1997年ジェームズ・キャメロン監督作品(PG-13) パラマウント配給

主演: レオナルド・ディカプリオ & ケイト・ウィンスレット

豪華客船タイタニックでめぐりあった放浪画家と上流階級の令嬢。海底に散った運命の恋の物語を、製作費240億円をかけて描いた超大作「タイタニック」

北大西洋、最新設備の潜水挺があのタイタニックに近づく。潜水挺から発進した、小型潜水ロボットが船内へ。彼らの目的は1等船室の、とある部屋にある金庫。無事回収された金庫が開けられ、そこにはあのルイ16世が所有していたという、世界最大のブルーダイヤモンド「碧洋のホープ」があるはず・・・

しかし、金庫の中から出てきたのは、ダイヤモンドではなく、沈没した日付で描かれた1枚の裸婦像のスケッチ。そして、そのモデルの女性の胸に描かれているのは、探し求めるダイヤのペンダント。そして、その絵がテレビで公開されたとき、その絵を見つめる1人の老女(グロリア・スチュアート)がいた。

彼女の名はローズ。102歳になる彼女こそ、そのスケッチのモデルであった。そして、ラベット(ビル・パクストン)率いる北大西洋の調査船に迎えられた彼女から、今、85年語られなかった、タイタニックでの出来事、そして愛の物語が語られる。

1912年4月10日、イギリスのサウサンプトン港。17歳のフィラデルフィアの上流階級の令嬢ローズ(ケイト・ウィンスレット)は、母(フ ランセス・フィッシャー)と婚約者キャル(ビリー・ゼーン)と共に、タイタニック号の一等船客となった。名門の娘として生まれた彼女は、父なき今、借金に苦しむ母が段取りした、キャルの財産目当ての結婚を果たすべくイギリスからアメリカに向かっていた。そして、彼女はその人生の重みにまさに押し潰されようとしていた。

ジャック(レオナルド・ディカプリオ)は、アメリカ、ウィスコンシン出身の売れない絵描き。友だちと一緒にポーカーでせしめた3等チケットでニューヨークに新しい夢を求めて向かう。

その二人が出会ったのは、そんな思いを胸に乗り合わせたタイタニックの甲板の船尾。将来に絶望したローズが、もう身を投げてしまうしかないと、心に決めたその夜。今にも身を踊らせようとしたとき、近づく1人の影。それがジャックだった。飛込もうとする彼女を、無理に止めようとはせず、もし飛込んだら、自分も後を追って飛込むという彼。そんな彼の説得に応じた彼女だったが、危うく足を滑らせて氷の海に、というところで救ってくれたのも彼だった。

彼女の悲鳴に駆け付けた船員に、一度は捕らえられたジャックだが、ローズの事故だったという説明で、次の日のディナーにキャルから招かれることになる。次の日、甲板で語り合うローズとジャック。スケッチブックを手放さない彼はパリでも認められることが出来ず、新たな夢を胸に帰国するところで。お嬢さん育ちのローズには全てが初めてで新鮮で、そして刺激的であった。彼女が気に添わぬ結婚に向かっていることは、ジャックには手に取るように分かった。

借物のタキシードで、ディナーに臨むジャック。始めての経験、辛辣な会話にもめげずにジャックは、それなりに場をこなす。そして、ディナーの後には、ローズをこっそりと誘って、3等船室の仲間のパーティーに。始めての体験にはしゃぐローズ。

しかし、そんなローズに、回りの目は厳しい。キャルからは殴られ、母からは、お金のためには結婚しかないと諭される。彼女も運命を受け入れるしかないと、心を決め、密かに3等から忍んできたジャックを突き放す。

でも、でも、ジャックの言葉が、やがて彼女の心を揺り動かす。そして、彼女は彼の元に。そして、ジャックに自分を描いて欲しいと頼むローズ。ローズはブルーダイヤのペンダントを胸に一糸まとわぬ姿でソファーに横たわる。それが、あの絵であった。

絵を描きあげた後、キャルの追跡を船内を逃げる二人。そんな二人が甲板に辿り着いたとき、それは起こった。4月14日午後11時40分。氷山に右船首を激しく擦り取られるタイタニック。氷山の注意があったにも関わらず、新聞のトップ種を要求する船主に迎合した船長の、全力前進の指示のもとでは、目視の発見からの針路の変更は不可能であった。

急を知らせに船室に戻った二人だが、婚約者たちはそんなことは露知らず。ジャックは、ダイアをコートのポケットに入れられて、盗難の犯人に。彼の無実を完全には信じられないローズは、婚約者にエスコートされ、母と共に救命ボートに向かう。

しかし、救命ボートに向かう寸前、彼女はジャックなしではもはや生きている意味がないのに気付く。ボートに乗るのを拒否し、婚約者から逃れ、ローズはジャックを探す。その頃ジャックは水が押し寄せる下部船室に手錠で繋がれたまま残されていた。

ジャックを探し求めるローズ。なんとかジャックの元に辿り着いたローズだが、手錠の鍵は見つからない。助けを呼ぶにも、もはや誰もいない。緊急用の斧で、手錠を壊すしかない。しかし、切り放すべく鎖は短い。でも、水はだんだんと天井に迫る。思いきって、斧を振り降ろすローズ。

その間にも船はどんどんと浸水し、沈没までの時間は迫る。2200人の乗客に対して、半数以下しか用意されなかった救命ボートも残りわずか。ジャックと婚約者に見送られ、いったんはボートに乗るローズだが、やはりジャックと離れられない。水面に向かうボートから沈み行くタイタニックに飛び戻る彼女。

もはや、こうなれば二人とも殺すしかないと発砲する婚約者から逃れ、下部デッキに逃れる二人。しかし、そこには水が押し寄せている。最後のボートで脱出する婚約者。もうボートはない。船首からだんだんと水に飲み込まれ、沈んでいくタイタニック。船長室で、責任を取り水に沈む船長。最後まで演奏を続ける楽団。SOSを傍受した救助の船の到着はまだまだ先。ローズはいかにしてここから救い出されるのか。ジャックの運命は。そして、幻のダイヤの行方は・・・

だんだん船が傾き滑り台状態に なり、船体が垂直状態になり、船体の途中から半分に折れてしまい、垂直状態の船体から、乗客が落下していきながら、一気に沈んでいく場面はやはりすごいです。

世界48ヶ国で公開され、全世界興行収入は、わずか10週間で、「ジュラシック・パーク」の記録を抜き、歴代1位になりました。アカデミー賞は作品賞、監督賞など11部門を受賞。主題歌の入ったセリーヌ・ディオンのアルバムも大ヒット。

沈んでいる本物のタイタニックを見に行くツアーも企画されたり、実際にタイタニック号から発信された「氷山に衝突した」という電文に入札が殺到したり、小道具で用意されたじゅうたんや食器は、当時使われていたものを可能な限り再現したとか、その小道具類が通信販売で手に入るとか、とにかくいろいろな意味でも話題です。

でも、それだけの価値はあるでしょう。3時間の長さを感じさせません。もちろん特撮もお見逃しなく。

日本公開は97/12/20。

草模様

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