最終更新日:1998.3.4 JST
1997年フィリップ・ノイス監督作品(PG13) パラマウント配給
主演: ヴァル・キルマー & エリザベス・シュー
お洒落な泥棒サイモン・テンプラーをロジャー・ムーアが演じて、70年代に人気をはくした懐かしのテレビドラマを、「バットマン・フォーエバー」「ゴースト・アンド・ダークネス」のヴァル・キルマー主演でリメイクした「セイント」
物語は、極東の孤児院から始まる。名前さえわからないまま収容された孤児たちはニコラス、ピーター、トーマスといったカトリックの聖人(セイント)の名前で呼ばれている。その中で、ひとりの孤児が与えられた名前に反発し、自らサイモン・テンプラーと名乗る。「サイモン」は魔術を使う聖人サイモン・マゴス、「テンプラー」はテンプル騎士団(テンプラーズ)から取ったもの。初恋の少女が目前で転落死してしまって以来、心に傷を負ったサイモンは、孤児院を脱走し、ただ大富豪になる事だけを夢見て、名うての腕利きの怪盗サイモン・テンプラー(ヴァル・キルマー)となって行く。
サイモンは、ロシアの組織からマイクロチップを盗み出すことに見事成功するが、その腕を見込まれて、今度はその組織から、夢のエネルギー“低温核融合”の方程式を盗むように依頼を受ける事になる。その方程式を完成したのはオクスフォード大学の女性科学者エマ・ラッセル(エリザベス・シュー)博士。サイモンは得意の変装でエマに近づくのだが、純真で天使のような心を持っているエマに惹かれてしまう。組織からの執拗な追及により方程式を盗むのだが、今度は2人の命がねらわれる。実はこの組織は、ロシアの大統領を追い落とすために石油を自宅の下に隠してしまっており、冬のモスクワは冷凍地獄になっており、カギを握るのが低温核融合装置の開発という訳があったのだ。エマとサイモンは、陰謀を打ち破ることが出来るのか。モスクワの極寒の川に逃れるサイモンの運命はいかに・・・
モスクワ赤の広場での極寒の中での撮影、バーコード親父からロン毛の男までのヴァル・キルマーの変身が見物。私もかつてテレビで見たり、原作を読んだりしたセイントの復活を懐かしく見ました。
日本公開は97/6/28。