最終更新日:1999.1.31 JST
1997年スティーブン・スピルバーグ監督作品(PG-13)ユニバーサル配給
主演: ジェフ・ゴールドブラム & ジュリアン・ムーア
原作: マイケル・クラントン
「ジュラシック・パーク」から4年、クラントン原作、スピルバーグ監督、ILM特殊効果が再び揃って、前作以上の迫力で描く「ロスト・ワールド ジュラシック・パーク」
あれから4年、インジュン社のジュラシック・パーク計画は封印され、恐竜は絶滅したと思われていた。そんなとき、コスタリカ沖のソルナ島に船遊びの家族が下り立った。少女がジャングルの方に歩いていく。突然の悲鳴。そして…。遺伝子操作でメスだけだったバイオ恐竜。しかし、恐竜は自らの種を守るために、自らの性を変えて繁殖することに成功していた。
4年前の生存者の1人、数学者イアン・マルコム(ジェフ・ゴールドブラム)は、ジュラシック・パークの発案者ジョン・ハモンド(リチャード・アッテンボロー)に島の調査を頼まれる。ルソナ島はジュラシック・パークに恐竜を供給していた秘密の遺伝子工学研究所が置かれていたところで、4年間放置している間に、恐竜たちは新たな生態系を作り出し、繁殖していると。そして、その生態の秘密を探り出すために島に調査隊の一員として渡って欲しいと。マルコムは断ろうとするが、恋人の古生物学者サラ・ハーディング(ジュリアン・ムーア)がすでに島に上陸していると聞き、救出のために渋々承諾する。好奇心が強く、肉食恐竜の子育ての研究を専門とする彼女は、研究の新分野を開こうと、この調査を探求の機会として利用したのだ。だからこそサラはマルコムにこの件を一切伝えなかった。彼がそれを知れば当然止められたはずだからだ。
マルコムは、早速ピュリッツァー賞を目論むの報道写真家ニック・ヴァン・オーウェン(ヴィンス・ヴォーン)、フィールド装置システムの専門家エディ・カー(リチャード・シフ)と共に島へ向かったが、その調査隊の船にマルコムの娘ケリー(ヴァネッサ・リー・チェスター)が潜伏している事に気づく者は誰もいなかった。
同じ頃、ハモンドの後、インジェン社の経営を受け継いだハモンドの甥のピーター・ルドロー(アーリス・ハワード)は、同社の経営挽回を計り、サンディエゴにジュラシック・パークをオープンしようとして、恐竜の生け捕りチームを島に送り込んでいた。メンバーは、タフな冒険家であり執拗なハンターであるローランド・テンボ(ピート・ポスルスウェイト)、彼の右腕アジャイ(ハーヴェイ・ジェンソン)とディーター(ピーター・ストーメア)、そして古生物学者のドクター・バーク(トーマス・ダフィ)等であった。最新鋭の機材に身を固めた恐竜ハンターたちは、追跡戦闘車ばりのハイテク・ジープを操り、オートバイに乗った追っ手が、暴走する恐竜の群れを右に左に追い散らし、草原で恐竜の群れを狩る。
彼らの行動を目撃したニックは、闇夜に紛れて、彼らのベースキャンプに忍び込み、捕らえられた恐竜を解放する。彼は密かな指令をハモンドから受けていたのだった。そして、さらに親を誘き出すために捕らえられていたティラノサウルス・レックスの子供を救い出し、怪我の手当をしようとする。ところが、それが大きな悲劇を招いた。子供を取り返そうと現れたティラノサウルスの両親に、ハイテクトラックは襲われ、あわや全滅のピンチ。
その後生け捕りチームと合流したマルコム達は、肉食恐竜たちの襲撃に多くの犠牲を出しながら、前作でお馴染の頭が良く素早い攻撃力のあるヴェロキラプトルの襲撃を、何とか切り抜け、研究所跡に辿り着き、無線で助けを求め、島を逃げ出す。しかし、なんとハンター達は何とティラノサウルス・レックスを捕らえて、島から運び出すことに成功していた。
サンディエゴのジュラシック・パークのオープン計画を誇らしげにスピーチするルドローの元に、そのティラノサウルス・レックスを乗せた船が到着する。しかし船は波止場に突っ込んでくる。なんと、乗組員は全滅しており、生きていたのは捕らえたティラノサウルス・レックスのみ。そして、ティラノサウルス・レックスはサンディエゴの街に上陸する。サンディエゴの街を混乱に陥れるティラノサウルス・レックス。マルコムとサラは考えた。彼らが襲われたときのように、ティラノサウルス・レックスの親は、先に飛行機で運ばれた子供を助けようとしているはずだと。ルドローを問い詰めて、子供はジュラシックパークの予定地に囚われていることを知った二人は、子供を助け出すと、親のティラノサウルス・レックスを船に連れ戻そうとする。さて、二人の作戦は成功するのか・・・
ロケは、北カリフォルニアの壮大な景色で知られるファーン・キャニオン、プレイリー・クリーク、パトリックス・ポイント州立公園内で行われた。「ジュラシック・パーク」で撮影したハワイのカウアイ島も、オープニングのシーンのために再び選ばれている。また、ユニヴァーサル・スタジオには巨大なサウンドステージが80も作り出され、その中にはファーン・キャニオンとパトリックス・ポイントの断崖もあった。また、ティラノサウルス・レックスは一体の重さが6トンで、収められたステージ24から動かせないため、逆にティラノサウルス・レックスの周囲にセットが建造された。この映画のために建造された最大のセットの一つは、島の労働者村で、建設に10週間を要したが、このセットはユニヴァーサル・スタジオ・ツアーで見ることができるそうである。
映画のために作られた恐竜たちの種類は、前作を上回る。恐竜の王者ティラノサウルス・レックス。でかくて凶暴で凄味がある。前作にも出た、頭が良く素早い攻撃力のあるヴェロキラプトル。ハトぐらいの大きさの小型恐竜で、群をなしてピラニアのように襲いかかるコンプソグナトス。ほかに頭突きが得意なパキケファロサウルスやステゴサウルス、カリミルス、トリケラトプス、空をゆうゆうと飛ぶプラテノドンの勇姿など。
9,000万ドルという莫大な製作費をかけたが、5/23のメモリアルデーに全米の映画館全体の約5分の1に当たる5000館で公開され、初日から興収記録を更新、昨年公開の『インデペンデンス・デイ』の1週間で興収1億ドル突破という記録を6日間に更新した。
まあ、一度見ておいて損はない映画と思います。でも、恐いよ^_^
日本公開は97/7/12。