最終更新日:1999.7.20 JST
1996年マイク・ニコルズ監督作品(R) ユナイテッド・アーティスト・ピクチャー配給
主演:ロビン・ウイリアムズ & ジーン・ハックマン
ゲイの両親を持つ?息子が超保守派の上院議員の娘と結婚したい言い出してさあ大変「バード・ケージ」
バードケージ(鳥かご)とはショー・パブの名。経営者そしてショウの演出家アーマンド(ロビン・ウィリアムズ)はここのスターのアルバート(ネイサン・レイン)と夫婦生活の仲。夫婦生活といってもアルバートはれっきとした男。楽しく平和のうちに、この夫であるアーマンドがむかし一夜、女と結んで男の子をもうけたその子を、この男夫婦は育てている。
ゲイのアルバートは自分の子のように、自分が母のように、この今は年頃のヴァル(ダン・ファターマン)をかわいがっている。ところがこの息子に彼女ができた。その父親キーリー(ジーン・ハックマン)と母親ルイーズ(ダイアン・ウィースト)が娘バーバラ(カリスタ・フロックハート)の彼氏の両親にごあいさつに来るというので大あわて。父親というのが上院議員で道徳強化協議会の副会長。
超保守派の上院議員にゲイの生活など理解できる筈がない。そこでゲイの父親に対し、ヴァルは普通に振る舞って欲しいと頼むのだが、そうなると父親のよきパートナーで‘母’親的存在のアルバートが邪魔になる。そこで一計を案じ、上院議員一家といよいよご対面となるのだが・・・。
フランス映画「Mr.レディMr.マダム」(78年)の再映画化
「ミセス・ダウト」(93年)で女ぶりを見事に見せたロビンに男夫婦の“男”役。笑って笑って笑い転げるこの男の妻たる“男”を舞台上がりのネイサン。かくて監督が深刻派エリート派の「バージニア・ウルフなんかこわくない」(66年)のマイク・ニコルズ。
ゲイが市民権を得てきた現代では、イマイチ笑いきれないかも・・・
日本公開は96/12/14。